旧グッゲンハイム邸その後
先日、といっても、随分前になりますが、神戸市垂水区塩屋の「旧グッゲンハイム邸」が地元の方に買い取られ、保存・活用されることになったことをお伝えしました。(本紙記事リンク:旧グッゲンハイム邸のこと)
その後、地元のまちづくり協議会(正式名称は「塩屋まちづくり推進会」)や、ひょうごヘリテージマネージャーの皆さんが協力して、新たに持ち主となった森本さんと共に、このグッゲンハイム邸の活用の方策などを考えていらっしゃいます。(参照サイト:ひょうごヘリテージ機構 H2O/アドバンスコース#ちはる支局長の姿も見えますな。)
ヘリテージマネージャーというのは、
兵庫県が全国に先駆けて作った制度で、歴史的建造物の保存・活用に携わる人を育成していこうというもの。建築士の資格を持つ人たちがセミナー(これがかなり内容充実のすごい授業で、全部受けるのはすごく大変なんですが・・・)を受けることにより、兵庫県からヘリテージマネージャーに認定される、ということになっています。
ひょうごヘリテージ機構(H2O <エイチツーオー>)というのは、このヘリテージマネージャーさんの集まりです。基本的にボランティアベースで活動されています。
歴史的建造物を保存していくためには、きちんとその建物の価値を理解し、調査し、記録し、表現できる主体(技術者)の存在がどうしても必要です。どんなにお金があっても、どんなに地域住民の愛があっても、どんなにお役人が偉くても、こういう主体(技術者)の存在がなければ、短期間にたくさんの建物を有効に活用しながら後世に伝えて行くための手だてを考えることは難しいでしょう。そういう意味でもこうした技術者が増えることは歴史的建造物保存にとって大きな意味があります。
また一方で、ヘリテージマネージャーには、このようなハードウェアの保存活用に関する技術者としての役割の他にも、歴史的建造物のエバンジェリストとしての役割も期待されているといえるでしょう。
歴史的建造物保存の歴史は、まさに連戦連敗を繰り返してきています。編集長は、かねてより「建物に対する愛着を育てなければ建物は残らない」と主張してきました。愛着を育てるためには、その建物の価値をきちんと伝えられる人の存在が重要になります。それは学術的な価値であっても、デザイン的な価値であっても、「洋館萌え」であっても、「なんとなくいいよねえ」であっても構いません。とにかく「その建物を好きな人がいる」状態を作り、これを育てることしか、この連戦連敗から脱出する方法はないと考えています。だから、その建物が「すごくいいんだよね」ということをきちんと伝えられる人を育てることが重要なのです。
今は、建築士の資格を持つ人だけがヘリテージマネージャーになれるのですが、今後は、この間口を広げ、兵庫県民全体がヘリテージマネージャーであるような、そんな状態がステキです。そして、であればこそ、文化財のオーセンティシティーにのみこだわる文化財保護的観点での活動ではなく、地域資源への愛着をベースに建物をよりよく活用するという視点での活動が広がっていくことを期待します。
(って、なんかえらく評論家風ですね。ヘリテージマネージャーの皆さんすみません)
完全に話がそれました。
この旧グッゲンハイム邸、最近ではこんなイベントも行われたりしていて、静かな盛り上りを見せています。
オフィシャルサイトもできてます。
旧グッゲンハイム邸
実は、編集長もお手伝いできることはないかなあ、なんてノンキに構えていたのですが、お声がかかって一度拝見させていただいたまんまになっています。活用のワークショップはことごとく他のお仕事と重なってしまったし・・・。なかなかコミットできず残念です。
外装の改修も済んで、少しきれいになったグッゲンハイム邸。コンサートや、結婚式にもなかなか良いところだと思います。会議ユースとかもありじゃないかな。皆さんも是非ご利用されては?
割とグッゲンハイムネタにおいでの皆さんが多いので、編集長のサービスショットを掲載しておきますね。旧グッゲンハイム邸にお邪魔させていただいた時の写真です。小屋裏ものぞいたのでその写真も付けました。オンラインでは初公開ではないでしょうか。この写真たちは、全て無断使用・再利用可・改変可です。
そういえば、先週 T中工務店のMさん(塩屋在住)よりご案内をいただきました。グッゲンハイム邸を集合場所としたこんなイベントもあります。
編集長は申し込んじゃいましたよ。先着100人。いけるかなあ・・・
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コメント
「洋館萌え♥」もかなりいけると思ったのですが・・・・
連戦連敗とは思いませんが、不戦敗している建築物がたくさんあります。
できるだけいい物を土俵に上げることが必要だと考えます。
けれども勝つ可能性は低いことが多いです。
お宝が捨てられ壊されていく姿を見ると
「馬鹿だなぁ」と笑うしかないです。
投稿: ちはる支局長 | 2007.11.20 20:32
「洋館萌え」結構好きですよ。
不戦敗ってのは確かにそうかも知れません。
戦わずして負けてるのは、どうにも・・・。
投稿: あさみ編集長 | 2007.11.21 18:01