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2009.11.02

住まないとだめだ

週末。また小代に行ってきました。

猿の防護柵や稲刈りに、都会の若者を呼んでみた経験をふまえ、今後、どうやって都会の若者とつきあって行くかという点で重要な会合でした。

前回、学生さんたちを稲刈りに呼ぶ事になったのは、春に行った猿の防護柵設置の作業の時に来てくれた学生さんたちが、とても気持ちのいい元気な若者だったので「もう一度呼ぼう!」となったものです。

それはそれで良かったのですが、編集長が失敗したこともあります。実は、前回の猿の柵の時には学生さんたちはコテージに泊まってもらったため、参加費が高くなってしまっていたという問題がありました。そこで、今回の稲刈りでは「じゃあ稲刈りを手伝ってもらう方の家に泊めてあげてみては?」と編集長が提案してみたワケ。

でも、これは集落の皆さんには、かなり負担だった様子でした。そもそも、学生さんを家に泊めてあげることができたり、朝昼晩の食事を用意したりできるご家庭なら、稲刈りのお手伝いも不要なのでしょうね。初めからコテージなり自然の家なりにお泊めしたら良かったと反省しております。(あ、ちなみに学生さんたちには農家民泊はかなりウケてました。それでも寝る時間が違うとか、お互い気を遣うのはしんどいというご意見も、当然ながらありましたけどね)

稲刈りなんて、学生さんは作業そのものが初めてですから、当然1人分の戦力にはなりません。それでも、いないよりは作業が前に進むので助かる。というのが現実の地元の皆さんのお気持ちだろうと思います。一方で、若者がやってくると、やっぱり元気をもらえる。と言って下さっているのは、ありがたいなあと思います。
村の人のいい皆さんは、どうオモテナシしたら良いか分からないし、手伝ってもらうのもちょっと気を遣うという意識もあるため、都会の若者と、どうつきあっていけばいいのかというのは今後ずっと大きな課題であり続けそうな感じがします。

さて、今後の予定ですが、お1人で暮らしているご老人の中には、雪囲いやら雪おろしに、人手が必要な人もいらっしゃる感じ・・・。なので、これを都会のヒトで手伝えないかな、と考えています。

そもそも雪囲いは、大変ではあるものの「いつまでにやらなければならない」という期限のある作業ではないので、ぼちぼちと、何となく、皆さん自力でやってらっしゃる作業のようです。人によってはシルバー人材を頼んで作業をしてもらうというご家庭もあるとうかがいます。まあ、「シルバー人材っていったって、発注側も受注側もシルバーな人たちじゃん」とよく言うのですが・・・。

これが地元に住んでいる若者ならば、皆さんの意識もずいぶん変わると思います。やっぱり都会から時々若者がやってくるだけではダメで、半ば無理矢理にでも若者を集落内に住まわすことの意義はめちゃくちゃ大きいのではないかと、最近考えています。

行政がお金をかけてアドバイザーを派遣するお金があるならば、そのお金を、1人でも若者が集落に住めるような工夫ができないか。と考えます。国の集落支援員のような考え方で、民家を借り上げて、そこに最低限のお金だけを与えて若者を住まわせるような仕組みはできないものか?と思います。

まあ、この財政難に、新たに人を雇う話がしにくいのはよく分かりますが・・・。

考えれば考えるほど、若者を集落に送り込むことの必要性を感じます。もちろん編集長が行ってもいいんですが、それだけで食べていけるような商売がそこにあるワケではないのがつらいところ。編集長が開拓して、後のことは若者に任せる。みたいな仕組みができるといいなあと思うのですが、何せ編集長もそのあたりに疎い部分がございまして・・・。行政に頼らない「若者が住める仕組み」。どなたか編集長と一緒に考えてみませんか?

