2005.03.09

被災地の元気を取り戻したい(2)

「観光に来て!」復興のプーケット島は今が“行き時” 「海もビーチも街も、きれいなんですけどね」「受け入れ態勢はほとんど整ったのだが…」
 地元の観光業者、現地を視察した日本の大手旅行会社、タイ国政府観光局などの関係者は口をそろえてこう話す。
(中略)
 大手旅行会社の関係者は「日本人の場合は、大事件や大災害が起きると『そういう場所を観光したり、遊んだりするのは不謹慎だ』と思う傾向が強い」と指摘する。「国民性としては美徳かもしれない。でも現地は本当に観光に来てほしいと思っているんです」。
 実際は確認されていないのに「感染症が広がっている」といった風評にも左右された。「個人で積極的に情報収集する欧州に比べ、パック旅行が主流の日本はちょっとした情報に影響される」。被災直後の今年1月は、被災とまったく関係のない首都バンコクや北部チェンマイへの旅行すら控える動きも出たほどだ。
 タイ国際航空は今月2日から直行便を復活。旅行会社各社も先月中旬ごろから、格安の復興ツアーを発売するなどアピールに懸命だ。反応は悪くないようで「実際に行ってもらって、現地が安全であることが口コミで広がることに期待したい」。
 人が少なく、値段も安い今こそ“行き時”だ。
──「サンスポ.com」050307の記事より引用

 スマトラ沖地震・津波災害関連の記事です。このような状況は、昨年(2004年)の台風23号で被災した但馬地方の出石・城崎などの観光地でも起きていました。そのことは以前のエントリー「被災地の元気を取り戻したい」で紹介させていただきました。優しい気持ちを持っているが故に、ついつい後ろ向きの発想をしてしまうことの悲劇がそこにはあります。

 で、今回のエントリーは、そういう悩ましい状況についての考察に関しては、以前のエントリー「被災地の元気を取り戻したい」に譲って、今回はちょっとした編集長のオドロキを紹介したいと思います。

 上記の記事によれば「そういう場所を観光したり、遊んだりするのは不謹慎だ」と思うのは日本人だけとのこと。記事には、「プーケット在住の日本人会の関係者は「欧州や、日本以外のアジアからの観光客は戻りつつあるが、日本人の姿はほとんど見かけない」と嘆く。3月は春休みの学生旅行や年度末の社員旅行などで、日本人客が多いシーズンにもかかわらずだ。」ともあります。

 編集長はこれを読んだとたん「そうなのか、、、」と絶句。それは国民性だったのか。「被災地の元気を取り戻したい」にも書いたように、編集長はそういった気持ちは通常の感覚だと思ってました。それは国際社会では通用しない考え方なのでしょうかね?このあたりは日本人以外のあさみ新聞読者(そんな奇特な方、いらっしゃるのかしらん?)のご意見を伺ってみたいところです。

 被災した観光地を遠慮するというのは、観光で成り立っている町に対して、災害と収益源という二重の悲劇をもたらすワケで、確かに全くもって合理的な感覚とはいえませんよね。だけど、何度も言うように優しさが故に後ろ向きの発想をしてしまう感覚を、編集長は(今や)日本人として誇りにしたいと思わずにはいられません。「思いやり」とか「気くばり」という言葉にしてしまうと何だかちょっと気恥ずかしいようなくすぐったいような感じになってしまう編集長ではありますが、そういう感覚をインターナショナルな感覚じゃないからといって否定せず、私たちが世界に誇れる大切なものと考え、そしてその上で前向きに生きたいなあ、と漠然と思います。

 編集長はアジアのリゾート地にあまり造詣が深くないというか、あんまり興味がありませんが、皆さん是非、遠慮せずに訪れてみてはいかが?

