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2004.11.27

災害とお役所

災害弱者把握、自治体の2割 消防庁の市区町村調査  風水害や津波などの災害が発生した時、援助が必要な高齢者や障害者がどこにいるのかを把握している自治体の防災部局が、全国約3千の市区町村の約2割にとどまっていることが、住民の避難について調べた総務省消防庁の全国調査でわかった。津波の恐れのある沿岸にありながら、津波発生時に避難すべき地域を指定しない市町村も7割近くに上った。防災の専門家は「法令を改正して整備を急ぐべきだ」と指摘し、内閣府も対策を検討している。
(中略)
 市区町村の防災部局で、災害時に援護が必要な人がどこにいるのかを把握していたのは630市区町村(20・4%)。「区に登録し、災害時には地域防災会などが救援」(東京都中野区)、「高齢者世帯と警備会社を総合デジタル通信網(ISDN)で結び、災害時には協力員に連絡」(熊本県錦町)、「聴覚障害者に防災情報をファクス配信」(京都府夜久野町)などの取り組みがある。個人情報になるため、希望を確認し、情報管理に気を使っているという。
──「Asahi.com」041125 03:05 より

 今年は災害の多い年でした。行政側でも反省するところ多と見たのだと思います。内閣府では避難勧告のガイドラインづくりを行っているとのこと。住民の命に係ることなのに、以外と地方自治体ってのは対策ができていないんですね。

 阪神淡路大震災をきっかけに大地震が起きた場合の対応(避難所の場所、食料の確保、飲料水の確保、情報管理体制、周辺市町村との協力体制など)については、おそらくそれなりに考えているところが多いのではないかと思います。(それとも兵庫県内だけなのかな?)

 地震はいつやってくるか分からないから怖い、でも風水害・津波はある程度予測がつきます。まず天気がトリガーになりますので、いきなり災害が起きるわけではありません。今年の台風がそうだったように、危険が迫れば、役所が避難勧告・避難指示を出すこともできるわけです。この記事によれば、このような避難勧告・指示をするシステムはある自治体が45%だそうです。意外と少ないですね。
 しかも、具体的な数値基準をもっているところとなると32%だそうです。避難勧告の仕組みがあっても、それが分かりやすく・かつ正しく運用されるためには、やはり客観的な数字による判断が必要になります。例えば「洪水のおそれがある場合」という基準をもっている自治体も多いようですが、ここからは「洪水のおそれがあるかどうか」をいつ誰がどのように判断するかという視点が抜け落ちています。
 これでは避難勧告なんか出るハズないです。

 経験的には、国がガイドラインを作らなくても、津波の多いところ、水害の多いところでは、きちんと基準を作って対応していると思いますよ。あまり災害の起きないエリアも含めてパーセンテージの議論をいたずらに強調するのも問題です。かといっていざという時の備えを全くしていない市町村があったら、そんなところには私も住みたくない。

職員「うわ、かなりヤバいっすよ町長」
町長「ど、どうなんだ、どれぐらいヤバいんだ?」
職員「わかんねーけど、とにかくヤバいっす」(おいおい)
町長「お、そうか。じゃ避難勧告を出すか?」
職員「じゃ至急、議会を招集して議決を取りましょう」(おーい)

 とか。おいおい、それじゃ間に合わねーよ。日本の役所ってホントにこういうことがありそうでコワイですよね。
 あまり貶めてばかりでは怒られますので、役場の皆さんのご苦労を少し。日頃は5時半に仕事が終わる役人の皆さんも災害の場合は話が別。私のお世話になっている但馬地域のある町は、円山川の水位によって警戒態勢をとることに決まっていまして、何mだったら水防○号待機というように決まっていました。(台風のさなかに役場にいると詳しくなります。)
 私の記憶によれば
 1号待機は、総務課長と建設課長/2号待機が、役場内の課長全員/ 3号待機が、役場職員全員
 の待機が義務づけられていました。これが円山川の水位によって物理的に決まるそうです。だから水位が下がらないと建設課長は家に帰れない。役場の椅子の上で寝るなんてことが今年は数回あったそうで。
 もちろん該当しない人も、いつ号数が上がるか分かりませんから、居場所を明らかにしておかなくちゃいけませんし、お酒なんか飲んでたら怒られます。普段はノン気そうに見えるお役人も、こういう時は身を挺して働かなくてはなりません。ま、「こんな時のために税金払ってんねん」とふんぞり返る気はありませんが、公僕なんですから仕方がありませんよね。

 被災地では役場職員の皆さんはまだまだどたばたなのでしょうね。ご苦労さまです。

【追伸】
 水防の話で思い出しました。すごいものを見ました。
 まさにSFの世界です。
 首都圏外郭放水路
 一度ごらんあれ。ホントにすごいから。
 こんなん考える人がいるんだなあと。
 で、水害が劇的に減ったというじゃないですか。
 それもすごい。

2004 11 27 12:01 午前 [22社会面2(災害・救援)] | 記事

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