2009.12.26

小規模集落に通っていて思うこと

お久しぶりですみません。

編集長が、兵庫県の小規模集落元気作戦の集落元気アドバイザーとして、但馬のいくつかの地域にお邪魔していることは既にお知らせした通りです。実際のところ、農業が分かるわけでもなく、地域経営のプロでもない編集長が、集落でどのようにお役に立てるのかは本人も分からない部分があります。ともあれ、集落での議論の潤滑剤として便利に使って下さいと皆さんには申し上げているところです。

各地区で何度となく、集落懇談会というか村づくりワークショップを重ねて来ています。村の皆さんは基本的に大変お元気で、話も弾む場合が多いのですが、やはり、小規模集落(まあ、いわば限界集落一歩手前の地区というと分かりやすいでしょうか)が抱えている少子高齢化・過疎化・後継者難・耕作放棄地の増加などの問題は、簡単に解決できる問題ではないようです。

地域に通っていて思うことは、どのように村を活性化したらよいか?あるいはそもそも活性化すべきなのか?いやいや活性化って一体なんなんだ?というような議論をこれまで行ったことがない地域が多いように思います。そんな議論が必要なのかどうかについても考えたことがなかった人たちが多いのではないでしょうか?しかし、それでも皆さん、このままだとマズいかも知れない、という漠然とした不安はお持ちの方が多いのも事実。

編集長がもし村のお役に立てることがあるとするならば、その一つは「そうした漠然とした不安は本当に不安材料なのか?」あるいは「この問題はどれくらいヤバいことなのか?」を、皆さんと一緒に考えることではないかと思っています。そして、正しい材料を手に入れた上で村の将来について、皆で考えて行くための議論のお手伝いをさせていただくこともまた役割ではないかと考えています。

しかし、そうした議論を進めて行くためには、いくつかの問題があることが見えてきました。

一つ目は、お手伝いしている私の余所者性の問題があります。確かに、一般的には、地域づくりにおいて、他所からみた地域の価値評価や、余所者・若者のアイデアが役に立つことは多いことも事実です。でも、「村の将来の不安について考えましょう」とか「村の将来を真剣に考えましょう」と、都会からやってきた若造(村の皆さんに比べれば十分若い・・・汗)がいきなり言い初めても、地域の人々にとって、そんな話に乗ってみようとは、なかなか思えないのも当然だろうなあと思うワケです。そうした話ができるようになるためには、編集長がもっともっと村のことを知らなければならないし、少なくとも編集長が、どれだけ村にコミットしようとしているかを分かってもらう必要がありそうです。ここに一つ目のポイントがあるのではないかと考えました。

もう一つ重要なのは、村の皆さんどうしが村の将来についてきちんと議論できるような関係を構築することではないかと考えます。おそらく、皆さんはそういう議論をこれまでしてきた経験が少ないため、どう議論していってよいのかが見えていないのではないかと思います。
これまで地域の皆さんは自治会活動などを通じて、目の前にある問題に対処するための議論は得意としてきました。例えば「イベントをする」という課題に向けては、内容を決め、役割分担を決めて、予算を組んで、実施に向けて皆でかんばるというような場面では、すばらしいチームワークで課題をこなしていきます。でも一方、簡単に「正しい・正しくない」が決められないような議題や、そもそもどこに問題があるのか発見しようという議題、とにかく全員がフラットにたくさん意見を出してみてから考えよう、というような議論の方法に慣れていないように見えます。二つめの問題としては、ここをなんとかする必要がありそうです。

地域の皆さんと編集長との信頼関係を確立することと、地域の皆さん相互のコミュニケーションのスキルをできるだけ高めることが、とりあえずの問題のキモのような気がしています。なかなか大変そうだけど、小規模集落元気作戦の事業期間も残り半分を切っちゃいました。この冬、少し地域の皆さんとじっくりお話ができたらいいなあ、と考えています。

2009 12 26 08:24 午前 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (3) | トラバ

2009.11.04

長野集落の交流会に参加

小規模集落のイベントでまたまた但馬に行ってきました。
今回は長野集落。養父市で最も神戸に近いところです。朝来のインターから車で10分というところ。
芋掘りをするよって聞いていたのですが、編集長は姫路バイパスの事故渋滞により遅刻。お芋掘りはほんのちょっとだけしか参加できませんでした。残念。
娘を連れて行きましたが、娘は5〜6個は掘れたよううで、大満足のようでした。

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採れたイモ(ごく一部)

長野地区は、4つの集落が一緒になって小規模集落元気作戦に取り組んでいるところです。普段はアドバイザーとしてC社のM氏が通っていますが、今回は県庁さんからお誘いを受けて私たちもお邪魔しました。これまでに明石のマンションとの相互交流などをやっていたり、こうしたイベントを企画したりと、かなり元気な皆さんです。

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おばあちゃんたち

あんまり4集落が集まることもないので、こうした機会に皆さんが顔を合わせるのはよいことみたい。こんな感じの場所が村のなかにあればいいな、というのが編集長の提唱する「村カフェ」の原点です(村カフェについてはいずれ詳述しますね)。

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イモ掘りのあとは、お餅つきなど

実は、長野の皆さんにきちんとお会いするのは初めてで(一度ワークショップの手伝いをしたことがありますが・・・
)皆さんにとって「こいつ、何者?」という状態だったに違いないのですが、皆さん気さくに優しく迎えてくれました。

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おろし餅が絶品

とにかく美味かったなあ。辛めの大根おろしとお醤油で。

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焼きそばも絶品

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たき火(バックに雪山)

播但道路で雪山を見たときは、どうなることかと思いました。タイヤないし。
たき火を使って焼き芋を焼いています。

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焼き芋も絶品

娘は、熱くてもてないので服で抱えて、お箸で食べてます。

091103nagano_yakiimo2
ちょっと工夫してみた

紙コップに焼き芋をいれて、お箸で食べてます。

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イモ計量

採ったイモは、計量して、重いのを掘りあてた人を表彰しようというもの。

091103nagano_hyosho
イモ掘り表彰

皆、元気で朗らかな人たちでした。なんだか楽しくていいなあ。
最後に皆で記念写真。
091103nagano_kinen

長野の皆さん。突然押し掛けてすみませんでしたが、とても楽しみました。
皆さん、寒い中、朝早くからの準備、ほんとうにお疲れさまでした。
たくさんお芋をいただいたので、ご近所さんで分けていただきました

どうもありがとうございました。

2009 11 04 11:55 午前 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (2) | トラバ

2009.10.22

加藤文太郎ゆかりの場所めぐり

ちょっと日が経ってしまいましたね。先週は金曜日から日曜日まで、3つの仕事と1つのイベントで、ほぼ全て美方郡内で過ごしました。(一度資料作成に神戸に戻るという変な行程でした。)

18日の日曜日は浜坂で行われた「文太郎のゆかりの地めぐり」に参加してきました。

Hamasaka_buntarou
(これは参加された方から送ってもらった写真)

浜坂のまちなかはよく知っているつもりでしたが、文太郎さんのお墓参りから始まって、城山にあがり、岬の先まで行くのは初めてで、海はきれいだし、参加された皆さんはいい人たちばかりで、実に楽しい1日になりました。同行してくれた山本さんに、ワカサハマギクや、タンゴイワガサなどの地域の植物や、ジョロウグモなどのクモのレクチャー
をしてくれて、少しだけ物知りにもなりました。

Hamasaka_wakasahamagiku
これがワカサハマギク

Hamasaka_tangoiwagasa
こちらがタンゴイワガサ

さらに、編集長は、炉端にあった木の実を「ムカゴ」だと教えられました。持って帰って塩ゆでしたら、ビールのお供に最適といわれて、少し持って帰ってきました。

Hamasaka_mukago
これがムカゴ

なんだか、あさみ新聞ぽくない記事になっておりますな。まあ、ともあれ、浜坂は良いところです。引っ越したいなあと思うぐらい・・・(<神戸に家を建てたばっかりでしょうが・・・)。皆さんもぜひ浜坂にお越し下さいませ。

灯台のきれいな写真が取れたので最後にお見せしましょう。

Hamasaka_toudai

■追伸
ムカゴは塩ゆでして食べました。娘に好評でした。「イモだな」と言っていました。確かにイモです。

2009 10 22 01:10 午後 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (0) | トラバ

2009.01.30

大阪ミュージアム構想

大阪ミュージアム構想:登録971件、ベスト選定へ

府は27日、府内全域を「博物館」に見立てて、各地の観光資源を「展示品」や「館内催し」として発信する試み「大阪ミュージアム構想」に971件を登録したと発表し、府のホームページに掲載した。橋下徹知事は「知事になる前は知らないものばかり。市販の大阪観光本よりよっぽど面白い」と閲覧を呼びかけている。
──毎日JP「090128の記事」より引用


総数が1000件弱もあるうえ「建物・まちなみ」だけでも464件もあります。これからベストを選ぶための府民投票をするそうです。編集長的には464件見る前に疲れてしまいました。

ほんとにちょっとしか見てないけど、各地の歴史的まちなみや、安藤忠雄センセイの建物がいくつか、大阪湾に面した工場群の夜景(工場萌え系)、USJなど、結構多彩な顔ぶれでした。ジャンクション萌え系・水門萌え系・ダム萌え系等があったかどうかは分かりません。

464件。全部見る元気のあるヒトは、全部見た上で面白かったものを知らせて下さい。

<取材力ゼロじゃん。ヘタレすぎ・・。

2009 01 30 07:29 午後 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (7) | トラバ

2009.01.21

読売新聞の平成百景

読売新聞社は創刊135周年を記念して、読者投票をもとに新しい時代にふさわしい「平成百景」を選定、顕彰します。
 さらに、この100の景観を織り込んだ海外にも誇れる魅力的な新観光ルート「四季の島 35の道」も公募で選定します。
日本各地の魅力を発見、再確認して国内外に情報を発信することで、地域の活性化を図ろうという年間大型企画です。
──読売新聞「平成百景」より引用

という大型企画を読売新聞さんが始めたそうです。一応景観ネタなのかなと思って、あさみ新聞でもピックアップしてみました。この「平成百景」、写真家の竹内敏信氏監修による300景色から100を選定するというもの。

その300景を選ぶところに読者参加がない、というのがかなり玉にキズな感じがします。ちょっと狙いの読みにくい企画になっちゃっているのはそこが原因かと。

こうして「百景」とか「百選」とかが増えていくわけですね。

ちなみに兵庫県のノミネート景は以下の9景だそうです。

甲子園球場
神戸の夜景
神戸のウオーターフロント
神戸ルミナリエ
明石海峡大橋
あわじ花さじき
姫路城
城崎温泉
香住海岸

まあ、なんかおさえるところはおさえているけど、なんだか微妙に(っていうかかなり)もの足りません。いいのか?こんなんで・・・。全国で100だと思うと、こんなもんなんでしょうか。まあ、100で日本を語りきるのは不可能なので、仕方ないのかなあ、と思いますが・・・。

ちなみに、編集長的には香住海岸が入っているところを高く評価したいと思います。

こうやって、ご自分のお住まいの都道府県がどうなっているのか見るのも一興かも知れません。

2009 01 21 07:00 午後 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (4) | トラバ

2009.01.16

「神戸らしい眺望景観の形成施策(素案)」についての意見募集

神戸は、神戸港と六甲山の山並みが市街地と一体となった景観や、西北神地域の豊かな自然と田園集落の景観など、変化に富んだすばらしい眺望景観に恵まれており、これらは神戸のまちの魅力の重要な要素になっています。  市では、神戸らしさを活かした新たな創造都市戦略として、神戸のすばらしい資源や魅力をデザインの視点で見つめなおし磨きをかける「デザイン都市・神戸」を推進することとし、その優れた眺望景観を次世代へ引き継いでいくための施策の検討を進めています。
平成20年2月に市民公募をもとに、「神戸らしい眺望景観50選.10選」を選定するとともに、9月には神戸市都市景観審議会において、神戸らしい眺望景観を保全・育成するための施策の中間とりまとめをしていただきました。
このたび、都心部のモデル地区を対象として、眺望景観の3つの施策を検討しています。
市民のみなさんのご意見を反映させて、より良いものとするため、ご意見をお寄せください。

*「眺望景観」とは、「眺めのよい場所」から、より広い範囲を眺めたときの景観のことです。海や山と街が一望できたり、ランドマークを眺めたり、道路や河川の先に山や海を臨んだりできる、広がりを持った景観が該当します。
──神戸市のサイト「「神戸らしい眺望景観の形成施策(素案)」についての意見募集」より引用

神戸市はいつの間にかユネスコのデザイン都市に認定(081016)されてたんだそうです。で、「デザイン都市・神戸」というキーワードを掲げて「クリエイティブシティ(創造都市)」を目指すとか。

創造都市ってのは大阪市大の佐々木雅幸先生が提唱している概念で、(実は編集長、昨秋、篠山市で行われたシンポジウムで先生の「歴史と文化を活かした都市創造に向けて」という講演を聞いたばかり)

(1)「創造都市」とは、市民が誇りとするような芸術のエネルギーがあり、公と私が柔軟に組み合わさっている都市だと考えている。駄洒落のようだが「騒々しい都市」すなわち発言する市民のエネルギーがあふれている都市が創造都市である。 (2)「創造」とは、単なる新しい発明を行なうだけでなく「過去との対話」によって成し遂げられる。その意味で伝統や文化は非常に重要な役割を果たす。 (3)都市の発展には、クリエーターなどが集まることによる「創造性」の高さとともに、そうした異なる価値観を受け入れる「寛容性」を持つことが重要である。
──「都市計画学会関西支部のサイト」より引用

というようなことだそうです。そして、その上で創造都市成立のポイントとして佐々木先生は

(1)創造的なコーディネーター・プロデューサーが活躍できる (2)市民の誰もが創造できる場をつくる  (3)伝統的なものを保存し再整備を行い(イノベーション)即興的なアイデア(インプロビゼーション)がふんだんに起きる”創造の場”をつくる ということが重要である。
──「同上」より引用

と述べています。

シンポジウムの様子はこちらの都市計画学会関西支部のサイトをどうぞ。

なんか脱線しました。眺望景観の話でした。注記にもありますが眺望景観というのは「眺めのよい場所から見たときの景観」ということのようです。神戸市では既に、この「眺めの良い場所」というのを、市民公募により選定しております。これが「神戸らしい眺望景観50選.10選」というワケです。