 そして、こういった活動をしている人もいます。ということを紹介して今日はおしまい。

被災したスリランカのために自分に何ができるのか。

海外旅行関係のライターである私に課せられた使命は、被災地が少し落ち着きを取り戻した頃、雑誌などでスリランカの魅力を伝え、1人でも多くの方に1日でも長く、旅行してもらえる記事を書くことです。

しかしそれを実行するまでには、まだ少し時間がありました。その間をただ座って待っていることができず、少しでも彼らの助けになることをしたい、という一念でこの復旧応援プログラムができました。

どうか趣旨にご賛同いただき、1人でも多くの方に、一緒に現地に行っていただければ、と思います。

     スリランカを応援するライター 岩瀬幸代
──「スリランカでボランティア」より引用

 第2弾のツアーはもうすぐ(12日)出発だそうです。反響があれば第3弾も考えるそうなので、参加しようと思う方は是非、上記サイトから岩瀬さんに連絡をとってみてはいかがですか?


 被災地の皆さんの、一日も早い生活の復旧・心の平安と、地域の復興を心よりお祈り申し上げます。

2005 03 09 12:05 午前 [22社会面2(災害・救援)] | 記事 | コメ (3) | トラバ

2005.01.19

国連防災世界会議と花づくり

05-01-18_20-45 変なタイトルですが昨日はそういう日だったのです。

 昨日は臨時に休刊してしまいました。実は、な、なんと「国連防災世界会議」なるもので発表をしておりました。世界から150カ国が参加とか、、。でも、発表は日本語でしたよ(汗。あ、発表会場には通訳ブースがあって、ちょっと緊張しましたが、、。(私の発表を通訳していたのかどうかは知りませんけど)

 私の出たのは建築研究所と兵庫県・神戸市などと建築関連団体などが主催した国連防災会議パブリックフォーラム「ビルと住まいの地震対策シンポジウム」の第2部の分科会という場所だったので、この会議のどこかにおいでになっていたらしい小泉首相とはお会いできませんでしたが、、。

 基本的には「ひょうご住宅耐震改修技術コンペの結果報告」というセクションで、応募案の発表という場所でした。私の発表のタイトルは「歴史的建物を後世にひきつぐために」で、構造技術者ばかりの技術発表の中でかなり場違いな雰囲気をかもし出しておりました(汗。

 実は、夜は兵庫県の北の方で「花のまちづくり推進」のための住民ワークショップのお世話という仕事が控えていたので、発表だけして逃げてきてしまいましたが、ウワサによれば一部の皆さんにはかなり好評であったとか。うちの所長が今日評判を教えてくれました。

 夕方から車をすっとばして兵庫県の北の方へ、十数名の住民さんたちと一緒にまちをどう花と緑で美しくしていくかということを考える第1回目の会合のお世話をしてきました。皆さん大変意欲的だったので、活発なご意見が得られて、初回としては大変満足がいくものとなったと思います。

 ということで、どたばたと過ぎた1日でした。という休刊の言い訳でございした。

注1)国連防災世界会議というのはこういうものらしいです(日経新聞サイトへリンクしています)。
注2)写真は国連防災会議の方じゃなくて、花のまちづくり委員会のワークショップの様子です。

2005 01 19 05:19 午後 [14地方版 (地域・まちづくり), 22社会面2(災害・救援)] | 記事 | コメ (0) | トラバ

2004.12.15

台風23号被害と報道

•Docomoの携帯でほとんど連絡が取れず、翌昼まで家族の安否も確認できなかった。携帯は、電源がなくなると使えない。情報を知る手段の重要性を感じた。
•テレビなど、報道の偏りを感じた(水が退かず「絵になる」ところ)。
•報道の偏りが身に沁みた。地域のCATVがもっと力を入れて、近くのもの同士でボランティアできるように。
•情報を蓄積して残す必要を感じた。
•情報は防災無線で流れてきたが、「水位が4mになった」「5mになった」「内水のポンプを止める」という内容。これらが何を意味するのか、市民はわかっていないのでは?
──「但馬研究会」サイトより

 兵庫県但馬地方における台風23号による被害の状況については、各メディアで報じられていますが、地元の住民の皆さん(「但馬研究会」1990年から月1回の会合を続けている地域住民グループだそうです)による被害状況の振り返りからは、学ぶべきところが多く、考えさせられました。

