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2006.02.10
現代に生きる明治の事業〜字限図の謎〜
謎というほどのものでもないのですが「字限図」のこと。開発申請の関係である場所の「字限図」が必要になりました。この話はそれでおしまいなのですが、、、。
この「字限図」の読み方、皆さん知ってますか?
建築設計のお仕事をしていますと、結構な頻度で出会うこの謎の図。実際の字限図は写真のようなもの。この図面、かなり変な図面なんです。
土地の形はかなりいいかげんなんですが、土地の接し方なんかにはワリとうるさい感じがしることと、川とか水路には結構こだわりが感じられるのが通例。土地登記とセットで語られることが多く、そのため、権利関係にうるさい特殊な図面なのでしょうね。きっと。(水面は国有地だったりすることもあるので、水路にうるさかったりするワケです)
目的別の地図なんて、こんなものかなあ、と思うワケですが、GPSやらCADの時代にこんないい加減な図面が、未だに現役で残っているというのが、ちょっとびっくりな感じ。
と書きつつ調べてたら、高知県のサイトに参考になるものがありました。
要するにこのサイト、地積調査を進めて行きますよということを宣言しているもののようです。いつまでも字限図だけではイカンということかしら。ま、土地の所有というのは扱いが微妙であるために、問題が生じない限りはきちんとした調査が入らずに残っちゃったのだろうなと思います。
さらに、ちょこちょこ調べた限りでは、この「字限図」、明治初年に全国的につくられた地積図のことだそうです。うむ、なるほど、明治の技術なワケですね。今に生きる明治時代の事業というワケか。明治時代の資料がライブで用いられているというところにちょっと感心してみたり、あきれてみたり。
さて、冒頭で述べた、この「字限図」の読み方ですが、編集長は今日の今日まで「じげんず」だと信じていました。先ほど後輩から「じげんず」じゃないみたいですよと聞かされ、「じゃ、なんて読むの?」と尋ねたところ「「あざ、、、なんとか、、ず」と読むみたいです。」って、、、、。それはツメが甘いのではないかね、後輩くん。
どうやら、大辞林的には「あざきりず」と読むようです。読む人によって「あざかぎりず」だったりもするようです。関東財務局のサイト(国有財産について−よくある質問と回答−)では「じげんず・あざかぎりず」とありました。
なんだ「じげんず」でも良かったのか。
と、ここまで書いたらakanem特派員から情報が届きました。なんつっても字限図使って論文書いている人だから、何か知っているだろうと思って、尋ねてみたワケです。いろいろ教えていただきました。
akanem特派員の論文からの孫引きになりますが
【060210akanem特派員のご指摘により下記1行追記】
『最新地理学辞典』より「地籍図」の項より
土地台帳,土地登記簿に付属している地図で,
局部地区(通常小字単位)ごとに土地の区画を示す境界(筆界)と,
その番号(地番),地目などが記入されている。
わが国で全国的統一的に作成されていたのは,
明治6年(1873)の地租改正以降で,
字限図・字切図・字図・分間図などと呼ばれている。
──『最新地理学辞典』より引用(孫引き)
字切図と書かれていることからも、字限図=「あざきりず」が、そもそも正しそうな感じではあります。
akanem情報によれば、某法務局では「旧公図」と呼ばれているそうな。編集長の経験では、法務局によっては旧を付けずに公図と呼んでいたような。
※写真はakanemさん提供です。古い図面だし、問題ないとは思いましたが、一応、場所が特定できないように編集長の手元で汚してあります。って、分かっちゃうかな?
2006 02 10 09:13 午後 [01人声人語(雑談・独り言)] | 記事
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投書(コメント)
編集長の言うように、字限図は明治初期の土地状況をかなり克明に筆写したものです。
今の感覚では、「図」と言うよりも「絵」に近いものですが、土地所有配置図とでも言うべきものでしょうか。
歴史地理学では、小字名や個々の土地形態などからその地域の景観の復原に使ったりします。古い河道などは一発でわかりますね。
じつは、明治以降でもこの字限図がない所や分筆の経過が不明なところがあって、「地図混乱地域」とか言われている場所が市街地の中にあります。これを是正するためには、測量と地権者全員の境界立会が必要など大変の労力と費用がかかります。
字限図は日本の歴史資産でもあります。大切に残していきましょうね。
投書者: つじ (2006/02/11 2:26:54)
「字限図」、字面も読み方も初めて知りました。
谷中M類栖のコメントの方でもレスしたんですが、これはアースダイバーに対抗するにはちょっと使えるかもしれません。そのままカテゴリータイトルになってくるかも?(^^;)
図書館行ってもっと調べてみよっと。。
投書者: m-louis (2006/02/11 3:11:22)
つじさんからステキなフォローをいただきました。
「土地所有配置図」。確かにそんな感じですね。
また、編集長が「土地の所有というのは扱いが微妙であるために、問題が生じない限りはきちんとした調査が入らずに残っちゃったのだろう」と、いいかげんにごまかしていたところを、「地図混乱地域」の是正にに、境界に利害を有する地権者全員の境界立会(業界ではこれを「りっかい」と読みますが、ことえりでは変換しません)等が必要で、結構手間がかかるという適切な解説をいただきました。
わはは、「持つべきは知識と経験の豊かな友人」ということですな。
ありがとうございました。
投書者: あさみ編集長 (2006/02/11 13:32:42)
m-louisさま
確かに興味深い分野ではあります。アースダイバーより、もう少し時代スケールは小さくなりますけどね。しかしakanemさんが学位論文でやってたのは、まさに字限図アースダイビングみたいなことであったワケです。
m-louisさんがご存知かどうか知りませんが、この論文は、歴史的市街地において町家が連続している風景(あるいは景観)が、産業の構造と資本の移動などを理由に、どのように形成され、どのように変化してきたのかを、土地所有の側面から明らかにしたという力作なワケで、慌てて図書館に行くよりも、akanemさんのお話を聞くのが良さそうですよ。
っていうか、akanemさんの論文も、売り出し方次第では中沢新一氏なみに売れるかも知れません。
あ、あと、m-louisさん。念のため申し添えますが、ご自分のお住まい付近の字限図の現物は、図書館じゃなくて法務局でないと手に入りませんのでご注意くださいね。
投書者: あさみ編集長 (2006/02/11 13:57:38)
亜貨音夢論文是非読んでみたいです。
それと図書館はさすがに字限図そのものをゲットしようとしてたわけじゃなくて、たまたま近所に大阪市立住まい情報センターに併設する住まいのライブラリーがあるもんですから、そこでまずは調べるところから始めてみようかなと思っていたのです。
http://www.sumai.city.osaka.jp/subpage.php?p=6389&t=1139757995
投書者: m-louis (2006/02/13 0:30:05)
っていうか、上書きしちゃってるんですけど、
実はすでに字限図持ってるかも(^^;)
http://yanaka.m-louis.org/2005/06/28/1839.php
投書者: m-louis (2006/02/13 0:35:42)
わっ! つじさん、ご無沙汰です。
編集長とお知り合いですか?
私のblogにも遊びに来てくださいね。
(って最近更新してないや)
私信ですみません、編集長
投書者: ちはる支局長 (2006/02/13 9:49:36)
わーお。そこもお知り合いでしたか。
やっぱり世間は狭いですな。
あさみ新聞では、私信おおいに結構ですのでご遠慮なく。
投書者: あさみ編集長 (2006/02/13 10:12:11)