この新しい眺望景観の形成施策は、この「神戸らしい眺望景観50選.10選」の中からいくつかを選んで、その眺望景観を保全・育成するという発想に立つもののようです。まずは都心部をモデルに施策検討をしているそうで、今回は、

(1)10選の中から「ポートアイランドしおさい公園」(ポーアイ北側の公園)を
(2)50選の中から「元町1丁目交差点付近」(大丸神戸店の交差点)を

それぞれ選び出し、眺望阻害要因が新たに発生しないよう「誘導基準」を設けることを検討しているそうです。この他にも、

(3)山や海を臨む都心部の南北・東西軸から
  「フラワーロード・鯉川筋・生田川・山手幹線・中央幹線・浜手幹線」を選び出し、

「見通し型眺望景観」を誘導するため、屋外広告物の位置・形・色彩の誘導基準を設けることも検討中のようです。

ポーアイからの眺望景観保全の誘導基準の参考図はこんな感じ。

Chobo_porti1

Chobo_porti2

神戸市役所はギリギリOKになっているところが、ちょっとヘタレな感じです。まあ、行政さんがやってるんだから仕方ないのかなとも思いますが。あさみ新聞的には、神戸市さんが、神戸市庁舎1号館を「NG」とする誘導基準を決められるようになれば、「ホンキさ」の表明になると思うんですけどね。

で、大丸前から錨山を臨む誘導基準の参考図はこんな感じ。

Chobo_daimaru1

いずれも、おおざっぱなダイジェストですので、詳細を知りたい方は、神戸市のサイトの「「神戸らしい眺望景観の形成施策(素案)」についての意見募集」の方を参照下さいね。

<算定式> Z=0.0760061X-0.1000164Y+18883 (単位:m) Z:許容される建築物等の標高(東京湾平均海面からの高さ) X,Y:平面直角座標系(Ⅴ系)における建築物等の各部分の座標値
──「施策の概要pdf」より引用

とか、一見ナゾの式が書いてあって面白いですよ。ま、必要なんでしょうけど・・。お役所のコノ手の生真面目さってのは、いつも微笑ましいですよね。(まじめな役所の皆さんごめんなさい)

市では意見を募集してらっしゃいますので、是非ぜひ皆さんもご意見を送って差し上げて下さいませ。

2009 01 16 01:26 午後 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (0) | トラバ

2007.12.17

塩屋百景まちあるき

昨日の日曜日は、編集長の地元である垂水区塩屋で、こんなイベントがあったので参加して来ました。

塩屋百人百景
塩屋の魅力を撮りつくせ!
インスタントカメラで斬り撮る塩屋まち歩き撮影会
参加者100人募集!

──「塩屋百人百景」より引用

撮った写真はあとで全員分を展示する展覧会をしてくれるらしいです。編集長は娘と参加。(娘が対象年齢に達していないので、2人で1人分と言って参加させていただきました)

で、

別のカメラで撮った写真をちょっとだけアップしときました。

あさみ編集長 - 塩屋百景まちあるき

↑こちらをどうぞ。

手抜き記事で申し訳ない。今日は時間がなかったよ・・・(泣

【12月23日追記】

神戸新聞にもこのイベントの記事が掲載されてました。
さすが神戸新聞(でもちょっと遅くないか?)

神戸新聞12月23日の記事
神戸新聞|神戸|隠れた魅力 「塩屋の街並み」人気です魚拓

2007 12 17 09:55 午後 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (2) | トラバ

2007.11.20

旧グッゲンハイム邸その後

先日、といっても、随分前になりますが、神戸市垂水区塩屋の「旧グッゲンハイム邸」が地元の方に買い取られ、保存・活用されることになったことをお伝えしました。(本紙記事リンク:旧グッゲンハイム邸のこと

その後、地元のまちづくり協議会(正式名称は「塩屋まちづくり推進会」)や、ひょうごヘリテージマネージャーの皆さんが協力して、新たに持ち主となった森本さんと共に、このグッゲンハイム邸の活用の方策などを考えていらっしゃいます。(参照サイト:ひょうごヘリテージ機構 H2O/アドバンスコース#ちはる支局長の姿も見えますな。)

ヘリテージマネージャーというのは、

兵庫県が全国に先駆けて作った制度で、歴史的建造物の保存・活用に携わる人を育成していこうというもの。建築士の資格を持つ人たちがセミナー(これがかなり内容充実のすごい授業で、全部受けるのはすごく大変なんですが・・・)を受けることにより、兵庫県からヘリテージマネージャーに認定される、ということになっています。

ひょうごヘリテージ機構(H2O <エイチツーオー>)というのは、このヘリテージマネージャーさんの集まりです。基本的にボランティアベースで活動されています。

歴史的建造物を保存していくためには、きちんとその建物の価値を理解し、調査し、記録し、表現できる主体(技術者)の存在がどうしても必要です。どんなにお金があっても、どんなに地域住民の愛があっても、どんなにお役人が偉くても、こういう主体(技術者)の存在がなければ、短期間にたくさんの建物を有効に活用しながら後世に伝えて行くための手だてを考えることは難しいでしょう。そういう意味でもこうした技術者が増えることは歴史的建造物保存にとって大きな意味があります。

また一方で、ヘリテージマネージャーには、このようなハードウェアの保存活用に関する技術者としての役割の他にも、歴史的建造物のエバンジェリストとしての役割も期待されているといえるでしょう。

歴史的建造物保存の歴史は、まさに連戦連敗を繰り返してきています。編集長は、かねてより「建物に対する愛着を育てなければ建物は残らない」と主張してきました。愛着を育てるためには、その建物の価値をきちんと伝えられる人の存在が重要になります。それは学術的な価値であっても、デザイン的な価値であっても、「洋館萌え」であっても、「なんとなくいいよねえ」であっても構いません。とにかく「その建物を好きな人がいる」状態を作り、これを育てることしか、この連戦連敗から脱出する方法はないと考えています。だから、その建物が「すごくいいんだよね」ということをきちんと伝えられる人を育てることが重要なのです。

今は、建築士の資格を持つ人だけがヘリテージマネージャーになれるのですが、今後は、この間口を広げ、兵庫県民全体がヘリテージマネージャーであるような、そんな状態がステキです。そして、であればこそ、文化財のオーセンティシティーにのみこだわる文化財保護的観点での活動ではなく、地域資源への愛着をベースに建物をよりよく活用するという視点での活動が広がっていくことを期待します。
(って、なんかえらく評論家風ですね。ヘリテージマネージャーの皆さんすみません)

完全に話がそれました。

この旧グッゲンハイム邸、最近ではこんなイベントも行われたりしていて、静かな盛り上りを見せています。

オフィシャルサイトもできてます。
旧グッゲンハイム邸

実は、編集長もお手伝いできることはないかなあ、なんてノンキに構えていたのですが、お声がかかって一度拝見させていただいたまんまになっています。活用のワークショップはことごとく他のお仕事と重なってしまったし・・・。なかなかコミットできず残念です。

外装の改修も済んで、少しきれいになったグッゲンハイム邸。コンサートや、結婚式にもなかなか良いところだと思います。会議ユースとかもありじゃないかな。皆さんも是非ご利用されては?

割とグッゲンハイムネタにおいでの皆さんが多いので、編集長のサービスショットを掲載しておきますね。旧グッゲンハイム邸にお邪魔させていただいた時の写真です。小屋裏ものぞいたのでその写真も付けました。オンラインでは初公開ではないでしょうか。この写真たちは、全て無断使用・再利用可・改変可です。

Guggenheim

そういえば、先週 T中工務店のMさん(塩屋在住)よりご案内をいただきました。グッゲンハイム邸を集合場所としたこんなイベントもあります。

塩屋百人百景

編集長は申し込んじゃいましたよ。先着100人。いけるかなあ・・・

2007 11 20 06:00 午後 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (2) | トラバ

2007.06.10

ゴミ拾い

安倍首相は3日午前、地元小学生らに交じり、丸川珠代ら参院東京選挙区候補者と東京・世田谷区の多摩川河川敷でゴミ拾いの清掃活動に参加した。
 冒頭、「美しい日本をつくっていくため、きれいな日本をつくっていくことが大切だ」と得意満面で挨拶した首相だが、安倍首相が作業を始めるとゴミがない……。河川敷は先日も清掃したばかりで、しかも先に作業した人たちがゴミを拾ってしまっていた。それに気付いた関係者が「ダメだよ拾っちゃ!ここは総理が拾うところだ!」と絶叫。拾った人は渋々ゴミを袋から地面に戻した。
──「Yahoo!ニュース/日刊ゲンダイ070607の記事」より引用

なんかゆがんでるけど、しかし、よくある話です。これは安倍さんが悪いんではなくて役人が悪いのではないかな。大局が見えずに目先のことしか考えられない人に問題があります。

すっごくきれいになった河川敷に安倍さんを招待して「安倍さんが来るって言ったら綺麗になっちゃいましたよ」って言ってればいいと思うけどな。安倍さんも「うーん。やっぱり綺麗だ。日本は美しい。」とか言ってしまうほど愚かではないだろうと思う。

安倍さんも、そんなことになりそうなぐらいのことは分かった上で、お休みの日に黙って私人として近所の人たちとゴミ拾いをやってれば、こんな変な騒ぎにならないで済むのにねえ。

と書きながら考えるのは、大々的に宣伝して安倍さんがお付きの人を何人も従えて現れたところで、ゴミの拾い手としては単に1人分(っていうか0.5人分以下だと思うけど)の戦力にしかならないワケで、、、。これは社会全体から言うと、すごくムダな話だなあと思います。公費を使って大騒ぎしてたくさんの役人に休日出勤の手当払って0.5人分のゴミ拾いだもんね。どう考えても頭悪そうです。「いやいや役人全員手弁当でっせ」って言ってもたぶん誰も信じないよ。きっと。

あ、いいこと考えた。

全国各地で「明日安倍さんが来てゴミ拾いをするそうなので、先に集まって綺麗にしておきましょう」というキャンペーンを張って、目先のことしか見えない役人さん達を動員して、全国の河川敷を綺麗にするっていうのはどうでしょう。もちろん安倍さんは現れません。

安倍さんにだまされた国民は怒るかも知れないけど、少なくとも本人が現場に現れるよりも現れない方が効率よく河川敷はきれいになると編集長は思うぞ。

2007 06 10 07:33 午後 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (6) | トラバ

2007.02.05

神戸スイーツタクシー

神戸に観光名所と洋菓子店を案内する「神戸スイーツ・タクシー」が登場。バレンタインデーを前にスイーツドライブが人気をよんでいる。
──asahi.com「070205の記事魚拓)」より引用

JTBと近畿タクシーの共同企画だそうです。「人気を呼んでいる」ってのが、どれくらいの人気なのか、マスコミ不振不信の昨今(笑)微妙ではあります。しかも、編集長、スイーツにはあんまり興味ないですが・・・。ま、なんか新しい商売しているな系のコネタとしてご提供。

行き先はビーナスブリッジ・トアロード・旧居留地・ハーバーランドなどだそうで、道中、運転手さんから神戸の洋菓子についての歴史を聞くことができるとか。途中でいくつかの洋菓子屋さんにも立ち寄るそうです。2時間で6000円(4名まで)だそうです。

JTBのサイトが編集長の環境(OSX+safari2,IE5.2,firefox2)ではきちんと見ることができませんが、近畿タクシーさんのサイトからリンクしています。興味のある方はどうぞ(笑。編集長は実際どれくらい人気があるのかを知りたいです。

神戸スイーツ・タクシー(近畿タクシーのサイト)

2007 02 05 08:38 午後 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (0) | トラバ

2007.01.30

「ちゃすりん」ファンサイト作っちゃいました

ご要望にお答えして「ちゃすりん」のファンサイトを作っちゃいました。(誰も要望してないが、、。)編集長のふだんの文体では、ファンサイトとして固苦しいかなあ、と思って、文体まで変えてみましたが、どう見ても無理があるような気も・・・。

「ちゃすりん」とはナニモノなのか、というようなことは、下記サイトでお確かめ下さい。

私設ファンサイト「がんばれ!!ちゃすりん!!

既にお気づきの方もいらっしゃるようなので、先に白状しておきますと、この形式は、m_louisさんが作成した「旧阪急梅田駅コンコースを残したい・・」のサイトの完全なパクリです。もちろん、m_louisさんのページデザインには遠く及びませんが・・・。

タイトル欄に「ちゃすりん」の絵を入れたり、記事タイトルの頭にちゃすりんのイラストを入れるなど、まだまたやりたいことはありますが、時間もないし、ここまで作ってあとは流れに任せることに決めちゃいました。ま、編集長のHTMLやらCSSやらに関する知識の限界と、トライ&エラーにかかる時間の問題などなどを勘案するとこれが限界です。お許しを。だって、未だにクラスとidの違いがわかんないし、htmlの再定義との使い分けもわかんないんだも〜ん。(と、開き直っておく)

ということで、

ちゃすりんサイト、皆で盛り上げて下さい。よろしくお願いいたします。

2007 01 30 08:47 午後 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (2) | トラバ

2006.12.17

湯村温泉のケーキ(2)

あさみ編集長 ご無沙汰しています。
「温小サンタプロジェクト」最大のイベント円形校舎クリスマスケーキ大作戦が完成いたしました。いゃ~楽しかったです。何とか間に合いました。色々な人のネットワークが助けてくれました。ある人は技術を提供してくれ、ある人は知恵を出したり、労力・情報・資金・物品提供であったり、ライトがついたときはにじんで見えました。ぜひ風呂に入り方々遊びにお越しください。
点灯模様・製作過程は http://blogs.yahoo.co.jp/qetrrjrk をご覧下さい。

2弾で「円形校舎卒業大同窓会」と称して、ヒューマンネットワークで50年間の卒業写真を集め、拡大して新支所に期間限定(2月)で展示したいと思います。集める作業や見ていただけることで、思い出し、校舎がなくなっても心に残せると思うのです。
1月は小学校の創立記念日で50才の誕生ケーキに3月は6年生の卒業ケーキにと替えて行きたいと思います。
また色々なご助言をお願いいたします。
──本紙060929の記事「湯村温泉のケーキ」にいただいたコメントを全文引用

本紙060929の記事「湯村温泉のケーキ」で、湯村温泉にある温泉小学校の円形校舎をケーキにするというプロジェクトを紹介させていただきました。編集長は、このプロジェクトに感動し、その後の様子が気になっておりました。しかし、湯村方面に出かける用事もなく、お伺いすることができませんでした。結果、お手伝いしたいといいながら、全くお手伝いできなかったのですが、