 同会の皆さんの中からも「こんなにすごいことになっていたとは」との意見が見られるように、水害は被害が局所的であるために、被害の全貌をきちんと把握できている主体は、ほとんどないと言っても過言でないのでは?と思いました。
 堤防が決壊した場所は何度となく報道されていますが、風倒木の被害や、水害後のゴミ捨て場で起きている問題など、一般には知られていない大きな問題を但馬地域は未だに抱えていると言えます。

 報道が「絵になる所」を追いかけてしまうのは、ある程度仕方のない面もあるでしょう。比較的被害が甚大な場所を報じるのは当然ともいえます。しかし「絵にならない(というのも失礼な話ですが)」所でどんなことが起きているのか、というフォロー抜きでは、報道が偏っているとの誹りを受けるのも当然かもしれません。

 ところで、そもそも、例えばTV報道が水害の様子を映像で世間一般に伝えることの目的は何なのでしょうか?視聴率を稼ぐことだと言われればその通りなのでしょうが、その発想や態度からはいったい何が生み出せるというのでしょうか?。もしTV報道の目的が純粋に視聴率を稼ぐことにしかないのだとすれば、そんなメディアが「ジャーナリズム」を気取るのは厚かましいですよね。

 少なくとも、冒頭で引用したような地域の皆さんの声をきちんと取り上げ、次の災害に備えるための糧(今回被害にあった皆さんには申し訳ないが)とする手助けをこそ、各種メディアは行うべきではないでしょうか。
 特に災害時に情報入手の手段をいかに確保すべきか、災害の記録をどのように残すか、防災無線の内容を市民は理解していたのかというような上記の指摘は、災害に備えるにあたっての重要なヒントになるのではないかと思います。

 「水位が4m」だとか「5m」だとか言われてもピンと来ていない人が多い事は簡単に想像がつきます。逆にいえば、地域住民の側でも災害に備えてそういう情報を正しく理解できるようにしておかなくてはならないという事でもあります。

 例えば役所が避難勧告や避難指示を出さずとも、事実を淡々と伝えるだけで、住民が率先して互いを助け合って避難できるような、そしてどんな場合にはどこに避難したら良いのかを自ら判断できるような、そうした知恵を身につけておくことが必要なのだと、つくづく思いました。

 特段に役所の人たちの肩をもつワケではありませんが、お役人はお役人で自分の家の被害も顧みず、河岸に土嚢を積んだりしているワケですから、地域住民も独自に普段から学習し、互助のシステムを作り上げ、役所なんか頼らなくても対応できるような態勢を作り上げていくことが、結局は被害を最小に抑えることにつながるのだろうと思います。

 そういった仕組みがもし用意されていたとして、やはり特に大切なのは正確な情報です。被害のひどさを伝えることだって役割といえば役割だと思いますが、正確なリアルタイム情報を伝えるというところにこそメディアなり報道なりの真の役割が残されているのではないか。というのが、今日の結論です。。

 で、私がきちんと災害に備えて何かをしているかというのはまた耳の痛い別の話ということであるよ。(苦笑

2004 12 15 12:05 午前 [22社会面2(災害・救援)] | 記事 | コメ (1) | トラバ

2004.11.27

災害とお役所

災害弱者把握、自治体の2割 消防庁の市区町村調査  風水害や津波などの災害が発生した時、援助が必要な高齢者や障害者がどこにいるのかを把握している自治体の防災部局が、全国約3千の市区町村の約2割にとどまっていることが、住民の避難について調べた総務省消防庁の全国調査でわかった。津波の恐れのある沿岸にありながら、津波発生時に避難すべき地域を指定しない市町村も7割近くに上った。防災の専門家は「法令を改正して整備を急ぐべきだ」と指摘し、内閣府も対策を検討している。
(中略)
 市区町村の防災部局で、災害時に援護が必要な人がどこにいるのかを把握していたのは630市区町村(20・4%)。「区に登録し、災害時には地域防災会などが救援」(東京都中野区)、「高齢者世帯と警備会社を総合デジタル通信網(ISDN)で結び、災害時には協力員に連絡」(熊本県錦町)、「聴覚障害者に防災情報をファクス配信」(京都府夜久野町)などの取り組みがある。個人情報になるため、希望を確認し、情報管理に気を使っているという。
──「Asahi.com」041125 03:05 より

