清家清さんの訃報
建築家 清家清氏が死去 旧制神戸二中出身
日本の建築デザインと西洋文化を融合した建築家で、東京工大、東京芸大名誉教授の清家清(せいけ・きよし)氏が八日午前十時四十二分、肺炎のため東京都大田区の病院で死去した。八十六歳。京都市出身。連絡先は東京都港区芝五ノ二六ノ二○、デザインシステム。葬儀・告別式は二十二日午後一時から東京都港区南青山二ノ三三ノ二○、青山葬儀所で。喪主は長男で慶応大教授の篤(あつし)氏。
三歳から神戸育ち。旧制神戸二中(現兵庫高)を経て、東京美術学校(現東京芸大)建築科と東京工大建築学科を卒業した。
日本の伝統的建築美を欧米的な現代住宅に生かしたデザインで知られ、戦後の住宅設計に影響を与えた。吉田五十八賞を受賞した「久が原の家」や森博士邸、宮城音弥邸、自邸などが代表作。
──「神戸新聞050410の記事」より引用
清家先生がお亡くなりになりました。丹下さんといいビッグネームが消えて行きます。
やはり、人が亡くなると、いろいろなことを知ることになります。恥ずかしながら、兵庫高校(当時:神戸ニ中)出身でいらしたとは知りませんでした。思えば、丹下先生と清家先生は、方やモダニズムのダイナミックさを、そして方やセンシティブさを両極で表現してきた人たちだったという印象でしょうか。
時々ここに来てくれている202氏(最近お見限りじゃないですか、、。是非ぜひ寄って行って下さい。)が、短文にて上手に表現されているので紹介かたがた引用させていただきます。
(前略)建築工法の魔術師という印象をまず僕は持つ。とってつけた様に楽しげに建築部材が浮遊する住居は、とても小さなルールで空間を装飾している。大上段に構えたところは無くて、一つ一つの部位がその場の要求で即興的に組み合わされた楽しさが、僕は大好きだった。丹下健三のモダニズムが強さを志向したものだとすると、清家清のモダニズムは生活の場を細やかに組み立てる自由さがある。モダニズムを遊ぶという感じといえばいいだろうか?(202)。
──「voice from 202」の050410の日記より引用
編集長の浅薄な理解では、お二人とも、間違いなく建築の昭和を引っ張り続けたビッグネームで、建築のデザインがイデオロギーなりイズムなりにぐいぐいと引っ張られていた(ある意味幸せな)時代に、ぐいぐいそれを引っ張っていた人達だったのだろうと思います。それは間違いなく時代を作っていたのだろうと。
丹下先生の生年を中心に、前後5年(計10年間)の生まれ年の建築家を並べてみるとこんな感じになります。(手元のいいかげんな資料を元にしています。間違いがあったらごめんなさい。敬称略にて)
1908年 吉村順三
1913年 大江宏
丹下健三
1915年 西澤文隆
1917年 吉阪隆正
1918年 芦原義信
1918年 清家清
どう説明すればいいかは分かりませんが、ナルホド感が漂います。
建築のデザインが、イデオロギーでもイズムの表現でもありえない時代が到来して、なんとなくお二人のような存在は煙たくなりつつあった感も漂います。しかし、お二人のような時代を牽引するような存在は、おそらくもう2度と現れないのだろうと思うとそれはそれで感慨深いものがあります。
え?編集長が牽引しろと?