実は既に完成しております

このプロジェクトを中心になって進めていた、地元旅館の朝野家さんのご主人である朝野さんから、9月の記事にコメントをいただきましたので全文をご紹介させていただきました。

朝野さんに告白するのも恥ずかしいのですが、先日12月1日の点灯式の日に湯村の先の浜坂で景観の会合があって、その時にすぐそばを通りました。「うわあ、できてるよ。ケーキになってるよ」と思ったのですが、浜坂での用事に遅刻しそうだったものですから(もう少し早く準備を始めて、もう少し早く会社を出ればよいものを、ぎりぎりまで悩みつつ作業をしているからいけないんです。ごめんなさい)とにかく横目で拝見して通り過ぎてしまいました。

帰り道、もし電気がついていたら写真だけでも撮って帰ろうと思っていたのですが、帰りは10時をはるかに廻っていて、さすがに電気はついていなかったようです。今度湯村方面に行く時には、じっくり拝見しようと思っています。失礼いたしました。お許し下さい。


さて、このプロジェクトの様子が、よみうりテレビのニュースがコンパクトによくまとまっています。
編集長は、これを見てうるうるしてしまいました。

こちらをどうぞ(いきなり動画が始まります)
http://www.ytv.co.jp/ns/special/bn/2006/12/asx/sp061205.asx

YouTubeでも「るんるんてれび」のプロジェクト概要を見ることができます。
http://www.youtube.com/watch?v=88Um2xx7MuU
同じ動画がこちらでも
http://www.run2.tv/modules/videocast/view.php?vid=219
キャスターの女の人がえらいかわいい方です。みさとさんっていうらしいです。
るんるんテレビのサイトによれば、この番組は、豊岡市にある「キャメル」という会社が製作しているようです(というか「るんるんテレビ」のサイトを見ると、このみさとさんが一人で製作しているみたい。で、但馬の情報を毎日配信?すごいなあ、、、)。これって、キャメルさん独自で(どこから委託されているワケでもなく)運営しているんでしょうか?だとすると、それもまたすごい話だなあと感嘆しきり。

「るんるんテレビ」は毎日更新、ポッドキャスト配信型の但馬のニュースです。みなさんも是非ご購読を。
http://www.run2.tv/

但馬のニュースがいろいろで楽しいです。みさとちゃんもかわしいし♪
編集長はさっそくiTuneに登録しました。


それから、一番大事な、このプロジェクトのホームページ
「温小サンタプロジェクト」(ブログ)
http://blogs.yahoo.co.jp/qetrrjrk
もお忘れなく。実は、本日のニュースソースは全てこのサイトです。

湯村のみなさん。お疲れ様です。消え行く校舎に最後の華を、地域が一丸となってこんなステキな形で実現されたことに、最大限の敬意を表します。朝野さんもお疲れさまでした。湯村はこれからもっともっと元気になるだろうまちだろうと思います。これからも元気なまちづくりに期待します。微力ながら編集長にできることがあれば、ぜひお手伝いをさせてください。

2006 12 17 05:26 午後 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (0) | トラバ

2006.10.13

神戸学検定

19年から神戸学検定(仮称)を実施予定
神戸の魅力を再発見し、さらに理解を深めていただくため、神戸商工会議所と連携して、19年から「神戸学検定(仮称)」を実施する予定です。これは、神戸の歴史・文化・観光などに関する検定試験です。
──「広報こうべ18年8月号」より引用

以前の記事(060407「タコ検定」)で、明石の「タコ検定」を取り上げました。この手のご当地検定は全国的に流行しております。今ならリスト化するのも簡単だろうと、片っ端から調べていたら、案の定とうにやっているヒトがいらっしゃいました。

ということで、こちらの2つのサイトをご覧あれ

御当地通
ご当地ですよ!

どちらもなかなかステキなサイトで、この手のご当地検定の他、ユニークな検定を紹介しています。1つめの方のサイトを作っているのは地域検定振興協議会(<なんですか?その協議会は、、)だそうです。事務局は「NPO先端教育情報研究所」だそうです。完全民営サイトなんでしょうか。2つめの方は、どうも個人ベースでやっているみたいです。なんだかインターネットの世界も恐ろしいことになってきたなあ。

さて、数多くあるご当地検定。その中でも、最もイケてる検定を2つご紹介しておきましょう。

ナマハゲ伝導士認定試験(秋田・男鹿市観光協会)
これを実施しているのが男鹿市観光協会だそうですが、このサイトがすごい。かなりイケてます。いきなり「ゴジラ岩」で始まって「矢追純一氏を招いての入道崎UFOセミナー」なんてのまであるし、、、。
なまはげ的(<なんだその的は)にはなまはげが育む親子の絆[子育てなまはげ宿泊ツアー] 参加者募集とか、ううーん。なまはげって奥が深いわね。

境港妖怪検定(鳥取・境港商工会議所、境港市観光協会)
妖怪検定と聞くだけで、あさみ新聞読者の皆様にはどこでやっているか分かろうというものですよね。当然のことながら境港市です。ちゃんと水木プロも監修という形で協力しています。境港市は、水木しげるでまちおこしっていう、ちょっと誰も思いつかない路線で勝負して成功してしまったまちです。今や、まちが水木しげるテーマパークみたいなことになっているようですが、ま、やるならとことんやれ、という好例かと思います。編集長自身は「ちょっとどうかなあ」と思わないではないのですが、、、(常識人ですから)。まちの人たちが、かなり楽しそうにやっているようなので、いいんじゃないかと、、。

さて、本題に戻って神戸学検定ですが、、。(って長い前置きだ)
どうも来年の秋ごろに実施の予定である以外は、あんまり詳しいことが決まっていないみたいです。
ということで、フェリシモがやっている「しあわせの学校」より、「神戸暮らし検定」を紹介しておきましょう。
検定自体は有料なのですが(これでお金を取るというビジネスモデルに驚きました。仕組みはよく見てないのでわかりませんが、、)レベルチェックテストができます。やるたびに問題が違ってなかなか楽しいですよ。ちなみに編集長はぜんぜん分からず15問中7問ぐらいしか正解できませんでした。皆さんもやってみては?
(本題が短すぎだってば)

2006 10 13 04:32 午後 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (7) | トラバ

2006.09.29

湯村温泉のケーキ

湯村温泉に巨大なクリスマスケーキが出現−。老朽化で取り壊しが決まっている兵庫県新温泉町湯の温泉小学校(寺谷建明校長、百七十五人)の円形校舎にケーキの飾り付けをしてライトアップする計画が、実現に向けて動き出した。発案者である湯村温泉旅館料飲組合の朝野泰昌会長(朝野家社長)の呼び掛けに、寺谷校長と中田隆子PTA会長が協力。十二月の実施に向けて、さらに地元企業や保護者らに協力を求めていく考えだ。

──日本海新聞060908の記事「温泉小をケーキに 円形校舎お別れプロジェクト」より引用

まちづくりのお手伝いに伺い続けている新温泉町の湯・細田地区の会合に出た時に、朝野さんから、こんな面白い話を聞きました。母校の校舎が一つなくなると聞いた地元の住民の皆さんが、この校舎との別れを惜しむその心が、なんともまあ、ユニークで可愛らしい企画になったもの、と編集長は話を聞きながら、ついつい涙してしまいました。

このことを新聞記事にしたものが、日本海新聞にあったのでこれを紹介しておきました。

学校をクリスマスケーキにしてしまおう、という発想は、この校舎が円形であるがゆえに生まれたアイデアだと思います。しかし、ちょっと聞いただけでは荒唐無稽な話にも聞こえます。どんな風にしたら、本当にクリスマスケーキに見えるでしょう?この問題を、朝野さんは、RCの円柱を打設する時に使う紙管(ボイドチューブ)で作ったろうそくによって解決するというアイデアで乗り越えようとしています。直径60cm長さ5〜6mの紙管を6本、各学年の子供たちに色を塗ってもらって作るそおうです。

イチゴやサンタクロースは発泡スチロールで作る計画にしています。紙管を提供してくださる業者さんや、本物のケーキを差し入れて下さる芦屋のケーキ屋さんなどの協力も得て、地元の商業者や住民などが一丸となって、このプロジェクトを推進しようとしています。

こんな風に、思いつきがあって、実現の手法があって、皆の気持ちが一つになると、荒唐無稽に見えることでも実現してしまう。そんな勢いが今の湯村にはあります。なんだかステキなまちですね。

小学校は、たいがい地元の誰もが通ったことのある施設であるだけに、住民の愛着の住む建物になっていることが多いものです。この温泉小学校区でも、校舎がなくなるのは残念ですが、どの道なくなってしまうのなら、これを住民皆の力で飾り付け、クリスマスケーキにして、その労をねぎらい、そして見送ろうというアイデアのなんと素晴らしいことでしょう。ついでに1月の創立記念日には、この校舎の50才を祝うバースデーケーキになるといいます。

12月1日に点灯式の予定で、年度末までは飾り付けを維持する予定だとお聞きしています。いろいろとご苦労もおありでしょうが、皆さんぜひ頑張ってください。


さて、いただいた企画書によれば、

海外のまちを訪れて「この町を見せて下さい」と言うと、必ず連れて行かれるのが、その地域文化を代表している学校・役場・歴史建築物です。日本ではその全てが閉鎖的で住民に開かれていません。もっと地域の顔になるべきです。とくに学校は将来の地域の担い手を育てるところなので、楽しく通ってほしいものです。

とあります。

編集長はこの企画の全てに賛同します。編集長、及ばずながらもぜひぜひお手伝いに伺いたい。と、考えています。(そんなことを考えると自分の首をしめることになるのですが、、、汗)また作業日程などをお知らせ下さいませ。

読者の皆さんも、これを機会に湯村温泉を訪れてみてはいかが?

2006 09 29 08:40 午後 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (7) | トラバ

2006.07.25

大阪府庁本館の保存問題

大阪府庁本館保存に「耐震化コスト」の壁 改修77億円

 大正期を代表する建築物とされる大阪府庁本館(大阪市中央区)を保存すべきかどうか、隣接地に新庁舎の建設計画を抱える府が頭を痛めている。築80年となった今年、震度6強の地震で倒壊の恐れがあり、耐震化工事に77億円もかかることが判明した。貴重な歴史遺産を守ろうとする声が建築家らから強まり、他県でも旧庁舎を保存する例は多いが、巨額の支出には、深刻な財政難が大きく立ちはだかる。
──asahi.com-関西「060722の記事」より引用

歴史的建造物保存関連のニュースを一つ。財政の苦しい大阪府で府庁本館の保存問題が取りざたされている様子です。

記事によればIs値0.26だそうです。これは大地震時には倒壊の恐れがあるという数値になります。

難しい説明はハショリますが(っていうか難しい説明は編集長は苦手)Is値というのは構造耐震指標と呼ばれていて、建物の強度や粘り強さ、建物の平面形状、経年劣化の度合い、などを総合的に判断して数値化したものです。国交省では大地震(震度6〜7)の時に、損傷を受けても使用可能な性能としてIs値0.6という基準数値を定めています。編集長の実務上では、建物の耐震診断・耐震改修の時によく出て来る数値です。(学校の場合は文部省の基準で0.7と高めに設定されています。自治体によっては0.75と定めて学校の耐震改修を行っているところも多いようです)

では、新築の建物のIs値というのはどういうことになっているかというと、建築基準法に定める最低限の構造性能を満たそうとすると、概ねIs値0.6の建物ができるようになっています。

府庁本館は学校ではないですけど、文部省の学校の耐震性能基準の考え方で言えば、最も緊急度の高い部類に属します。ということで、大阪府庁本館は、放っておいてはいけない建物ということになるわけです。

さて、編集長は例によって、こういった歴史的な建物は、できるだけ保存した方がいいという立場を取ります。しかし金額が77億です。なかなか判断が難しいところですよね。上記により、使い続けるならば絶対に耐震改修が必要な建物です。だから、そーっと置いておこうというワケにもいかない。

ま、日本橋の5000億に比べれば小さいですが、それでも77億ですからね。巨額ですよ。それから、関西国際空港の建設費用の1兆5000億(うろ覚えです。ごめんなさい。今後予定されている2期工事の予算は1兆5000億で確かなはず)に比べたら、その約0.5%(消費税相当額の1/10)に過ぎませんが、それでも77億ですもんね。巨額です。りんくうタワーの650億円に比べたらまあ12%に過ぎませんが、それでも77億は巨額ですよね。(しつこいのでこれくらいにしておきますが、、、、)

編集長は常々、行政が儲ける必要はないと思っております。儲かるんだったら民間がやったらいいんです。公共の利益のために、赤字を生み出し続ける施設を運営することだって行政の仕事だと考えます。だからりんくうタワーだって、、、、でも、それもバランス問題かと、、。本当に必要なものにお金をかけたらどうですかね。

府庁本館が巨額のお金(日本橋や関空やりんくうタワーに比べ、、、\(- - )ペシッ)をかけて残すべきものなのかどうか、今日明日のことだけを考えるのではなくて、将来の大阪のありかたを考えつつ、真剣に議論して欲しいと思うなあ。

編集長?編集長は必要だと思いますよ。府庁本館。

さて、同記事の最後に山形先生がお調べになったというランキング(現存年代順)が載ってましたので引用させていただいておきます。なかなか面白い。

《現存する歴史的都道府県庁舎ランキング》  都道府県   完成年  現況
(1)三重   1879 明治村(愛知県)に移築保存
(2)北海道  1888 会議室や文書館
(3)兵庫   1902 県公館
(4)京都   1904 府庁舎
(5)山形   1916 県郷土館
(5)山口   1916 県政資料館
(7)石川   1924 活用策を検討中
(7)岐阜   1924 県岐阜総合庁舎
(9)鹿児島  1925 県政記念館
(10)大阪   1926 府庁本館
 ※完成年順、山形政昭・大阪芸術大教授調べ

──asahi.com-関西「060722の記事」より引用

2006 07 25 12:05 午前 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (12) | トラバ

2006.06.07

地域観光マーケティング?