 今年は災害の多い年でした。行政側でも反省するところ多と見たのだと思います。内閣府では避難勧告のガイドラインづくりを行っているとのこと。住民の命に係ることなのに、以外と地方自治体ってのは対策ができていないんですね。

 阪神淡路大震災をきっかけに大地震が起きた場合の対応(避難所の場所、食料の確保、飲料水の確保、情報管理体制、周辺市町村との協力体制など)については、おそらくそれなりに考えているところが多いのではないかと思います。(それとも兵庫県内だけなのかな?)

 地震はいつやってくるか分からないから怖い、でも風水害・津波はある程度予測がつきます。まず天気がトリガーになりますので、いきなり災害が起きるわけではありません。今年の台風がそうだったように、危険が迫れば、役所が避難勧告・避難指示を出すこともできるわけです。この記事によれば、このような避難勧告・指示をするシステムはある自治体が45%だそうです。意外と少ないですね。
 しかも、具体的な数値基準をもっているところとなると32%だそうです。避難勧告の仕組みがあっても、それが分かりやすく・かつ正しく運用されるためには、やはり客観的な数字による判断が必要になります。例えば「洪水のおそれがある場合」という基準をもっている自治体も多いようですが、ここからは「洪水のおそれがあるかどうか」をいつ誰がどのように判断するかという視点が抜け落ちています。
 これでは避難勧告なんか出るハズないです。

 経験的には、国がガイドラインを作らなくても、津波の多いところ、水害の多いところでは、きちんと基準を作って対応していると思いますよ。あまり災害の起きないエリアも含めてパーセンテージの議論をいたずらに強調するのも問題です。かといっていざという時の備えを全くしていない市町村があったら、そんなところには私も住みたくない。

職員「うわ、かなりヤバいっすよ町長」
町長「ど、どうなんだ、どれぐらいヤバいんだ?」
職員「わかんねーけど、とにかくヤバいっす」(おいおい)
町長「お、そうか。じゃ避難勧告を出すか?」
職員「じゃ至急、議会を招集して議決を取りましょう」(おーい)

 とか。おいおい、それじゃ間に合わねーよ。日本の役所ってホントにこういうことがありそうでコワイですよね。
 あまり貶めてばかりでは怒られますので、役場の皆さんのご苦労を少し。日頃は5時半に仕事が終わる役人の皆さんも災害の場合は話が別。私のお世話になっている但馬地域のある町は、円山川の水位によって警戒態勢をとることに決まっていまして、何mだったら水防○号待機というように決まっていました。(台風のさなかに役場にいると詳しくなります。)
 私の記憶によれば
 1号待機は、総務課長と建設課長/2号待機が、役場内の課長全員/ 3号待機が、役場職員全員
 の待機が義務づけられていました。これが円山川の水位によって物理的に決まるそうです。だから水位が下がらないと建設課長は家に帰れない。役場の椅子の上で寝るなんてことが今年は数回あったそうで。
 もちろん該当しない人も、いつ号数が上がるか分かりませんから、居場所を明らかにしておかなくちゃいけませんし、お酒なんか飲んでたら怒られます。普段はノン気そうに見えるお役人も、こういう時は身を挺して働かなくてはなりません。ま、「こんな時のために税金払ってんねん」とふんぞり返る気はありませんが、公僕なんですから仕方がありませんよね。

 被災地では役場職員の皆さんはまだまだどたばたなのでしょうね。ご苦労さまです。

【追伸】
 水防の話で思い出しました。すごいものを見ました。
 まさにSFの世界です。
 首都圏外郭放水路
 一度ごらんあれ。ホントにすごいから。
 こんなん考える人がいるんだなあと。
 で、水害が劇的に減ったというじゃないですか。
 それもすごい。