たぶん、住む場所さえなんとかなれば、あとは若者の自助努力でなんとかする、というモデルを考えうるように思います。ただ、実際には、住む場所がなかなか手に入らない。空き家なんてありそうなモノだけど、売ってもらおうとするとかなり大変なのですよ・・・。行政さんが買ってくれればいろいろと楽なのですが、行政にそんなお金もない。

とにかく、役所より自由な立場の誰かが、うまく廻すための仕組みを今すぐに作り始めないと、おそらく手遅れな村が今まで以上に続発するものと思います。今やるしかないんじゃないかな・・・。だれか、編集長に空き家譲ってくれませんか?あ、あるいは空き家を買うための資金を出資してくれてもいいですよう(笑

で、突然ですが。

というワケで、独自に資金を集めたり、独自に研究活動をしたりするために、本日付けをもって(ああ、もう昨日だよ・・・)、現在の会社を円満退社して、フリーランスとして働くことにしました。今現在はフリーランスでは受けられないお仕事もたくさんやっているので、しばらくは現在の会社の軒先をお借りして営業させていただく予定です。これによって、クライアントの皆さんにもできるだけご迷惑をおかけしないような方法で独立することができるように思っています。

今の会社では、何もかも本当に自由にやらせてもらって、大変感謝しております。おそらくこのまま自由な感じでやらせてもらうのは可能だし、その方が、私個人としては絶対に楽だと思います。

それでも一応雇われの身としては、会社に収益をもたらさないと居心地が悪というのはあって、これが、今回の独立の大きなきっかけの一つになっています。一方、小規模集落支援のようなお仕事にあって、持続可能なモデルをつくるためには、やはり地元で人やお金が廻っていく仕組みを考えならず、それができるのは、やっぱり「食うのに必死」な立場から考えてるヤツなんじゃないかなと考えたワケです。で、そんなヤツがいないかなって人材を探したら「やっぱりオレ?」ってな気分になってしまったというワケ。

これまで、集落を飛び回り、地元にコミットしまくりつつも、サラリーマンとしては立場にも能力にも限界があるように思ってきました。今回の独立をきっかけに、今後はこれまで以上に自由でフレキシブルな動きができるようになりたい。と考えています。

実は、現在、事業を法人化すべく奔走中です。また、いろいろ決定したら皆さんにもお知らせします。

今後うまくいくかいかないか。そんなことは全く分からないけど、とにかく「目の前の誰かをできるだけ喜ばすことができるように」がんばりたいと思っています。読者の皆さんも、ぜひぜひご支援下さいまし。

ではでは。

2009 11 02 12:29 午前 [02社説  (私の主張)] | 記事

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(実は3つのうち2つが編集長のアフェリエイトという仕組み)

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受信: 2009/11/08 15:17:43

投書(コメント)

Iターンの研究を和歌山でやり始めて2年半。
教え子が一名,行政の仕組みで定住。

行政に頼らない「若者が住める仕組み」って,私もよく考えます。
何かと問われれば,「若者に土地あげること」だとおもう。

土地がなければ,稲刈りも田植えもないもんね。

また,いろいろ教えてください。
そうそう,フォローしちゃいました。

投書者: hira (2009/11/02 1:11:20)

あ(笑。フォローどもです。

Twitterは今、試用期間中です。言うほど使えるものでもないけど、思ってたよりはハルカに可能性がありそうですね。

編集長は「m_asami」です。皆さんも探してみてね。

さて、行政に頼らない「若者が住める仕組み」。集落支援員みたいな方法が一定の効果を上げていることは伝え聞いています。でも、どこの自治体も同じ方法を取れるかというと、そんなことはないですよね。
さらに言えば、行政からお金が出ているウチはなんとかなるけど、その後はどうなるのか?というところにまで、行政は踏み込んではくれません。
2年なり3年なりの間に、自分で食べて行ける道を探せ。ということなのでしょうが、2年や3年で(農業ならともかく)コミュニティビジネスなんかで食べていけるようになるのは、大学出たての給料の安い若者には無理だと思います。