 国土交通省はこのほど、「創意工夫豊かな地域の企画旅行商品の流通促進に関する検討委員会」第5回会合を開催し、報告書を取りまとめた。報告書では、地域の自主的な「地域観光マーケティング」活動を、旅行会社など専門家の経験などを活用して、全国各地に普及させていくことなどを提言。具体的には、全国10ブロックに「観光まちづくりアドバイザリー会議」を設置し、地域観光マーケティング促進スキームを構築するとともに、重点支援地域に対する「観光まちづくりコンサルティング事業」を実施する。(後略)
──日本商工会議所「トレンドボックス(060606)」より引用

地域観光マーケティングというのを、官主導でやるということのようです。

ネタ元である日本商工会議所は観光振興に力を入れていて「観光振興ナビゲータ」なんていうサイトを運営してたりして、編集長も時々見に行ってます。各地の取り組みとして、ご当地検定情報が並んでたりして、面白いですよ。

さて、このアドバイザリー会議。各地の会議メンバーが、国交省のサイトに発表されています。このメンバー、基本的に旅行会社、鉄道・航空会社、観光系シンクタンクなど、旅行関係のメンバーによって構成されています。

これからどんなことを始めるのかはよく分かりませんが、どうもメンバーを見るに、意識が「旅行振興のみ」(担当課も旅行振興課だしね)に偏っている感があります。言い方は悪いですが、なんとなく「地域を喰いものに」している感が漂ってませんか。(言い過ぎか?)
もちろん、地域づくりに観光の観点が必要なことは多いと思います。しかし、編集長は、地域の人々が活き活きと、そして楽しんでいるまちにこそ魅力があると信じて止みません。観光という視点を重視することはいいと思いますが、できたら、もう少し、旅行会社側にではなく、地域に踏み込んだスタンスをとるのが良いのではないかと思います。

編集長としては、もう少し地域づくりの観点から、都市計画・農村計画の専門家とか、まちづくりコンサルとか、地域景観の専門家とか、そういう人材を集めてもいいのではないかと思いますが、どうでしょうね。

合わせて「地域観光マーケティングマニュアル」という報告書が発表されたそうです。ご希望の方は
問い合わせ先 国交省総合政策局旅行振興課 03-5253-8111(代表)まで
ということのようですよ。

2006 06 07 10:03 午前 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (0) | トラバ

2006.06.03

パブリックアート

【060603】下に写真他を追記しました

金沢の屋外彫刻など 市民の視点で再評価  文化の街にふさわしい?

 金沢市内の屋外彫刻に市民の視点で物申そうと、建築家や美術関係者らでつくるグループ「都市環境デザイン会議北陸ブロック」が屋外彫刻を再評価する計画を進めている。3日には実際に市中心部を歩き、通り沿いの彫刻を評価する。結果を行政側に投げかける予定で、グループは「市民の率直な意見をぶつけて、まちづくりにかかわろう」と、参加を呼び掛けている。 (報道部・小室亜希子)

 金沢市内には現在、百六十二体の彫刻やモニュメント、オブジェが設置されている。中には交通量の多い市街地で裸婦像が道路向きに建っていたり、逆に作品が目立たないために存在が知られていなかったりと、その場にふさわしいのか疑問の声が出ている作品も。
(中略)
 谷教授は屋外彫刻について「個人のアートではない。衆人の目に触れるなら、市民の総意が反映されるべきだ」と話す。素人は「芸術だ」と言われると黙ってしまいがちだが、「市民がしっかり勉強した上で意見を求めれば、それなりの結果は得られる」と、住民参加の大切さを指摘する。
──北陸中日新聞「060601の記事」より引用

 記事は、本日行われたであろう、市民による屋外彫刻の再評価の会の告知です。この種のアートは、どんな都市にも必ずありますね。ただ、その彫刻が、どんな目的で、誰がどのようにアーティストを決め、誰がどんな責任でどのようにデザインしたのか、どのように製作・設置金額が決められたのか、という点で不明瞭なことが多いように思います。そのため、ときおり「あんな物不要なんじゃないか」とか「趣味が悪いんじゃないか」などの議論が巻き起こるのではないでしょうか。

 金沢工大の谷先生がおっしゃるように、まちなかの屋外彫刻は、その設置主体が公共であるならなおさら、それは個人のアートではありえず、公共の財産であると言えると思います。しかし、だからといって「衆人の目に触れるなら、市民の総意が反映されるべき(谷先生)」なのかについては編集長的には判断を留保したい感じがします。

 なんだかうんざりするような変な彫刻を時々見かけますが、まちの彫刻全部が全部、市民の総意が反映されているようなまちが創造的であるか、文化的であるかについては、実際のところよく分かりません。少なくともそんなまちから「孤高の天才彫刻家」が輩出されることはないような気だけはします。

 ただ、彫刻が出来上がる過程が不透明であるのは、やっぱり良くないと思いますね。一応、断っておきますが、編集長はパブリックアートが悪いと言っているワケでもないし、まちなかの彫刻なんてお金の無駄遣いだという気もありません。

 ここまで書いていて思いましたが、この問題、ちょっと難しい問題のようです。よいきっかけを与えられたので、もう少し真剣に考えてみます。皆さんもご意見をどうぞ。

さて、この記事によれば、この会合に参加したいヒトは、本日午前八時五十分にJR金沢駅西口に集合だったそうです。過ぎちゃってますね、ごめんなさい。問い合わせ先は個人情報含みなので、リンク先の記事をご覧下さい。

【060603追記】
Tyoukoku
編集長の尊敬するA先輩から、素材提供のお申し出をいただきました。ありがたいので、一部トリミングして写真を掲載させていただきます。三宮駅前の小さな公園(俗称を「オッパイ広場」と言うらしい)に立つ彫刻『AMORE』(俗称を「おめちん」と言うらしい)です。ネーミングを含めてあまり品のよいものではありませんね。ただ、周辺は若者の集まるところなので、恰好の落書き・いたずらの餌食になっているだろうことは想像がつきます。写真を提供下さった先輩は、あまりの品のなさ・時代錯誤な感覚に、一時は撤去署名までも考えたようですが、ある日、この彫刻の腰部分にホカロンが2枚貼ってあるのを見つけて、とりあえず矛を収めることを決定したようです。ま、なんというか、参加型パブリックアートってやつですな。

2006 06 03 07:34 午後 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (2) | トラバ

2006.04.28

ボルト人形「ボルタ」

ボルトやナットも踊り出す…「鉄の街」で考案、完売
 楽器演奏や「うたた寝」など様々なポーズがある。鉄を生かした街づくりを目指す市民団体が考案。今月1日、市内の道の駅などで20種類500体を販売し、5日間で完売した。
──読売新聞「040628の記事」より引用


めちゃめちゃかわいいです。皆さんにんもぜひ写真をお見せしたいと思い、室蘭市の広報誌の表紙から写真もお借りしちゃいました。


室蘭市の広報「広報むろらん」の4月号表紙(pdf)


鉄の町で知られる(知られてないか?)室蘭市で作っているそうです。「鉄材を活かしたまちおこし」ってところなんでしょうけど、もう、そんなことはどうでもいいです。このかわいさだけでOK。「まちおこし」を目的に、地場産材を使ってつまらないものを作ったりしないで「まちおこし」なんて看板がなくても売れちゃいそうな、こういうものをあちこちで作っていただきたい。

現在20種類が作られていて、1体500円だそうです。お問い合わせは輪西商店街振興組合(TEL:0143-43-5846)に、と引用元の読売新聞にありました。ご希望の方はぜひ。

Boulta1Boulta2

2006 04 28 08:48 午後 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (4) | トラバ

2006.04.15

都城市民会館について(3)

都城市民会館の本紙記事に、山形さんという方から投書欄に貴重なご意見をいただきました。ありがとうございました。おっしゃることが、大変ごもっともであり、編集長も考えるところ多ゆえ、この投書にレスを返そうと書き始めたら、えらい長くなってしまいました。そこで、ふと「こりゃ本紙記事で取り上げたら1本分できるな」という小賢しい計算が働きました。そんな事情で、ここに山形さんのご意見を引用させていただき、コメントをお返しする形にさせていただきます。

山形さんがお名前だけのご登場なのが大変残念です。普段どのようなご意見を表明されているのか、次回はぜひご自分でサイトURLを残して行って下さいね♪

すみませんが、今日の記事、強烈に長いです。皆さん、飽きずにつきあって下さいませ。

────────────────────

さて、まずは件の投書の引用から始めましょう。

>これが収益施設であれば、赤字覚悟の建物保存なんて
>ありえませんが、行政は市民の最大の幸せを追求する
>ことが仕事なのですから、何が最大の幸せなのかをトー
>タルで考えたらいいワケです。予測や計算は難しくても、
>判断そのものはそんなに難しくないハズ。

本気でおっしゃってますか? 収益性は簡単に出ますし、その予測や計算は簡単ですが、「市民の最大の幸せ」なんてどうやってはかるんでしょうか。それができれば苦労しないのですが。

残せといって署名運動をするのは簡単でしょうが、それは公共施設にあっては、そこに住む住民の方たちに、追加の税負担をしろというのと同じことです。どうせその署名をする連中は一文たりとも負担するわけじゃない。壊すと廃棄物が出るなどという賢しらなことをおっしゃいますが、その一方で新築の建物のほうが設計次第では省資源・省エネルギーになり、長期的にはかえって環境負荷は少ないかもしれません。したがいまして編集長殿のやろうとしていることは、浅はかな思いつきに基づく浅はかな行為だと考えます。

もし本当に「最大の幸せ」が簡単な判断事項だと思われるなら、横から口をはさむのはやめて、簡単な判断を市が下すのを待てばいかがでしょう。おそらく「壊せ」というのがその最大の幸せに資する判断になるでしょうが。
──あさみ新聞「あさみ新聞: 都城市民会館について(2)」のコメントより引用

ご意見ありがとうございます。ご投書いただいた全てのご意見に部分的に賛同いたします。山形さんのご意見を受けて、編集長としてもいささかの反省を込めて、いろいろと考えた結果、おかげさまで色々考えがまとまってきました。少し長くなりますが、編集長から、ご投書へのコメントとして、若干の意見を表明させていただきます。

────────────────────

おっしゃる通り、市民の最大の幸せを定量化しようなどとしたらそれは大変難しい議論になると編集長も思います。そんなもの定量化しようなんてそんな早まったことを考えてはいけません。「はかる」という発想が既にカタいです。まさか山形さんが行政の方とは思えませんが、発想がかなり行政寄りに偏ってはいないでしょうか?もう少し柔軟に考えてみてください。

この記事の最後に述べるように、そもそも「判断が簡単」という編集長の意見が指し示そうとしているのは(浅はかな編集長の書き方が悪かったのですが、、、すみません)実は山形さんのおっしゃるような意味ではありません。しかも、その判断はまず最初に市(あるいは市長)ではなく、当事者たる市民が行うべきであると編集長は考えています。

加えて申し上げると、山形さんのご意見「収益性の予測、計算が簡単である」について、この点に関して編集長は素人同然でしてその正当性を評すべき知識を持ち合わせていません。ゆえに判断を留保します。ただ、収益性の将来予測については不確定な項目も多いと考えられ、かの国交省ですら有料道路の収益性について間違った計算をし続けていることは衆目の一致するところでしょうから、「あんまり簡単に考えると痛い目に会うんじゃないか」というのが、これまでの経験から言える編集長の経験則です。簡単かつよき方法があれば、是非ともご教示いただければと思います。
また、そもそもこの話を経済原則みたいなシホンシュギ的発想で読み解くことには無理があることは、再三にわたってこの新聞紙上で編集長が述べ続けている(つもり)通りです。

市民の税負担についても、まさに山形さんのおっしゃる通りです。市民会館を残せば、その維持管理に関して市民に税負担を強いることになります。でも、取り壊すのにもお金がかかり、駐車場や公園にするにもお金がかかり、これを維持するのにもお金がかかることを忘れてはいけないでしょう。金額の大小はありこそすれど税負担を強いるという点では、保存しても取り壊しても似たようなものです。

どちらの道をたどるにしても、全ての事業そのものをPFIにするとか、民営化するとか、運営の指定管理者を市民NPOを含めて考えるとか、工夫の余地は必ずあります。繰り返しますが、それは取り壊して何かに利用した場合も、保存して運営した場合も同じことです。つまり、この議論を一面から切り取って論じようとしてはならない、ということなのです。この問題は、おそらくご投書の数行で語りきるには難しい問題なのだろうと思います。

さらに、これも山形さんがおっしゃる通り、この件に関して市外の利害関係のないものが決定権を持つことはありえません。そんなことがあるはずがないですよね。(意見を表明することについては誰でもできるのでしょうが)

さて、ここで、改めて確認しておかなければならない事項があります。

ご存知を承知で失礼ながら申し上げれば、徴税というのは市民からいたずらにお金を奪うことを目的としているワケではなく、公共の福祉のため・市民の将来にわたる幸せのために使うお金を集めていると理解すべきです。であれば、税負担の問題というのは、負担に見合った将来の幸せが実現されうる計画であると、どれだけの人が思えるかという問題でもあります。単に税を「市民の負担」と考えると議論の方向を見失うので注意が必要です。

さらに加えて言うなら、この「どれだけの人が思えるか」ということこそが重要で、このことを「将来の幸せを保証されえるか」と読み間違えるとまた痛い目に会うことにも注意が必要です。すべからく施策というのは(たとえは悪いですが)ギャンブルみたいなものです。将来の保証なんて誰にもできないのですから、市民がリスクを背負って掛け金を払うというというのが自然なありかたではないでしょうか。であるとすれば、皆納得のいく出目に掛け金を張りたいと思って当然ですよね。

2003年5月に都城市が行った「12万人のふれあいアンケート」によれば半数以上(改修による活用を含めた建物存続を希望した人の合計52.4%)の方がこの建物を「残したい」と回答しているそうです。また市役所の職員でも意見は半々に割れている様子でもあります。

具体的には都城市のサイト「市民会館の今後の方策について」から「都城市民会館管理運営対策プロジェクトチーム」による「中間報告書(H17.3.7)」および「最終報告書(H17.12.14)」をダウンロードしてお読みください。

おそらく、議論を尽くせば、市民のうちで建物存続を希望すると答えた人の中にも「そんなに金がかかるなら止めよう」という人も出て来るでしょうし、逆に取り壊すのが良いと答えた人の中にも「あんなものいらんと思ってたけど、やっぱり市民のシンボルでもあるよな」と思う人も出て来るでしょう。そのプロセスをこそ大事にしましょう、と編集長は言いたいのです。

────────────────────

さてさて、

「浅はかな思いつきに基づく浅はかな行為」とは、なかなか辛辣ですが、まあ、編集長が浅はかであるというのは、全くもってその通りなので、否定のしようもありません。わはは。ただ、編集長は、この「守る会」の何人かの皆さんとの対話を通じ、市民の皆さんがまちの将来像を自らの手で描かんがためにご努力を続けられていると判断しております。もし仮に、山形さんが、この市民の皆さんの努力をもって浅はかと断じているのであれば(そんな話は山形さんの投書にはありませんが)その意見には断固として反対いたします。編集長は今や「義を見てせざるは勇なきなり」のことわざ通りの心境であり、静かに市長の決定を待っていられる心境ではないことをご理解いただければと思います。

何度も言わないとどうにも皆さんに分かってもらえないようですので繰り返しますが、、、。(ご安心あれ。分かっていただけないのは何も山形さんだけではございません。これはきっと編集長の説明が悪いのでしょう。根が浅はかなので仕方ないですが、、。わはは。)

編集長がこの保存運動を支援しようとしている背景にあるのは、市民自らが市の将来像を描こうとするその姿勢にあるのであって、何が何でもこの建物を保存せよと言っているワケではないのです。そこを間違えてもらっては困ります。市民が税負担をしてでも残そうという結論が出れば残すもよし、市の将来のためには不要であって多少の環境負荷や取り壊し費用負担が出ても取り壊すのがよいという結論になれば取り壊したらいいじゃないか、と思うのです。極端な話が、編集長的には、結論はどっちでもいい。いわば「そげなこつ、どげんでよか(あ、これは宮崎じゃないか?)」と割と本気で思っています。

しつこい繰り返しになりますが、保存の議論のプロセスをこそ大切にすることが、都城市の将来のためになると考えているに過ぎないとお考えください。これまでの編集長と「守る会」の皆さんとの間で行われたコミュニケーションから判断するに、おそらく、守る会の皆さんも基本的にはそうお考えであろうと感じています。本紙記事リンク先の署名趣旨書pdf書類をご覧になれば、なんとなくそのことが分かるのではないかと拝察いたします。山形さんはお読みになりましたか?