2004 11 27 12:01 午前 [22社会面2(災害・救援)] | 記事 | コメ (0) | トラバ

2004.11.26

災害の記念碑

黒焦げの壁保存に賛否 墜落事故から3か月
 黒く焦げた壁は「歴史の証言者」か、「心の痛み呼び戻す異物」か-。米軍ヘリ沖国大墜落事故から3か月余りが経過した現場では今も、事故の傷跡が残る。学生が現場保存に向けた活動を行う一方、「壁を見るのはつらい」と複雑な心境の被害者もいる。大学では「保存」の賛否をめぐり教職員が集まる初の意見交換会が24日に開かれる。
 13日現在、保存を求める署名数は同大の学生を含む5447人になっている。未署名の学生にも「保存派」は多い。(中略)
 被害者には現場の建て替えを望む人々が少なくない。被害者の一人、中古車販売店主の中村健一さん(34)は今月7日、ほぼ3か月ぶりに営業を再開させた。
 再出発で笑顔は戻ってきたが、「校舎の黒い傷跡は心の傷に染みる。保存の声は十分理解できるが、素直な気持ちは壁の解体だ」とジレンマを抱える。  現場には観光バスが訪れる。「現状を知ってほしいが、興味本位の人もいて、やりきれない。早く普段の生活に戻りたい」と訴える。
 被害を受けたマンションに住む30代女性は「現場を見て、被害のひどさが分かったと言う人もいるが、壁を見るのはきつい」と胸の内を明かした。(後略)
──Yahoo!News『琉球新報』20041122,10:54

 これは沖縄の話、保存に賛成する人も反対する人も、想いは一つ、基地の撤退なのだとまとめられていおります。この話を読んで、阪神淡路大震災の被災者でもある編集長は少し考えました。

□阪神淡路大震災のモニュメント

 神戸の阪神淡路大震災でも同じような話があります。有名なのは「神戸の壁」でしょうか。これは再開発地域内にあったため、結局淡路島に移設保存されています。このあたりの事情は「津名町しづかホール/移築された「神戸の壁」」を見てみて下さい。この他にも阪神淡路大震災のモニュメントというのはかなりの数が存在しています。これらをマップ化したパンフレットをどこかでいただいた記憶がありますが、今手元にありませんが「兵庫大阪にある震災モニュメントのすべて」というサイトがあります。どうやらこの他にもかなりの数があるようです(未確認)が、災害の状況をそのまま残したようなあまり生々しいものは多くありません。

□思い出したくもない

 北淡町に「北淡町震災記念公園」という公園があります。ここにある「野島断層保存館」では、地震でできた地割れや段差を長さ約140メートルにわたって平屋の建物で覆い、当時のまま展示しています。そして、この保存館の隣には、被害を受けた住宅が残されており、家財道具のちらばった様子や、床が傾いたり、建具がうまく閉まらなくなったりした様子が克明に再現されています。

編集長は今年の1月にここを訪れました。断層保存館は解説も丁寧で分かりやすく、何より実物の持つ説得力に圧倒されました。隣の被災家屋は、床の傾きや散らばった家具などが生々しく、いち被災者の編集長の脳裏には様々なことが思い出され、かなり気分がおかしくなってしまいました。

 この記念公園の建設にあたっても、全住戸の9割が損壊した北淡町の地元からは「思い出したくもない」という反発もあったそうです。編集長としてはその気持ちはとてもよく分かります。被災者にとっては、思い出そうとしても思い出されるものだし、そういった施設なんか不要なのです。

□兵庫県「人と防災未来センター」

 先日、養父市の住民の皆さんと「人と防災未来センター」に行って来ました。「人と防災館」の来館者は、まず最初に7分間の映像を見ることになっています。震災の起こった瞬間を再現した、かなりショッキングな映像です。もちろん震災の起こった時にカメラが回っていたワケではありませんからおそらく模型などを使った再現映像なのですが、かなりリアルかつ刺激的にできていて、本当にこんなことが起きたのかと思うような惨状を繰り返し見せられます。神戸や淡路・明石・伊丹などの地震の瞬間を繰り返し繰り返し見せられるので、一緒に見ていた子供たちの中には「もうやめてー」と叫び出す子もいました。放映前に、係員の方が「気分が悪くなった方はこちらから出て下さって結構です」と言っていましたが、本当にそんなことも多いのではないでしょうか。
 編集長としては、ここでかなりヘコタレてしまって、かなり気分がおかしくなった後、実は「なんでこんなにセンセーショナルで刺激的な映像を作って人に見せるんだ」とハラがたって仕方がありませんでした。その次のコーナーの震災直後の街の原寸ジオラマや、その後の「瓦礫に埋まって助かった妹さんと、火事に巻き込まれて亡くなったお姉さんの物語」も涙なくしては見ることができない内容で、編集長はいろいろなことを思い出しながら暗い気持ちになるのと同時に、いっそうハラダタしくなっていったのでした。