そういう意味で「土地と建物をあげちゃう」というのは編集長的には「アリ」です。ただし、これが行政が買い上げるとかそういう方法ではなく・・・。ということです。
空き家を購入するという普通の取引をしようとしても「先祖代々の土地を簡単には売れない・・・」とか「盆と正月使っているから売れない」とかいろんなことが出てくるのに「あげちゃう」なんて成立するだろうか?と、自分でも思います・・・。

でも、土地と建物を「あげちゃう」ことで、地域に何がもたらされる可能性があるのかを正確に知れば、もしかしたら土地と建物なんか安いもの・・・ということになりうるのではないかと思うのです。そこのところの合意形成をどのようにデザインするのか?というのが大事なのだろうと思ったり。

投書者: あさみ編集長 (2009/11/02 8:38:26)

こんにちは。
「先祖代々の土地を簡単には売れない・・・」ちゅうのは,結構怪しい,と私は感じております。

まず,65年前の農地改革。そもそも先祖代々だったのか,という問題と,売りはらってもうまくいった,という経験。

つぎにスプロールの実態。実際,売っちゃってるじゃないか,しかもろくでもないデベロッパーに・・・という実態。ほんとうに先祖代々の土地なの?って思う。

次に,農地(特に水田)の転用が簡単で土地が売れちゃうというという問題。農地は資産。農業生産物の売り上げとほぼ同額で農地の転用利益がある,という話を聞いたことがあります。

とにかく,都会に出てった人が農地持ってても仕方ないので,集落に住む人に土地と家を渡してあげる仕組み(私はこれを農村のオープン化・流動化と呼んでいます)をいかにつくるかが,とても大きな課題だと思っております。

農業法人が土地を買って集約して貸し出すってのも,ありかもしれない,そう感じています。

(このはなししたら,S先生に怒られたです。)

投書者: hira (2009/11/03 0:01:54)

独立おめでとございます。

兼業農家の私としては大変興味深い内容ですね。
農業を本業・生業とした場合の収支は生産しているものによるところが大きいので私の場合は稲作に関する極一部のことしかわからないと思います。
それでも、聞き及びや書物における情報よりは切実に判っているつもりです。
自宅周辺の高齢化による耕作困難問題での預かり田をしているのは、もともと祖父より左官との兼業農家を続けている事の延長というのもありますが、「おれがやらねば誰がやる?」というのや、「他にもいるだろうけど同年代でやろうというのは極少数だね」等というところによります。

自分のブログでも耕作手間と米価格の矛盾問題を取り上げようか?等と考えていたところです。

農地改革についても未だに親父は口にします。
親父も生まれていないときの話なんですけどね。

管理が出来ない田畑は、草刈などをしなくていいだけでも所有者は大助かりです。
未だに小作料を払ってる人もいれば、うちのように基本的には管理料もとらずにやっているというような人、必要経費を計算して管理料を地権者に請求する人もいます。

農作物の売り上げで総経費抜きで人件費が出ればいいんですが、稲作だと米価格が割に合わずそうはいきません。
多少なりともマイナスを回復させるべく管理料を頂こうかと思っているところです。

私的には「全農業世帯(田畑所有者)の中の兼業農家の割合をどれだけ増やすか」というのが、問題解決に有効という考えです。

長くなりそうなのでこの辺りで一応締めますw

あさみ新聞におけるわたしの肩書きがまた増えそうな感じですな~w


投書者: ひろき@左官理事&うだつ特派員 (2009/11/03 19:11:15)

割に合わない・・ですよね。>ひろきさん

集落に住む話を考えると,どうしても農業の話になり,そして農業やっても儲からん,という話になってしまって。(林業・漁業もだけれども)

んなことない!と言えるようにならないと,だれも住まないよなー,やっぱ。

農業やって儲かる社会にしないと!(長期的には・・)

投書者: (2009/11/03 21:11:47)