────────────────────

実は、山形さんに意見をいただいて、少し真剣に考えた結果、編集長のこの保存運動へのコミットの仕方が、多少歪んでいることは否めないなあと、いささか反省しております。「保存されなくてもいいなら保存運動を支援してはいかんのではないか?」と言われたら「ごめーん」と言うしかない。ただ、またまた繰り返しになりますが、やはり市民の皆さんが、自分たちのまちの将来を自らの手でつくり上げようという判断をされているのであれば、それには心情的には賛成したいと思うのです。

あれ?そうであるとするならば「都城市民会館を取り壊して駐車場を作る会」ができたら、編集長はどう出るかという問題が発生しますね。(だんだん議論が面白くなってきましたね。こうなると止まらないのが編集長の良いところでもあり、悪いところでもある、という自覚はあるのですが、、、。)実は、そんな会がもしできたら、基本的な姿勢としては協力したいです。(守る会の皆さんすみません)

「そんなの全然ポリシーないじゃん」と言われればそれまでです。でも、たぶんそれでいいんだと思います。「守る会」と「取り壊す会」の狭間に立った時にきっと編集長の個人的価値判断が表明されるでしょう。きっと。それまではこういう歪んだコミットメントをお許しください。というのが正直なところ。


ちょっと話は変わりますが、もし山形さんが、この建物のデザインが醜悪で、市の文化のためにならないから取り壊すべきであるとおっしゃるなら、それはそれで大切な意見だと思いますし、編集長もちょっと賛成してもいいかな、と思わないでもありません。(あ、「守る会」の皆さんごめんなさい。何度も言うけど建物のデザインはあんまり好きじゃないんです)実は、そういう理由で署名を断る人は、私の身の回りでもいらっしゃるのですよ。でも、山形さんの意見はどうやらそうではないですよね?
っていうか、残念ながら山形さんはどうあるべきだと思っているのかが、ご投書からは読み取れません。

────────────────────

長くなって来ましたね。あと少しです。山形さんごめんなさい。あ、でも挑戦的な投書をした山形さんにも責任の一端はあるのですから、責任とって最後まで読んで下さいね♪

最後に、ご投書いただいた内容から環境の話題です。

「賢しら」ってのもなかなか手厳しいですが、、、。編集長も長期的な環境負荷に関して何かを実証した上でモノを言っているワケではありませんから、そう言われてしまえばその通りです。でも山形さんが言うところの「設計次第では〜かも知れません」というのも、また「賢しら」の誹りは逃れられないのではないでしょうか(ごめんなさい。ちょっと意地悪な反論したくなっちゃいました)。

と書くと、こだわっているかように見えて、実は編集長、この環境問題、基本的には大した問題だと思っていません。山形さんが言う通り、どんな方針になったとしても環境負荷を最小限にしなくてはいけないワケで、その方法はいくらでも考えつくと思うからです。

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要するに、こういった「賢しら」な議論を用いて、問題を相対化の延長に据えて結論を混乱に陥れるよりは、多くの人が(「山形さんを含めて」です)きちんと意見を出し合い、「世の中には自分と違う考えを持つ人が大勢いるのだ」ということを皆がきちんと認識し、その上で結論を見いだそうとする努力をする方が、よほど都城市のためになるのではないかと思わずにはいられません。

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というワケで本記事の最初のところで「後で述べるように」と書いた責任を果たして今日の記事を締めくくりたいと思います。

編集長が前回の記事で書いた「これが収益施設であれば、赤字覚悟の建物保存なんてありえませんが、行政は市民の最大の幸せを追求することが仕事なのですから、何が最大の幸せなのかをトータルで考えたらいいワケです。予測や計算は難しくても、判断そのものはそんなに難しくないハズ。」というのは、全くもって本気でそう思います。未来を予言することは誰にとっても不可能ですが、現在の市民の気持ちを捉えることは可能です。
つまり将来的な収益性などの不確定なファクターを見込んで予測することは大変難しいですが、現在の市民の気持ちを計画に反映させることは可能である、という2項を並べたら、市民の幸せを描くことの方が簡単ですよね、ということが言いたかった訳です。

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最後の最後に

今日のこの議論、間接ミンシュシュギの制度論もからめて考えると、行政への住民参加と合わせて、恐ろしく複雑な議論になります。あまりコトを複雑にするのもどうかと思いましたので、今回は最後に至るまでこの件には触れませんでしたが、編集長としては、本来、住民活動というのは、そこまでを睨んだ上で展開されるべきだと思っています。
このこと関しては2004年12月の本紙記事「あさみ新聞: 住民参加と間接民主主義の関係について」の本文と投書欄をご覧下さい。

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いや、ホントに長くなりましたね。あさみ新聞最長記録かも知れません。ここまでおつきあいいただいた皆様、どうもありがとうございました。山形さんもおつかれさまです。さらなる議論ができることを切に願います。山形さんには今後ともおつきあいいただきたくお願い申し上げます。

ではでは〜♪

2006 04 15 10:48 午後 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (21) | トラバ

2006.04.13

都城市民会館について(2)

S

さて、前回の記事で明日と書いてましたが、手元の作業が忙しくてちょっと間があいてしまいました。全国6万7千人の読者の皆様(そんなにいないって)、大変申し訳ありませんでした。

以前本紙で取り上げた「都城市民会館」に関して毎日新聞に記事が出ていましたのでお知らせしておきましょう。

ちなみに本紙の前回記事はこちら
あさみ新聞: 都城市民会館について

それでは本日の話題です。

現場発:保存か解体か都城市民会館 「斬新なデザイン残せ」と運動
市長、年内に結論
 梁(はり)が放射線状に突き出した独特のデザインで知られる都城市民会館の存廃を巡り、議論が高まっている。10月に同種施設の市総合文化ホールが開館するのを前に、市のプロジェクトチームが昨年末「解体やむなし」の報告書を長峯誠市長に提出。これに対し、市民グループは保存を求める署名運動を始めた。市長は会館が休館する年末までに保存か解体かを最終判断する方針だが、建物の有用性や文化財的・学術的価値の有無、厳しい市の財政事情と、さまざまな要素が絡んでいる。
──毎日新聞宮崎版060409の記事「保存か解体か都城市民会館」より引用

編集長は前回も述べた通り、菊竹センセイのこのサクヒンはあんまり好みなデザインではありません。前回の記事以降に、建物の姿がよく分かる写真を載せたサイトを発見しましたので、ご覧になりたい方はこちらをどうぞ。

建築マップ 都城市民会館/ARCHITECTURAL MAP

毎日新聞さんは、この記事を「難しい判断を迫られる」で締めくくっていますが、何も難しいことはないような気もします。これが収益施設であれば、赤字覚悟の建物保存なんてありえませんが、行政は市民の最大の幸せを追求することが仕事なのですから、何が最大の幸せなのかをトータルで考えたらいいワケです。予測や計算は難しくても、判断そのものはそんなに難しくないハズ。(とはいっても、やっぱり難しいだろうなあ、とも正直思いますけど。)

編集長はこの都城市民会館を保存していくべきだという立場をとっています。ただし、その理由は、毎日新聞の記事にあるような、この建物が歴史的・文化財的に重要であるとか、菊竹センセイがエラいからとか、デザインがスバラしいからとか、斬新だからとか、海外で評価されているから、というようなところには全くありません。

編集長の興味は、この建物が竣工後しばらくの間、都城市のシンボル的存在であり、市民に親しまれて来たという点にあります。(加えて言うなら、取り壊しによって産業廃棄物を増やすのはよくないという視点からも保存しようという意見を支持したいという思いもあります。)

しかし、編集長がこの建物の保存を訴える理由は、単にそれだけではありません。

ここで、編集長が読者の皆さんに一番訴えたいことは、この都城市民会館の保存・取り壊しの議論を通じて、市民や行政の間で「都城市が今後いかにあるべきか・どのようなまちを目指すのか」ということがきちんと議論されるなら、そのことは、将来の都城市全体に幸せをもたらすに違いないと、編集長が固く固く信じているということなのです。
今ここで「取り壊せ」と叫んだら、行政的にはきっとすんなり取り壊し路線をとることになるだろうと思います。なので、ここは一つ、あさみ新聞としては、保存するという意見に賛同しておくべきと判断した、という思いも一方にはあるワケです。

ま、もう一つは「守る会」の皆さんの熱意に、ついつい賛同してしまっている、という事情もあるのですが、、、。

■署名活動へのご協力のお願い

さて、記事にある通り、都城市では市民グループ「都城市民会館を守る会」の皆さんが署名活動を行っています。署名活動の趣旨書を見ると、これまでの事情と保存を訴える意見ができるだけ平易な文章でかなり丁寧に、また中立な視点から描き出されており、この「守る会」の見識の高さが伺えます。

この趣旨書については、守る会のご了解を得て、あさみ新聞独自で、下記よりダウンロードできるようにしました。ただし、趣旨書をスキャンしたため、申し訳ありませんが、全て画像データですのでご了承ください。活動の趣旨からいって、このファイルはリンクフリーかつ転載自由とさせていただきますので、良識を持ってご活用下さいますよう、よろしくお願いいたします。

署名活動では、市外の方についても受け付けていますので、あさみ新聞の読者の皆さんは、都城市との関係に関わらず、ぜひ協力していただけるようお願いいたします。編集長へのつきあいで署名するのではなく、趣旨書をよくお読みの上、賛同できると思われた方が署名していただければ結構です。


■署名の方法
1)直接編集長をご存知の方
編集長あさみを直接ご存知の方は、是非署名をお願いします。署名用紙はなるべく持ち歩くようにしています。道ばたで声をかけていただいても結構です。

2)遠方にお住まいの方、独自に署名活動を始める方
まず下記ダウンロードへのリンクからpdf書類を入手していただきたく思います。署名をして事務局へお送りいただければと思います。(連絡先などについては、ここに掲載すると、事務局へご迷惑がかかるかも知れませんので記しません。下記ダウンロードpdf書類の画像データから書き写して下さい)

署名欄はたくさんありますので、できれば廻りの皆さんにもご協力いただければと思います。ご賛同いただけなくても、身の廻りの皆さんに賛同いただける方がいらっしゃれば、是非協力をお願いして下さい。

3)メール署名
あさみ新聞公式メールアドレスに、メールを下さい。アドレスは右上にあります。件名(Subject)を「都城市民会館の保存署名」とし、内容には、住所とお名前をご記入ください。いただいた情報は、この署名活動以外には使いませんし、事務局に紙データにて送付後は責任をもってデータを削除いたします。

4)オンライン署名?
オンライン署名ができないか検討中です。署名のフォームを見ると住所と氏名という形になっていますので、ブログのようなオープンなシステムでは難しいかと思っています。どうしようか悩み中です。もしかしたら「旧阪急梅田駅コンコースを残したい・・」のような方法もあるかなとは思いますが、どうしたらいいかな。ご協力いただける方を募集中です。

以上、できるだけ1)か2)の方法でご協力いただけるとありがたいです。

■趣旨書、署名用紙などのダウンロード

下記よりダウンロードして下さい。
ダウンロード miyakonojo_hozon_syomei.pdf (2687.9K)

以上、よろしくお願いいたします。

2006 04 13 03:42 午後 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (8) | トラバ

2006.04.10

山口銀行宇部支店の保存

山口銀行宇部支店(新天町一丁目)の新築移転に伴い、現支店が解体される可能性があることから、宇部建築設計監理協会(田代定明会長)と市商店街連合会(山崎和之会長)は七日、等価交換で現支店の土地を所有する市に、保存を求める要望書を提出した。戦火をくぐり抜けた歴史的価値のある建物として、宇部の歴史資料館としての活用を提案。市内で活動する団体で運営委員会を設け、資料の展示のほか、ミニコンサート、講座などのイベントも開催し、集客を図りたいと説明した。
──宇部日報060408の記事「建築設計監理協と市商店街連合会が山銀の保存要望」より引用

山口銀行宇部支店はどうやら村野藤吾設計のようです。オンラインで写真を探すとこんな感じです。
http://www.shimataka.net/retoro/nansei/04.htm
ふむふむ、確かに村野っぽい?よく分からないけど味がありますね。

村野さんが宇部に縁があるのは宇部市民館(宇部市渡辺翁記念会館)の設計をしていることで知っていましたが、かなり縁が深いようですね。

村野藤吾は宇部とは縁の深い建築家である。出世作となった渡辺翁記念会館(1937)によって宇部興産の全幅の信頼を獲得した村野は、1939年から1953年の間に、山口銀行宇部支店(旧宇部銀行)、宇部興産ケミカル工場事務所(旧宇部窒素工業)、協和発酵(旧宇部油化工業)、宇部興産中央研究所、宇部興産事務所と、宇部の主要な建築を次から次へと手がけた。
──ガゾーン「山口銀行宇部支店」より引用