□やっぱり「思い出したくない」

 そして、この人と防災未来センターの「人と防災館」には、灘区深江本町(私が被災した所と同じです!)に住んでいた被災者の方が震災の「語りべ」として、来館者にその経験を話すという仕事をしていらっしゃいました。この方も、先の映像は見たとこがなく「見る気になれない」とおっしゃっていたのが編集長にとって印象的でした。

□残し、伝えることの意味

 そんな風に、災害をセンセーショナルに騒ぎ立て、これでもかという風に刺激的に再現して見せるやり方に若干ハラダタしい思いを抱いた編集長ではあります。しかし、被災者でない人たちに災害の恐ろしさや、そこで起こった様々なことを正しく伝えるために、こんな方法も必要なのだなと、次第に思い始めます。
 震災を経験していない人々にその惨状や復興の過程で起きた様々なことを言葉を尽くして伝えようとすれば、それはきっと理解されないワケはないかも知れません。しかし、これを映像の力をもって圧倒的な迫力で一瞬のうちに来館者に伝える、そしてそれを入館冒頭にやってしまう、という手法は、来館者の皆さんを見る限り、かなり成功しているように見えました。「本当にこんなことがあったんですね。」と神妙に展示を見たり聞いたりしている人たちを見て、編集長はそう思いました。

ただ一方で、やっぱり「思い出したくもない」と思う人の気持ちも大切にすべきなのだろうと思います。

合掌

2004 11 26 12:05 午前 [22社会面2(災害・救援)] | 記事 | コメ (0) | トラバ

2004.10.28

突然ですが、やっぱり私は但馬に行くよ。

(えらそうに言ってますが、実は但馬方面で、晩から仕事があるという事情もあるのですが)

明日朝、神戸を出て(申し訳ないけど機動力を考えて、ボランティアバスとは別に・・・)但馬で昼間を過ごして来ようと思い立ちました。基本的には城崎・豊岡に行ってきます。出石も様子見て来ます。私に、何か手伝えることがあるといいのですが、、、、。会社で設計した建物の状態を見てくるなどの名目で、会社からも了解を得ました。一応出張扱いで行ってきます。

阪急春日野道午前9時集合です。ちょっと遅めの出発なのは許して、、、。
誰か行きますか?
って突然すぎですね。

ということで、明日の『あさみ新聞』は休刊です。休刊日も投書(コメント)は常時受け付けております。購読申込(リンク・ブックマーク等)も大歓迎。

2004 10 28 11:39 午後 [22社会面2(災害・救援)] | 記事 | コメ (2) | トラバ

2004.10.27

ボランティアバス運行のお知らせ

ひょうごボランティアプラザ所長の小森星児先生より案内をいただきましたので、微力ながらここで宣伝させていただきます。体力に自信のない人は洲本ゆきがおすすめだそうです。
無料バスというのが良いのか悪いのかという議論はあるようですが、、、。いいじゃん、そんなの。どっちだって。(だめなの?)