ううむ。また例によって田舎に行っている間に話が進んでおりますな・・・。

先祖代々問題は、私も「?」な部分があったので、hiraさんの話で、だいぶ事情が整理できてきました。しかし、一方で、デベなんかが見向きもしないような棚田で、事態は深刻化しているように思います。

そもそもそんな規模の田んぼを無理に維持する必要があるのか?という議論があるのも承知なんですが、村の危機感と合わせて考えると、特に山間部の米作農業が、どこに着地すべきなのか、正直なところよく分かりません。

まあ、いずれにせよ、家屋やら農地をよそ者に貸すなり売るなりするのには抵抗があるようなのは確かです。

実は、村岡の兼業農家のおやじさんとお酒を飲んだ時に、どんだけ米作が割に合わないかという話を、説教とともにされました。1反あたりの種籾の値段から、肥料やらの値段、トラクターやら田植機・コンバインにかかる費用、収量と農協への販売単価などなどを列挙されたのを覚えています。でも、反と町とアールと平米の関係やら、キログラムと俵の関係、そもそも面積あたりの収量についての知識がゼロだった私には、かなり理解が難しく、今度お酒を飲んでないときにゆっくりお話を聞きたいなどと考えています。

「ちょっと手を見せてみろ」と言われて手を出したら「そんな手では0.5人工にもならんな」と評されて恥ずかしい思いをしたことも思い出してしまった(笑

投書者: あさみ編集長 (2009/11/04 10:26:17)

農業が儲かるかどうか、という問題については、儲かるやり方をしているところは(規模やら立地やらの条件はあるのでしょうが)儲かっているとも聞きます。(カリスマ農家の話なんかを見聞きしますが・・あれは特殊事情なんでしょうけどね)

まあ、それはともかく。現金収入が得られるという意味で、儲かる儲からないという議論がよくされますが、一方で、文字通りの「食うに困らない」という意味で、家と食物にだけは困らないという意味で、農業を見ると、別な見方もできるという話を、県庁の人からされたことがあります。

つまり、年金ぐらしで、自家作物+αを作って暮らしていれば、一応なんとかなるというストーリーで、その一家としてはそれで廻っていきそうですが、実は、これだけでは社会全体が廻っていかないよな。と思うと、それだけで中山間での暮らし方のモデルと考えるのは難しいよね。と考え込みます。

やっぱり長期的には農業が儲かるようにというhiraさんの話に行き着くのだろうなあ。でも、その前に対症療法でもなんでもいいので、今の事態を解決する仕組みが必要なのではないかと考えたりしてます。

やはり農村のオープン化・流動化というのは、地域の皆さんの意識の変化を含め、当面目指すべきところなのかなあと今はそう感じています。

まとまんないけど、そんな感じです。

ところで、農業法人の話。S先生のご意見のポイントはどこに?

投書者: あさみ編集長 (2009/11/04 10:37:09)

こんばんは,寝たきりです。w

S先生のポイントは,
日本の農業は小規模な耕作地で様々な種類の農作物をつくって来たことが特徴で,それが良さである。だから農地を集約する方向は間違っている,ということでした。

一理あると思います。

企業による農業って,すごいもんね。
カゴメとか,すげぇ生産工場だもん。(働いてるのは外国人労働者ばっかり)

私は,農村のオープン化推奨の立場。

農地が世襲となっていているから,農業は結果的に世襲が前提となっている。
職業選択自由、居住地選定自由,かつ少子化時代に,世襲でやったら農家の世代交代がうまくいかない。流出一方。
だったら,世襲じゃなくとも農業できるようにした方がよい。
ということで,場合によっては農地は法人所有へ・・という考え方です。

とはいえ,私も農政の専門家ではないので,詳しくはわかりません。
ただ,農地をどう考えるかは,大きなポイントだろうと感じております。


投書者: hira (2009/11/05 21:43:38)

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