山口市は等価交換でこの敷地を手に入れたようです。あら、チャンスじゃないですか。この手の建物は行政が手に入れることができないがために残らないことだってあるのに、すでに行政の手元にあるなら何も悩むことはありません。このまま市民のための施設として活用すべしです。利用の方法や、維持管理に費用がかかるなどの問題については、明日アップ予定の都城市民会館について(2)も参考にされたし、です。

ということで、保存活用することは決定しておいて(勝手に決めてますが、、、)本日の話題は、もう少し別次元へと飛んで行きます。

実は無知な編集長(実は、と言うほどのことでもない)。この建物が村野さん設計とは知りませんで(冒頭の宇部日報の記事にも出て来ません)、村野事務所出身のM本先輩に尋ねてみました。

M本先輩は「大阪の山口銀行とは別だ。あれは山口さんが創業したやつで、滴翠美術館の山口さんだ。ちなみに、山口銀行本店は圓堂さんの設計でミースっぽいやつだ」とのこと、何のことだか分かりませんでしたが、どうやら、かつて別の山口銀行というのが大阪に存在していたようです。この大阪の山口銀行は、後に鴻池などと合併して三和銀行になった模様。なんだかややこしいですね。2つの同じ名前の銀行が同時に存在してたのかしら?本店の「ミースっぽい」も気になります。

気になって、調べましたよ、編集長は。

■2つの山口銀行
まず、現在下関に本店のある山口銀行は、母体が第110国立銀行で明治11年の創業、山口銀行を名乗り始めるのは他の地方銀行4行と合併した昭和19年ということになるようです。
一方、大阪のやつは第148国立銀行として設立されたもので、山口銀行を名乗り始めたのは明治31年。昭和8年には合併して三和銀行になっていますから、山口銀行が2つ存在した期間はない、ということが分かりました。

■滴翠美術館
大阪の山口銀行の山口さんというのは、山口吉郎兵衛さんといって芦屋に住まいのあった方のようです。この邸宅は、現在「滴翠美術館(旧・山口吉郎兵衛邸)」として保存活用されています。この滴翠美術館が、また例の大阪ガスビルの安井武雄氏だったりするところから話を広げると記事が終わらないので、このくらいにしておきます。

■山口銀行本店
山口銀行本店(今もある方の山口銀行ですよ、当然)は下関にあります。圓堂政嘉設計のカーテンウォール建築です。写真はこちらをどうぞ。日本のカーテンウォール建築の初期のものだとか。昭和40年の竣工で、同年の建築学会賞を受賞しています。圓堂さんという方は、村野藤吾の弟子筋にあたり、中村順平の教え子でもあるとか。なるほど営業室の壁面彫刻の構成は中村順平になっています。

彫刻家に本郷新、家具デザインに剣持勇、なんという贅沢な布陣。
しかし、なんでこんなことに詳しいのかね。M先輩。

■参照サイト
経済傑物列伝より山口吉郎兵衛の項
山口銀行オフィシャルサイトより沿革(pdfファイル)

2006 04 10 01:51 午後 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (4) | トラバ

2006.04.07

タコ検定

すてきです。

 明石商工会議所(兵庫県)が中心となり組織するTMO「明石中心市街地まちづくり推進会議」などが3月5日に初めて実施したご当地検定「明石・タコ検定試験」の合格者発表が24日に行われ、442人が合格した(合格率83.4%)。同検定の実施は、経済産業省の平成17年度戦略的中心市街地商業等活性化支援事業に採択された地域ブランド・マネジメント事業の一環。全国ブランドとして有名な明石ダコなど「魚のまち・明石」をアピールするとともに、市民の意識向上などを狙ったもの。第2回検定試験は7月に実施する。
──日本商工会議所「地域最前線060325の記事」より引用

タコ検定。なんだか可愛らしくて笑えますね。こういうのを「ご当地検定」と呼ぶそうです。やはり明石と言えばタコ。続いてタイ検定とか子午線検定とかもやってほしいところです。タコ検定。受けてみたい感じがします。ホンマに受けよかな。

記事では他に奈良や倉敷で、ご当地検定の制度設計、ニーズ調査などの取り組みが行われているとか。奈良では何でしょうね。シカ検定かな?。倉敷は?ジーンズ検定とか?

皆さんも自分の地域で検定をやるとしたら何になるでしょう?地域の特徴を探して検定をしてみてはいかがでしょう?(と、やけにNHK教育的なベタなシメかたでいいんだろうか?)

2006 04 07 12:41 午前 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (8) | トラバ

2005.12.05

島根県浜田市弥栄町 ふるさと体験村支配人募集

島根県浜田市弥栄町にある「ふるさと体験村」で、支配人さんを募集してらっしゃいます。地域振興とスローまちづくりを推奨する「あさみ新聞」としては社をあげてこの募集を支援したい。とこのように考えております。

スローライフを実現しに行かれるのはどうでしょうか?
恥ずかしながら弥栄村を存じ上げませんが、いいところのような気がします。

さて、

ふるさと弥栄振興公社さんには、何の断りもなく、勝手に支援させていただき、事後報告とさせていただこうと思っています。ご迷惑であればコメント欄にその旨をお知らせくださいますよう。

以下が詳細です。ここから先の内容については「あさみ新聞」は一切の責任を持ちません。詳細は先方にお問い合わせの上、応募くださいますよう。

なお、情報の出典はメールマガジン「わくわくWORK〜地域づくりのお仕事マガジン」Vol.79(まぐまぐID:0000047782)です。

財団法人ふるさと弥栄振興公社支配人候補

【採用予定人数】
 1名
【職務内容】
 「ふるさと体験村」施設管理、接客、交流事業、食堂、特産品販売等を
 統括する現場管理者
【資 格】
 ■年齢
  30歳以上45歳以下
 ■学歴
  4年制大学卒以上
 ■必要な技能
  普通免許
 ■その他
  営業・総務職またはホテル等宿泊業務5年以上の管理職経験者。
  自律性が高い実行力がある方希望。田舎暮らしに興味ある方。
  ボランティア経験がある方が望ましい。
【勤務条件】
 ■勤務場所
  ふるさと体験村(島根県浜田市弥栄町三里ハ159)
 ■給与
  基本給200,000円〜250,000円(管理職手当含む)
  賞与4.4ヶ月(平成16年度実績) 扶養手当 住宅手当 通勤手当有
  昇給年1回
 ■勤務時間
  変形労働時間制(基本9:00〜18:00)
 ■休日休暇
  隔週休2日換算(年間休日72日)
  年末・年始休暇6日
 ■勤務開始日
  平成18年4月1日予定(勤務可能ならそれ以前の勤務開始も可)
【応募手続】
 ■申込期間
  平成18年1月末日必着
 ■申込方法・申込先
  提出書類 履歴書(写真貼付)、職務経歴書、作文「地域振興」に
       関連する自由テーマ400字原稿用紙3枚以上
  申込方法 市販の履歴書での郵送
  申込先  〒697−1212 島根県那賀郡弥栄村三里ハ159
【選考方法】
 ■試験日
  書類選考後、面接日指定(2月中旬予定)
 ■試験方法
  書類選考→筆記試験(適性検査)・面接
【ホームページからの資料請求の可否】
  HP閲覧のみ
http://www.iwami.or.jp/yasaka-t/ 
【Eメールでの資料請求の可否】
 お問い合わせはメールでOK
  yasaka-j@iwami.or.jp

2005 12 05 08:29 午前 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (0) | トラバ

2005.12.01

まちなみづくりマニュアル

昭和初期に建てられた気仙沼市魚町、南町の建築物をイラストや平面図で復元し、今後の街並み形成に役立てようと、気仙沼市風待ち観光のまちづくり推進協議会(会長・鈴木昇市長)が製作を進めてきた「風待ち地区建物景観復元マニュアル」が完成した。内湾周辺の商店会に配布するとともに、復元意向調査を行い、まちづくりに生かす。
──三陸河北新報社051130の記事「街並み復元に指南書」より引用

国土交通省の支援事業で「都市観光の推進による地域づくり支援事業」ってのがあるそうで(お、これ、今でもあるのかな。使えそうだなあ、などと思いつつ)、このお金で実施したものらしいです。

まちなみ景観とか景観まちづくりに関わり続けている編集長としては、ちょっと気になる記事なのです。それはどこの部分かというと。

それが「マニュアル」として提示されている点です。景観行政的な話をすれば、景観づくりってのは、景観法とか景観条例を使って、結局は規制型の方法で行われていることが多いようです。つまり、ルールの決め方としては「こうしなさい」「こうしちゃだめだ」という規制として立ち現れているワケです。例をあげれば「勾配屋根にしなさい」とか、「瓦屋根にしよう」とか、そういう感じですね。

もちろん、そうやって建物の建て方を縛るばかりではなかなかうまく行かないので、条例に即して建物を建てた人には助成金が出るような仕組みもあったりするわけです。っていうか、少なくとも兵庫県ではそうです。(ここまで書いて気づきましたが、編集長ってばよその事例をあまりにも知らないなあ。プロとしてはちょっと恥ずかしい、、)

んで、何が言いたいかというと、

条例とかルールである以上、守ることが前提で、守ってもらおう(あるいは守らせよう)という発想でルールを決めるから、どうしてもその基準を数値で示すとか、そういう発想になりますよね。例えば「10m以上はダメ」とか「1m下がれ」とか、そういう風に、かなりパッキリと決めちゃう。「あんまり高いのは止めよう」とか「ちょっと下がって下さい」という風には決められない。これはルールである以上、実は当然のことで、守っているか守っていないかが後で分からないのはルールではないという行政のお立場から来ている。

一方、景観条例で「しばり」をかけるというのは、地域の人にとっては「私権の制限だ」ってなことになる部分もあるワケで、あんまり強制的にお金のかかることをルールで決めちゃうと、建物を建てる人にとって大変なことになってしまう。で、行政がルールを決めようとすると、ついつい、守りやすさを考えたルールを作りになってしまって、結構中途半端なことになってしまう。

まだ何が言いたいか分かんないですね。続けます。

逆に、そういうルールがあると、逆に「ルールさえ守っていればいいんだな」なんてことになって、かえっておかしな事態を引き起こす可能性もなくはないのですよ。

ルールってのは、きちんとすればするほど魂のないものになります。条例の一部に「瓦屋根にした方がきれいっッスよねェ」とはかけない。「屋根の葺材は瓦屋根とするよう努める」なんてのが限界。この瞬間に美しくするという目的から離れて
ルールが自己目的化し始めます。美しくなくてもルールさえ守っていればよいということになる。ここんところがルールづくりの難しさということになります。

で、ちょっと飛躍すると、編集長としては「マニュアル」という方法に可能性を感じているんです。まちなみを美しくするためのマニュアル。まちなみをきれいにしたいと思ったら、そのマニュアルに従って建物の姿形を考えたら良いような。「どっちにしようかな?」と悩んだ時に、どっちがより美しいまちづくりにつながるかを判断することをサポートしてくれるような。そんなマニュアルがあったら、杓子定規な条例だけある状況よりもずっといいんじゃないかなあ。と思うワケです。どうすか?「マニュアル」。

おーい。みんな、付いてきてるか〜♪もしかして寝てた?

編集長が最近悩んでいることをつらつらと書いてみました。

2005 12 01 01:00 午前 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (6) | トラバ

2005.05.23

「えひめ町並博」に関する一考察

観光客5万5000人減、宇和島 町並博効果なし
 2004年に南予一円で「えひめ町並博2004」が開かれたにもかかわらず、宇和島市の同年の観光客が減少したとみられることが、同市観光協会(会長・石橋寛久市長)の観光客動向調査(推計)で分かった。同協会が20日、総会で公表した。
 調査によると、市内への観光客の総入り込み客数は00年から減少を続けており、04年は約94万3000人(前年比5万5000人減)。施設別観光客数では市内五施設のうち、「伊達博物館」など3施設は前年を上回ったが、「天赦園」「多賀神社」では入場者数が1000人以上減少した。
 総会で、石橋会長は「町並博は高速道路の開通を機に喜多郡内子町や大洲市を中心に開かれたため、南予でも高速道未開通の地域は町並博から外れてしまったようだ。町並博による集客が不発に終わったことを反省し、戦略を考え直したい」と述べた。
──「愛媛新聞社ONLINE 050521の記事」より引用

町並博が不発だったそうです。編集長は「おっ?行ってみようか」と思ったくせに忘れていました。確かにちょっと地味なイベントだったかも知れません。町並博は既に終了しておりますが、サイトは残っております。ご覧になる方はこちらの「えひめ町並博2004」をご覧下さい。

こういうのを後付けで批評するのは簡単なので、今さら編集長が何が失敗だったのかを考えて、ここでそれを申し上げても、あまり役には立ちますまい。ただ、近年、まちなみが地域のブランドイメージを形成し、まちなみを求める観光客が増えているであろうことを思えは、なぜ町並博が不発だったのかは、編集長的には逆に不思議であります。何故だ?

そこで一つ編集長的には仮設を立ててみました。
「町並博」という名前が悪かったのではないか。

何が言いたいのかと言うと、「まちなみ博」だったらどうだったか?という話なのです。

一般に「マチナミ」の表記方法は、だいたい次の4つです。

まちなみ/町並/街並/町並み

それぞれがどんな意味を持つのか、どんなイメージを喚起するのかについては、ここでは長くなるのでやめておきますが、例によって簡単な方法で検証しておきたいと思います。ちなみに、編集長は普段「まちなみ」とひらがなを使っております。


この4つの単語をGoogle(日本語)で検索してヒット数をみてみます。検索の方法が正しいのかどうかについて自信がないので放り込んだテキストを【】書きしてます。詳しい方、アドバイス下さい。

1)街並み 1,190,000件【検索語:"街並み"】
2)町並み 1,070,000件【検索語:"町並み"】
3)街並   125,000件【検索語:"街並" -"街並み"】
4)町並   59,500件【検索語:"町並" -"町並み"】
5)まちなみ 59,200件【検索語:"まちなみ"】

ありゃ。「まちなみ」が一番少なかったよ。うーん。編集長としては「えひめ町並博」よりも「愛媛まちなみ博」の方が一般ウケが良かったんじゃないかということが言いたかったのですが、これじゃ無理ですね。なんの根拠にもならないです。企画倒れ。(倒れた企画を倒したままアップするのが、本紙編集部の豪腕なところです。)

ということで、かなり竜頭蛇尾な記事になってしまいますが、

「えひめ町並博」じゃなくて「愛媛まちなみ博」だったら、もうちょっとお客があったのではないでしょうか?たぶん。

というのを無理やり結論にしとこうと思います。残念ながら根拠はありません

うわー、ネタに困っているからといって、こんなんでいいのか?