阪神大震災の時には、私たちは他地域の皆さんに大変お世話になったということもあります。
ご都合のつく方は、ぜひ、ご参加下さい。
以下は記者発表資料の転載です。

台風23号による被災地支援ボランティアバスの運行について
 ひょうごボランタリープラザでは、台風23号で大きな被害を受けた各地域に、下記のとおりボランティアバスを運行します。
 乗車を希望される方は、事前に必ず、ひょうごボランタリープラザまでご予約いただきますようお願いします。


1 運行日 10月28日(木)、29日(金)、11月1日(月)の3日間

2 行き先 上記3日間とも「豊岡市」、「出石町」、「洲本市方面」の3市町へ各バス1台。
    ※ ただし、洲本市方面の場合は、津名町や一宮町への派遣となる場合があります。
3 定 員 各40名(先着順)
4 参加費 無 料
5 各日の出発時間及び出発場所
  ○ 出発時間 : 「豊岡市」、「出石町」行きは、午前7:00
         「洲本市方面」行きは、午前8:00
  ○ 出発場所 : JR神戸駅前の「神戸クリスタルタワー」西側
6 持ち物
必 携 品:長靴、軍手、ゴム手袋、マスク、着替え、タオル、昼食、飲み物
※ 上記のほか、準備ができる場合は、シャベル、鋤簾(じょれん)などをご準備下さい。
7 作業内容
  泥かき、畳・家具の搬出、清掃作業など
8 その他
   ボランティア保険は、各市町社会福祉協議会で負担し、無料で加入いただくこととなります。
9 申込み
  10月27日(水)9:00から受付けます。
   ひょうごボランタリープラザ
   〒650-0044 神戸市中央区東川崎町1-1-5 神戸クリスタルタワー10F
  TEL 078-360-8845  FAX 078-360-8848


以上です。ところで、鋤簾(じょれん)ってなんですか?

2004 10 27 11:32 午前 [22社会面2(災害・救援)] | 記事 | コメ (3) | トラバ

2004.10.25

北但馬地方(兵庫県北部)の台風被害

阪神大震災の罹災者としては、新潟の地震被害は大変気になるニュースです。地震に会われた皆さんに心よりお見舞い申し上げます。ボランティアも続々と集まっていると聞きます。皆で力を合わせて、希望を捨てずに頑張って下さい。1日も早く日常生活を取り戻されることをお祈りします。

さて本題。新潟の地震のニュースで、台風23号の被害のニュースがかすんでしまったようなことになっているのは、同じ兵庫県民として大変残念です。この台風では兵庫県内で22人の方が亡くなっており、未だ1名の行方不明者がいらっしゃいます。お亡くなりになられた皆様のご冥福をお祈りします。
台風が過ぎ去ったからといって、すぐに生活復旧がなされているはずもなく、北但馬では、未だ多数(本日午前10時発表で約800人)の方が避難所暮らしをされています。この台風が、どんな被害をもたらしたのか、私の知人のサイトで写真レポートをしていますので、皆さん是非ご覧になって下さい。

台風23号 被害状況
下記神戸新聞でも少し
神戸新聞Web News

手伝えることがあるなら行きたいなと思っています。誰か一緒に行きませんか?会社休まなくちゃならないけど、震災の時には随分お世話になったこともあって、ちょっとじっとしていられない気分です。うだうだ言ってないで駆けつけんかいと言われそうですが、、。ホントにそだよね。今日、うちの会社の人が現地に行っているので、様子を聞いて考えます。1日仕事が止まるくらい、なんでもないよねえ。

災害の状況(公式発表)は下記のページで確かめて下さい。本当に大規模災害だということがよくわかります。
内閣府:防災情報のページ
兵庫県:台風23号に関する情報

2004 10 25 06:51 午後 [22社会面2(災害・救援)] | 記事 | コメ (0) | トラバ

2004.10.20

台風で足止め

和田山駅ですっかり足止めです。今、宿探し中。最悪待ち合い室泊りだあ。悲惨

【追記:10/21】
いやはや、しっかり町に閉じ込められました。文明社会とは思えないような状況でした。JRは朝まで不通。国道は土砂崩れで寸断。ホテルは何かの団体でどこも一杯。電車で行っていたので全く身動きとれず、タクシーにも無理だと言われ、町に閉じ込められてしまったのでありました。結局、知り合いのお宅に泊めていただきました。T様、ありがとうございました。朝5時半に起きて始発に乗りに行ったらまだ電車が動いていない、、、、。なかなか大変な台風だったようです。皆さん大丈夫ですか?

2004 10 20 10:26 午後 [22社会面2(災害・救援)] | 記事 | コメ (0) | トラバ