いえいえ、そんな器ではございません。
清家先生のご冥福をお祈り申し上げます。
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コメント
こんばんは。
ちょっとびっくりしてしまったので、個人的なことではありますがTBさせていただきました。
言われてみれば、の「後だしじゃんけん」になってしまいますが、清家さんの建築は「神戸っぽい」、あるいはそこまで行かなくても「関西っぽい」ような気がします。
うまくいえないのですが、いろいろな要素を自由に組み合わせていく柔軟さ、というか…
ともかく、ご冥福をお祈りしたいと思います。
投稿: エヌ | 2005.04.11 23:32
トラバいただきありがうございます。
ブログでもご紹介いただき幸甚。
「神戸っぽい」確かに「後だしじゃんけん」ですが、うなずけるところはあります。お生まれは京都だそうですが、高校まで神戸なら、それは神戸っ子ですよね。
うんうん。そんな感じ。
投稿: あさみ編集長 | 2005.04.12 09:55
見限ってませんよ。忙しいのです。自営業なので、他所様のところにまで書き込めないモードで御座居ます。
さて、清家さんネタですが、、、齋藤助教授の家のスツールは渡辺力さんのデザインだったみたいですね。
http://www.mh-unit.com/designshop/furniture/solidstool.html
結構、コラボな方だったのだなと詠嘆。合掌
投稿: 202 | 2005.04.12 10:34
呼び寄せちゃいました。ごめんなさい。忙しいのは存じておりますので、ご無理なさらぬよう。
ますますご活躍のようで何より。
当方は年度末も乗り越え、ますます多忙な状態。がーっと集中するよりも、寄り道の多い仕事の進め方を好んでするので、〆切前以外は遊んでいるようにしか見えないかもしれません。
ちょっと建築設計から離れたところに居続けたので、そろそろ一つ建築設計をきちんとやろうと思っています。ま、今までもやってなかったワケじゃないけど、どちらかというとコンサル業務にコミットしていたものですから、、、。
が、ご存知のように、建築設計は、割と時間を割いて集中しないとできない部分もあるので、コンサル業務と2足のワラジがやりにくくて、「このペースが上手に掴めずに苦悩中」という面はあるかも。
スツール。復刻版ですね。
渡辺力さんて方は、詳しく存じ上げませんでしたが、材料の扱いの理念とフォルムに求める理想のが、なんとなく202氏の家具と同じ方向を向いているかな、などと漠然と思いましたです。
全く勘違いだったらごめんなさい。
ではでは。
投稿: あさみ編集長 | 2005.04.12 12:28
プロダクトとの二足の草蛙だってタイムスパンが違いますから大変ですよ。
集中力の話は多分年齢的な問題かと、、、
実は先日ぼくはこのスツールを購入していたのです。師匠の師匠の師匠が清家さんなので、なんだか、運命的な出会いだと思いました。ご指摘の通り、柳さんのスツールより僕はこっちが好きです。
最後に、新建築の現代建築家特集の清家先生のは必見です。僕、随分勉強しました。しかし、いくらなんでも現代建築家というのは、、、ですね。既に、、
在庫限りでしょうから、持ってない方は早めに押さえましょう。
投稿: 202 | 2005.04.12 13:02
そうそう。プロダクト系、意外と時間かかるんですよね(意外じゃないか?)。それは202さんの事情から知ったことの一つ。
別に忙しさを張り合うつもりではないですよん。ま、忙しいのは悪いことじゃないけど。
年齢的な問題か、、、、。うぐっ。
年相応な仕事をしろと説教されているようで耳が痛いあるよ。
投稿: あさみ編集長 | 2005.04.12 14:45
説教してないですよ。全然
でわ
投稿: 202 | 2005.04.12 16:52
あさみ新聞ではじめて知りました。この事実。
あのなんというか、気張っていない風貌と、
その楽し気な生活がうかがえる住居。
うーん。今はまだ詳しくありませんが、
西澤さんと、清家さんの住宅設計は
紐解いてみたいランキング上位なのでした。
なんか横に拾いですよね。
庭に延長して開いてるイメージ。
家業の工務店を手伝うようになったとき、
古い引き出しからでてきて、
会長(祖父、かってにそう呼んでいる)に
「それわしのんや、読んどきなさい。」
言われたのが、清家先生の著書、
『家相の科学 建築学が発見したその真理』
初版昭和44年光文社です。
あとがきを吉阪先生が書いておられます。
今晩読もうかと。
ってまだよんでなかったんかい。
投稿: 伸二郎 | 2005.04.12 19:27
mixiからやってきました
はじまして。
私の友人は清家事務所で働いていました。
今は建築から離れしまった彼ですが、やはり
清家先生の影響は大きく、いまでも建築が
彼の精神的なコアであるのは間違いありません。
T.P.O.がmixiでの彼のハンドルネームです。
告別式の様子など書かれてているので、良かったら
覗いてみて下さい。
投稿: MIMY | 2005.04.23 16:41
最近多いんです。mixiからのお客様。
初めましてです。MIMYさま。
T.P.O.さんのところにも行ってみました。清家氏の「点」に無限の可能性を感じる感性にしびれました。
MIMYさんのところにもついでに(失礼!)立ち寄って来ました。なんかにぎやかで人気者って感じでうらやましい限りです。ミク友もものすごい人数ですね。またご訪問・ご投書いただけますよう。よろしくお願いいたします。
mixiをご存知ない方へ
mixiとはいわゆるソーシャルネットワークサービス(SNS)の一つで、たぶん日本最大級です。一応クローズドコミュニティの形態をとっていますが、クローズドであることにどんな意味があるのか、今やハーフオープンなんじゃないか、など、存在そのものは微妙なところです。紹介者の招待がないと参加できないので(そもそものSNSのコンセプトを重視して)オンライン・オフラインを問わず、私がよくご存知の方であれば、紹介者になって差し上げますのでお申し出下さいませ。
投稿: あさみ編集長 | 2005.04.24 14:10