2005 05 23 10:43 午後 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (0) | トラバ

2005.05.20

市民銀行

ミスチルら出資の市民銀行、地域活性化事業に融資 古民家再生を評価
 越前和紙などの伝統工芸講座や古民家再生、音楽ライブなどで地域活性化を目指す福井県今立町の「今立 古民家・匠(たくみ)・ロングステイプロジェクト実行委員会」(増田頼保代表)が、ロックバンド「ミスターチルドレン」の桜井和寿氏や作曲家の坂本龍一氏など著名なミュージシャンが出資して設立した市民銀行「ap bank」から融資先に選ばれた。増田代表は、「融資にとどまらず、いずれは出資ミュージシャンと地元のライブでセッションも」と夢を膨らませている。
 同銀行は、自然エネルギーなど環境に関するさまざまなプロジェクトを財政支援しようと設立された非営利団体。最大500万円を1%の低利で融資が受けられることから、毎年、全国の市民グループから申請が殺到、独自性や新しさ、市民性の高いものが選ばれており、空き家となった町内の古民家を再生しようという同実行委のプロジェクトが、自然エネルギーの観点から高く評価された。
(後略)
──「MSN-Mainichi INTERACTIVE 都道府県ニュース 050512の記事」より引用

福井県は今立町からのニュースです。市民銀行という単語が聞き慣れませんね。ということで、今日は市民銀行の勉強をしましょう。

ネタ元を先に示します。

Yahoo!辞書 新語探検 市民銀行
wisdom Buisiness Leaders Square 最新キーワード解説 市民銀行
金融に信頼を教える市民銀行 APバンク

要するに金融庁が認可する銀行ではない金融業のようです。それなら消費者金融と同じなのですが、消費者金融と違うところは、その金利。貸出金利が年1〜5%と、消費者金融よりもはるかに低い。
貸し付けの目的を限定していることも特徴です。銀行の出資者は銀行が金を貸す方針に賛同した人達であることも消費者金融や銀行とは全く違いますね。「NPO銀行」「市民バンク」とも呼ばれるらしく、あまり利潤を上げようとしているところはないようです。まあ、当然か。
それから基本的に無担保のようです。

融資目的としては

・環境を守るための活動支援
・女性起業家を支援
・福祉目的の活動を支援
・多重債務者救済
・地域事業者支援

などが上げられるようです。

環境問題とか福祉目的とか、そういった視点でお金を貸すという部分が、これまでの金融業と大きく違うところなんでしょうね。
要するに「高邁な理念をもったサラ金」というトコロですね(違うって)


担保をとらないということから考えると、貸し倒れリスクをどうするのかというのが問題になりそうですが、そのあたりは参加している出資者同士で担保し合うような制度があったり、出資しないと融資が受けられないというような制度があったり、さらには融資先と金額を公表して回収率を高める工夫があったり、と、このへんはまだまだ未完成なシステムみたい。

まあ、簡単に言えば輪番で「お伊勢参り(代参)」をするために路銀を皆で出し合ってためたみたいなシステム「伊勢講」みたいなものでしょうか。(※「伊勢講」を調べてみましたが、あまりそういう例は見当たらなかった、近隣の相互扶助システムとして“講”というものがあるという認識だったのですが、違ったかな。)あ、上記2番目のサイトにありました。曰く「かつて日本の庶民の間で盛んに行われていた「無尽(むじん)」や「頼母子講(たのもしこう)」と基本的な仕組みは同じです。」とのこと。やっぱりそうか。

なんか、実際のお金でやっている地域通貨みたいなものと考えたらどうかな?換金できる地域通貨。そういう考え方をすると面白いかもしれませんね。編集長は地域通貨というのは基本的にコミュニケーションツールだと思っています。お金をコミュニケーションツールに使うと考えたら分かりやすいかなあ?かえって分かりにくいか?

さて、市民銀行の可能性についてちょっと引用して終わりにしましょう。

(前略)欧米では、市民銀行が大きく成長してきましたが、その背景には、普通の金融機関が、公共や社会、地域のニーズ、真の市民のニーズに十二分に応えていないという点があります。この事情は、まったく日本でも同じですが、日本では、欧米以上に金融に対する規制が多く、今後、欧米のように多様な性格を持つ市民銀行が出現するかどうか、はっきりわかりません。
 しかし、“融資先を自分で決めたい”“少しでも自分のお金を社会の役に立てたい”と考える市民が増え、市民銀行の活動が盛んになれば、政府の金融政策も金融機関の融資のあり方そのものも、変わらざるをえない状況が出現すると予想できます。
 こうした意味で、市民銀行は、保守的とされる業種の金融機関を大きく変えるインパクトになると、評価されています。
──「wisdom Buisiness Leaders Square 最新キーワード解説 市民銀行」より引用

だそうだ。

いやー。今日は他所のサイトの丸写しみたいな記事でした。「あんまり考える時間がないんですよ〜」と言いつつ反省します。

さて、この「APバンク」ですが、毎日新聞だと「ロックバンドの『ミスチル』らが出資した市民銀行」、「Yahoo!辞書によればミュージシャンの『坂本龍一』らが立ち上げた市民銀行」ということになっております。なんとなく両者の音楽観が分かります。(ってワカンネーよ)しかし、ミスチルってのはロックバンドだったのか、、、初めて知りました。

では。

2005 05 20 09:20 午後 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (1) | トラバ

2005.05.19

神戸大使

神戸大使:女優・竹下景子さん任命、まちづくりも提言
 神戸市は17日、女優の竹下景子さんを14人目の神戸大使に任命することを決めた。神戸の魅力を内外にPRしてもらうだけでなく、まちづくりについても提言してもらう。委嘱式は未定。
 竹下さんは名古屋出身。99年から毎年1月、神戸を訪れ、市民団体「震災復興支援コンサート実行委」主催の催し「詩の朗読と音楽」にボランティアで出演。震災の経験を語り継ぐため公募で寄せられた詩を朗読してきた。「愛・地球博」日本館の総館長も務める。
──「MSN-Mainichi INTERACTIVE 都道府県ニュース神戸版050518」より引用

昨日のニュースの中から神戸大使というのを発見。
神戸大使? そんなのがあったのか? と調べてみたら、先日のエントリーで紹介した平松愛理さんも先日、神戸大使になったところでした。以下はYahoo!ニュースの記事。

平松愛理が「神戸大使」に
 シンガー・ソングライターの平松愛理(41)が神戸の魅力を伝える「神戸大使」に就任することになり、21日にオープンした神戸市中央区の複合施設「タイムズメリケン」での委嘱式に出席した。
 矢田立郎神戸市長から委嘱状を渡されると「神戸で生まれ育った私にとっては、光栄でもあるし責任も感じる大役。今後も、歌を通じて生命の大切さを伝えていきたい」と笑顔を見せた。
 平松は神戸市須磨区で生まれ、1995年には阪神淡路大震災復興支援ソング「美し都 がんばろや We love KOBE」を発表。震災以降、被災者支援ライブを毎年行ってきた。
──「Yahoo!ニュース─デイリースポーツ 050422の記事」より引用

竹下さんが14人目ですから、きっと平松愛理さんは13人目だろうと思って神戸市のサイトを調べたら、どうやら編集長の推測はあたっているようです。神戸市のサイトには12人目までしか掲載されていませんし、竹下さんが14人目なのですから、平松さんは13人目ということでしょう。きっと、、、。

ここで14人を全てあげておきます。出典は上記2つのニュースと神戸市産業振興局のサイトから。

──────────────────────────────
(1)アニエス ベー氏
     デザイナー
(2)カーティス R.カールソン氏
     SRIインターナショナル社 プレジデント兼CEO
(3)ロバート A.マクドナルド氏
     元プロクター・アンド・ギャンブル社
      プレジデント・ノースイースト・アジア
(4)ウォルフガング H.ライヘンバーガー氏
     元ネスレジャパングループCEO兼
      ネスレジャパンホールディング代表取締役社長
(5)コビー ブライアント氏
     NBAバスケットボールプレイヤー
(6)石井 好子 氏
     シャンソン歌手
(7)仰木 彬 氏
     元オリックス・ブルーウェーブ監督
(8)宮内 義彦 氏
     オリックス株式会社取締役兼代表執行役会長
      ・グループCEO
(9)安藤 忠雄 氏
     建築家
(10)白井 操 氏
     料理研究家
(11)真野 響子氏
     女優
(12)ヴァーナー ガイスラー氏
     プロクター・アンド・ギャンブル
      ・ファー・イースト・インク 前取締役社長
(13)平松愛理氏
     シンガー・ソングライター
(14)竹下景子氏
     女優
──────────────────────────────

神戸市もいろいろなことしてるのね。というのが率直な感想です。

知っているヒトも知らないヒトもいますが、皆さんそれなりに神戸ゆかりの方々のようです。ツッコミどころ満載で、あさみ新聞的には「安藤さん(※1)」とか「P&Gと神戸市の関係(※2)」などにツッコンでおかないといけません。しかし、今日はあえてスルーしちゃいます。

ここで注目すべきは、やはり『アニエス ベー』でしょう。カタカナで書いたらアカンがな。「林家ぺー」じゃないんだから、、、。おしゃれなブランドイメージ(アニエスベー日本公式サイトにリンク)が泣いてます。しかし、自分で書いてみて分かりましたが、これ以外には書きようがなかったのね。

あ、新しいブランドネームで『アニエス ペー』ってのはどうすか?(もちろんケバいもの系でお願いします。切り貼りでロゴも作ろうかと思いましたが、さすがに『あさみ新聞』のブランドイメージを汚しそうなので止めておきます。いや、誰かが作るって言うなら止めないけど、、。)

実は、まちづくりネタに持っていこうと思って書き始めましたが、ま、これでもいいかと思って、、、、、(ダメじゃん)

ところで編集長、真野響子さんが『ちゅらさん』で何の役をしていたのかを思い出せません。出ていたことは間違いないのですが、、、。ご存知の方はお知らせを。


【註記】
※1 言わずと知れた世界の安藤忠雄氏です。
    関連記事「本福寺本堂(水御堂)
        「踊るさかな
        「桜咲く
        「ゲーム機と建築
        「民間主導って
        「ルイ・ヴィトン展
    こうして見ると安藤さんのネタって結構多いなあ。さすが世界の(以下略)
※2 P&Gは積水ハウスとともに、平成8年に「公益信託神戸まちづくり六甲アイランド基金」を設立して、市内の国際的かつ文化的なコミュニティづくりに資する事業への支援を行っているそうです。(神戸市サイトより)

2005 05 19 06:49 午後 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (5) | トラバ

2005.05.08

まちづくりとオセロの関係

まちづくりにオセロ 連盟支部がシンポ
 水戸市の県立図書館で4日、シンポジウム「今、オセロを考える」(日本オセロ連盟水戸支部主催)が開かれた。水戸発祥のオセロゲームを通じて、まちづくりを考えようという催し。約40人が参加した。

 1年前に発足した同連盟水戸支部を中心に、昨年10月ごろに「水戸オセロプロジェクト」が始まった。オセロをコミュニケーションやバリアフリー、健康に寄与する道具とし、それを生かし「誰とでも仲良くなれる街」「歓迎の気持ち豊かな街」などを目指す。シンポもその一環だ。
──「asahi.comマイタウン茨城 050505の記事」より引用

今日は久々に新聞記事を取り上げます。オセロネタ。オセロといっても中島さんと松嶋さんのことではありません。かの有名なゲームのこと。遊びたい人はこちらのサイトなんかがいいんじゃないかしら(笑

記事によれば、県教委の方が「まちづくりは人のつながりが基本。どういう人がいるのかを知ることが重要で、オセロは優れたツールだ」と話しているといいます。

が、しかし、これだけでは編集長には全くワケ分かりません。

きっと深い考察の上で、オセロが人のつながりづくりに役に立つんだということをお考えなのでしょうが、うーん。「どう役に立つねん。囲碁やトランプではアカンのんかいっ!」と、ヤボを承知でツッコンでおきます。詳しい事情をご存知の方はご投書をお寄せ下さいませ。

さて、

編集長のオセロゲームの思い出は、小学生のころ初めてデパートで見て、実演販売のおじさんと対戦して、ボロ負けし、それが悔しくてその場で親に買ってもらったこと。(ってまんまと実演販売にハマってるじゃん)

小さい頃どこかで聞いた話ですが、これだけメジャーなゲームとして成長した「オセロ」を発明した人は、億単位のお金を儲けたとか(未確認です。でも一説によれば2億円以上のロイヤリティをもらっているという話も)。やっぱり偉大な発明というのはお金になるんですね。

編集長は、その頃から勝手に海外で誕生したものだと思い込んでいたのですが、どうやらそうではない、というのが編集長にとっての目からウロコ。今日の和題に取り上げたワケはそういうことです。

実は、オセロは、水戸で長谷川五郎さんという方(この方は今でも日本オセロ連盟の会長さんだそうです)が考案したもの。実は、似たようなゲームは古くからあって、世界的には「リバーシ(Reversi)」として知られています。これを牛乳瓶のフタを使って、緑の盤に白と黒の駒と決め、ゲーム開始の駒の置き方を互い違いにするというルールをつくって流行らせた。全世界を俯瞰すれば、ここのところが長谷川さんの功績という位置づけになるようです。(しかし、どうやらご本人は全くのゼロから考案したもののようですよ。)

オセロは今や全世界的なゲームとなっていて、日本の競技人口は2000万人とも4000万人とも6000万人とも9000万人とも言われます。(なんかむっちゃいいかげんだなあ。このうち6000万というのは、リンク先を見てもらえれば分かりますが、朝日新聞の記事なんですけどね、、、。)


命名の由来などを含む開発秘話は、長谷川さんご自身が書かれている「オセロの歴史」に詳しいので、そちらをご覧あれ。

ということで今日は「まちづくり」から始まって「まちづくり」と全く関係ないところに展開しちゃいました。

え?編集長?編集長はオセロすごく弱いです。

ではでは。

2005 05 08 07:33 午後 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (0) | トラバ

2005.05.07

景観まちづくりと歴史的建造物保存

兵庫県内のとある場所で、景観まちづくりに関して講演をすることになりました。日頃思っていることや、これまでやって来たことなどを含めて話をしようと思っています。講演そのものは一般の人向けではないので、申し訳ありませんがご案内はできません。その代わり、せっかく学んだことは皆さんにもお裾分けを、などと考えています。

