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2004.12.15

台風23号被害と報道

•Docomoの携帯でほとんど連絡が取れず、翌昼まで家族の安否も確認できなかった。携帯は、電源がなくなると使えない。情報を知る手段の重要性を感じた。
•テレビなど、報道の偏りを感じた(水が退かず「絵になる」ところ)。
•報道の偏りが身に沁みた。地域のCATVがもっと力を入れて、近くのもの同士でボランティアできるように。
•情報を蓄積して残す必要を感じた。
•情報は防災無線で流れてきたが、「水位が4mになった」「5mになった」「内水のポンプを止める」という内容。これらが何を意味するのか、市民はわかっていないのでは?
──「但馬研究会」サイトより

 兵庫県但馬地方における台風23号による被害の状況については、各メディアで報じられていますが、地元の住民の皆さん(「但馬研究会」1990年から月1回の会合を続けている地域住民グループだそうです)による被害状況の振り返りからは、学ぶべきところが多く、考えさせられました。

 同会の皆さんの中からも「こんなにすごいことになっていたとは」との意見が見られるように、水害は被害が局所的であるために、被害の全貌をきちんと把握できている主体は、ほとんどないと言っても過言でないのでは?と思いました。
 堤防が決壊した場所は何度となく報道されていますが、風倒木の被害や、水害後のゴミ捨て場で起きている問題など、一般には知られていない大きな問題を但馬地域は未だに抱えていると言えます。

 報道が「絵になる所」を追いかけてしまうのは、ある程度仕方のない面もあるでしょう。比較的被害が甚大な場所を報じるのは当然ともいえます。しかし「絵にならない(というのも失礼な話ですが)」所でどんなことが起きているのか、というフォロー抜きでは、報道が偏っているとの誹りを受けるのも当然かもしれません。

 ところで、そもそも、例えばTV報道が水害の様子を映像で世間一般に伝えることの目的は何なのでしょうか?視聴率を稼ぐことだと言われればその通りなのでしょうが、その発想や態度からはいったい何が生み出せるというのでしょうか?。もしTV報道の目的が純粋に視聴率を稼ぐことにしかないのだとすれば、そんなメディアが「ジャーナリズム」を気取るのは厚かましいですよね。

 少なくとも、冒頭で引用したような地域の皆さんの声をきちんと取り上げ、次の災害に備えるための糧(今回被害にあった皆さんには申し訳ないが)とする手助けをこそ、各種メディアは行うべきではないでしょうか。
 特に災害時に情報入手の手段をいかに確保すべきか、災害の記録をどのように残すか、防災無線の内容を市民は理解していたのかというような上記の指摘は、災害に備えるにあたっての重要なヒントになるのではないかと思います。

 「水位が4m」だとか「5m」だとか言われてもピンと来ていない人が多い事は簡単に想像がつきます。逆にいえば、地域住民の側でも災害に備えてそういう情報を正しく理解できるようにしておかなくてはならないという事でもあります。

 例えば役所が避難勧告や避難指示を出さずとも、事実を淡々と伝えるだけで、住民が率先して互いを助け合って避難できるような、そしてどんな場合にはどこに避難したら良いのかを自ら判断できるような、そうした知恵を身につけておくことが必要なのだと、つくづく思いました。

 特段に役所の人たちの肩をもつワケではありませんが、お役人はお役人で自分の家の被害も顧みず、河岸に土嚢を積んだりしているワケですから、地域住民も独自に普段から学習し、互助のシステムを作り上げ、役所なんか頼らなくても対応できるような態勢を作り上げていくことが、結局は被害を最小に抑えることにつながるのだろうと思います。

 そういった仕組みがもし用意されていたとして、やはり特に大切なのは正確な情報です。被害のひどさを伝えることだって役割といえば役割だと思いますが、正確なリアルタイム情報を伝えるというところにこそメディアなり報道なりの真の役割が残されているのではないか。というのが、今日の結論です。。

 で、私がきちんと災害に備えて何かをしているかというのはまた耳の痛い別の話ということであるよ。(苦笑

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22社会面2(災害・救援)」カテゴリの記事

コメント

トラックバックありがとうございます。
hiraさんの話は相変わらず興味深いです。皆さんもどうぞ。
PolyTanked Cosmos "ポリタン・コスモ"です。
編集長は新潟だとか豊岡だとか洲本だとか、そういう話を意識的に避けて来ました。そのワケには、どこが災害がひどいとかひどくないとか、そういう話が苦手だということがあります。
ただ、私のよく知っている但馬の状況を、皆さんに忘れ去られてもそれは悲しいなというのが、ここんとこ但馬の災害を取り上げつつある理由。
新潟の状況も気にならなくはありませんが、本紙で全く取り上げていないのは、やっぱり「但馬を忘れないでよ〜」というささやかな抵抗なのかも知れませんね。私の場合、新潟よりも但馬の方が情報が入って来るから仕方のない話でもあるのですが。

まあ、というワケで私の報道も偏っているのだなあと思ってみました。

投稿: あさみ | 2004.12.16 00:44

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