特に現在では、景観法も既に施行されているので、これを避けて通るワケに行かず、景観法については、これを機会に(重い腰を上げて)景観法をきちんとおさらいしておくことにしました。あまりいい加減なことは言えませんしね。で、せっかくなので、皆さんに景観法をレビューしようかと思っていますが、それはまた後ほど。

実は、景観まちづくりというのは、一般には「歴史的まちなみの保存」と同義であるかのように思われているフシがありますが、そんなことはないと思っています。良好なまちなみ景観を創り出すという視点に立って考えれば、それは歴史的なまちなみでなくても良いはずです。
というあたりの話をしなくてはいけないなあ、と思いつつ久しぶりに拙著修士論文である「歴史的建造物群保存論序説」をめくっていたところ自分の文章ながら、なかなか面白いことを書いているなあと思ったので、ここで皆さんに披露しておこうかなと思います。

今、私は建築設計事務所で働きながら、建築設計を行うかたわら、あちこちの町でまちづくりや景観づくりのお手伝い(コンサルティング)をさせていただいています。実はそのベースは修士論文のあたりにあるのだなと「三つ子の魂」なのね、と思ったりしています。

以下は修士論文からの抜き書き(一部加筆修正)です。最初に補足しておきますと、当時の私は、まちなみ景観づくりのような広いテーマで考えることができず、歴史的建造物保存にテーマを限定していたために、どうも消化不良を起こしていました。

常に書き換えられ続けるものとして保存の論理があり、これが共通了解として市民権を得ていくためには、この論理は「イズム」の形ではなく、人々の”快”を描き出すという行為を通じて説明されるべきである。それは論理と論理、イズムとイズムの対立などではなく、常に書き換えが行われる運動として展開されるべきものだろう。

この運動を通じ、”快”を描き出して共通了解を書き換えていくという、人の価値判断基準の形成システムを理解することが重要なのではないか。

それは価値観を固定するものではあり得ず、また価値判断を放棄することでもない。そして「市民全てが真剣に考えるならば世の中は必ず良くなる」などと信じる楽観主義でもない。

それはもはや論理の形ではなく、運動の形で世に現れるべきものであろう。さらに、それは、学問的価値や美術的価値を超えた”快”という形で共通了解を形成するものとなるだろう。

そして、この時、主客を超えた(※)前近代の価値判断に、我々が参照すべき手法が存在するのではないだろうか。

※前近代における、「もの」の中に人格を認め全ての「もの」に神が宿るというような考え方は、主体を客体の中に投げ入れ、客体に主体を映し見るという、主客を超えた価値判断だった。という文章が引用文のはるか手前に書かれています。この部分はこのことを言ってます。

解説が必要だった最後の一文に関しては、なんとなく若気の至りのような気もしますが(恥。
「まちなみ」とか「景観」を考える時、それは「価値観の固定=イズム」ではなく、何かみんなが「これがいいよねえ=”快”」を書き換え続ける運動として展開されるべきだというのは、10年以上経った今でもそう思っています。そのことは、歴史的建造物保存という視点から言い換えると「今、生きているこの瞬間も歴史の一部である。」ということをも含みます。

いやあ、変な若者(そりゃ自分ダロッ)の文章を引用したら、ワケわかんない文章になっちゃいました。ということで今日のところはここまで。

そのうち景観法をまじめにやろうと思います。

2005 05 07 09:13 午後 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (0) | トラバ

2005.04.26

優秀観光地づくり賞

温泉町が「優秀観光地づくり賞」受賞
 足湯設置や全国かくれんぼ大会など、ユニークな取り組みで観光地づくりを進めている温泉町が、社団法人日本観光協会(東京都)が主催する第十二回「優秀観光地づくり賞」(国交省、総務省など後援)の受賞団体に選ばれた。「夢千代の里」として、ぬくもりをテーマに進めてきた観光地づくりが評価された。二十二日に千葉市で開かれる「旅フェスタ二〇〇五」で表彰状が贈られる。
 同賞は、観光地づくりの推進を目的に、同協会が一九九四年に創設。他の参考となる観光振興に取り組んでいる自治体や団体を毎年表彰しており、県内ではこれまで篠山市が受賞している。
──「日本海新聞050405の記事」より引用

温泉町さんには、景観調査などで度々お邪魔しています。ドラマ「夢千代日記」(映画にもなりました)の舞台となって以来、夢千代の里をコンセプトにしたまちづくりを行ってきました。また、石井幹子さんによる町内のライトアップ事業や、全国かくれんぼ大会の開催などのユニークなイベントなどを活用した観光地づくりを行っています。

受賞の理由は、「独特の温泉街の雰囲気と周辺の自然環境を活用し、多面的かつ着実な活動を行っている」ことだそうです。
他に受賞したのは、小樽市、長野県の南信州観光公社、宮城県登米町、境港市観光協会だそうです。

温泉町は、悪い意味でのきらびやかさのない、どちらかと言えば地味で、よい意味での「ひなびた」感のある温泉地です。地味ではあるものの、温泉地としてのポテンシャルは兵庫県内でも高く、ビッグネームの城崎温泉・有馬温泉に次ぐ温泉観光地といって良いと思います。バブル崩壊+震災後は観光客を減らして来ましたが、(おそらく役場の企画担当が優秀なのだと思いますが)上記のようなユニークなイベントなどを通じ、若干観光客数も増加しつつあるという状況だと思います。
温泉で芸者さんを呼んで豪遊というような楽しみ方よりも、自然に囲まれてゆっくりと過ごすスローリゾートとして楽しめるような温泉観光地として成長していって欲しいと思います。

今日は、ちょっと時間がないのでこれまで。ほとんど記事の丸写しで恥ずかしい。

2005 04 26 11:22 午後 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (0) | トラバ

2005.04.18

持続可能な社会とは?

持続可能なという言葉をよく耳にします。どうもしっくり来ない言葉です。誰が言い始めたのかは知りませんが、どうにもキレイな日本語と思えないのです。おそらくは"sustainable"を無理やり和訳したからこういうことになってしまったのだと思いますが。

概念そのものは、かなりはっきりしています。

エコメモさんの言葉を借りれば、

簡単に言ってしまえば「エネルギーと資源が自給自足される社会」ですね。
作った分だけ使う社会、計画的に作り、計画的に使う社会。
なんだか、どっかの消費者金融のコマーシャルみたいです。
今の地球は「火の車」状態です(温暖化してますしね)。
全然作ってないのに使う一方。
──「エコメモ@エコロジストでいこう」の050416のエントリー「"持続可能な社会"ってどんな社会?」より引用

ということで、要するに「将来にわたってエネルギー的な破綻がない=持続可能」ということなのでしょう。だから「持続可能な」という言い方で間違ってはいないのでしょう。

エコなんて言葉が今や一般的になっている昨今、もう、この際、サステナブルと言ってしまった方が分かりやすいのではないか、などと考えないでもありません。(編集長的には「エコ」ってのも実は苦手な言葉でして、どうせ使うなら「エコロジー」「エコロジカル」と、きちんと使ったらいいのに、、、などと考えてしまうのですが、、)

しかし、どうやったらしっくりくる日本語になるのかしら。

ここで、恒例によって、きちんと辞書を引いておきましょう。サステナブルとは何か?

1 支持できる
2 持続できる; 耐えうる
──「研究社 新英和中辞典 第6版」より引用

うーん。予想通り何が何だかわかりません。では、サステナブルは形容詞ですので、もとになっていると思われる"sustain"という動詞で調べてみます。

1 〈生命・家族などを〉維持する, 養う, 扶養する; 〈施設などを〉支える
2 〈活動・興味・努力などを〉持続させる, 続ける
3 〈ものを〉支える (★【比較】 support のほうが一般的)
4 〈重さ・圧力・苦難などに〉耐える, 屈しない
5 〈損害などを〉受ける, 被る
6 〈発言を〉(法的に)承認する, 支持する
7 〈陳述・学説・予言などを〉裏書きする, 確証する
──「研究社 新英和中辞典 第6版」より引用

どうやらラテン語の「下から支える」あたりから来ている言葉らしいです。
もっともらしく辞書なんか引いてみましたが、やっぱりよくわかりません。

いろいろ考えてはみたのですが、やっぱり「持続可能な」ということになるのかな、、。
むちゃくちゃ竜頭蛇尾なエントリーになってしまった。
ごめんなさい。誰か考えて下さい。(また人任せだ、、)

2005 04 18 05:00 午前 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (0) | トラバ

2005.04.17

国民総幸福量(GNH)

ツールとしてのCAD論が途中なのですが、他のネタもたまって来ているので、ここらでちょっと小休止して、ネタ消費を行います。いや、なんかツール論もしんどくなってきたのよ。正直なとこ。

ちょっと時間がたってしまいましたが、かわいさんのm-platzにトラバ

もう引用するよりも、全文読んで欲しい。
ということで、かわいさんのエントリー「国民総幸福量をどうぞ。(あ、あちらも面白いですけど、ちゃんと「あさみ新聞」にも帰って来て下さいね。)
ブータンではGNPよりもGHPを大事にしているという話です。

m-platzさんがどこかから引用しているブータン研究センターの所長さんの発言を孫引きですが、引用させていただいておきます。

ペットボトル水の需要はGDPを高めるが、川や泉の水が飲めるとどちらが幸福か。塾通いの子どもと自然の中で遊ぶ子どもたちの表情と見比べれば、どちらの社会が幸福度が高いかは明らかだ。
──「m-platz050403のエントリーより孫引き

ところで、龍谷大学の公開講演会の案内に、よくまとまったものがありましたので、これもご紹介しておきましょう。

 GNP(国民総生産)あるいはGDP(国内総生産)は、現在世界中で、諸 々の国々の発展度を計り比較するのに一般に用いられている尺度である。 全世界は血眼になってGNPを上げようと努力している。そしてその尺度 に従う限り、日本は現在世界有数の発展国であり、第二次世界大戦後約半 世紀の間にここまで経済成長したことをこの上なく誇りとしている。
 それに対して、ヒマラヤの仏教王国ブータンは、GNPでは世界最貧国 の一つに位置づけられる。しかし、ブータンは、GNPのランキングで上 位に昇ることを国の目標とはせず、全く別な目標を掲げている。それがG NH(Gross National Happiness:国民総幸福量)である。
 経済万能主義の世界の大勢の中にあって、ブータンはまさに異色な国で ある。大乗仏教の教えに基づき、自然界の一員としての人間の精神的充足 を追求し、豊かな人間性を追求しているこの小さな国は、我々が将来を考 える上で、貴重な示唆に富んでいるのではないだろうか。
──「龍谷大学/2003年度公開講演会」より引用

さすが仏教系の学校です。なんか仏教ってステキかも。

国民総幸福量(GNH:Gross National Happiness)というのは、スローな概念だと思います。

何に価値をおくか、何を大事だと思うか、何にコミットするか。選ぶ権利は万人にあります。しかし、なんだか上記の研究センターの所長さんの引用で言えば、どっちが幸福かなんて明らかに見えるに、どうしてそういう世の中に向けて皆が邁進しないのでしょうね。
(というのは余りに青臭い議論のような気がしてコッパズカシイですね。でも、幸福の量ってどうやって測ったらいいのかなどと考えるのもなんか恥ずかしいな。)

もちろん、国民総幸福量(GNH)の発想そのものには大賛成なのですが、このようなマクロな概念では、きっと一個人の小さな不幸せなんていうのは相殺されて消えてしまうのではないでしょうか。もちろん一国の将来を考えるときにそんなコトを気にしていたら前には進まないでしょうし、そのことで、ブータンの国王を責めるつもりはサラサラありません。
しかし、あえて言うなら、そこのところが編集長の「スローまちづくり」観との相違点ではあります。

小さな不幸せにもきちんと目を配る(解決できるかどうかは別問題です)ことが、総体として大きな幸せを作り出すのではないか。「小さなコトからコツコツと」ではないですけど、総幸福量は小さな幸せの積上げでしかありえないのではないか。

今の幸せは、誰かの不幸せを踏み台にしていないか。
なんてことを時々考えてしまう編集長さんなのでした。

今日は以上

【宣伝】
スローライフのあり方については「あさみ新聞」でも度々とりあげております。
※1 関連「あさみ新聞」内記事
スローまちづくりのすすめ
  テーマパークを通じてスローまちづくりを論じる、本紙の基本文献
スロー中心市街地活性化のすすめ
  まちづくり3法を通じてスローまちづくりを論じる、隠れた名エントリー
スローまちづくり宣言
  スローフードの理念をベースにスローまちづくりを定義した、スローまちづくりの金字塔

2005 04 17 06:41 午後 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (2) | トラバ

2005.04.03

世界遺産の景観問題

 熊野古道の大雲取越え(那智勝浦町—熊野川町)、小雲取越え(熊野川町—本宮町)に、世界遺産登録以前に立てられた、前衛的な案内看板が論議を呼んでいる。古道を案内する語り部は「古道にそぐわないという声がある」。一方、暗い植林地の中に現れる明るい色彩に好意的な意見もある。町は「古道整備や地域おこしに取り組んでいる人が善意で立てたもの。強制的に撤去できない」と複雑な心境だ。
(中略)
 どちらも木製で高さは60センチ前後。しかし、極彩色の色使いや独特なタッチで目を引く。
 この道標は3年前、熊野川町在住の女性芸術家(44)が製作した。女性は13年前に同町に移住して以来、これまで古道整備や地域おこしなどに熱心に取り組んでいるほか、遺産登録をきっかけに語り部としても活動している。
 胴切坂周辺の植林地は、遺産登録と前後して間伐されて明るくなったが、長年、昼間でも暗い坂だった。そのため、目立つ色合いや自然素材にこだわり、色も年月がたてば風化して自然になじんでくることも考えて作成したという。
 また、賽の河原地蔵前の看板は、何人もの散策者から「見過ごしてしまう」と聞いたことから立てた。
 女性は「世界遺産にそぐわないという声が多ければ撤去します」と話しながらも寂しそう。
(後略)
──「紀伊民報フラッシュニュース 050403」より引用

今日は紀伊民報からのネタ。
「市民が善意で立てた道標が景観を損なっている?」というのがテーマです。そのデザインの善し悪しに関しては、本エントリーでは論じないので、これを評価したい方はそれぞれ引用元を見て、独自に判断して下さい。

文化財保護法上、熊野古道に看板を設置する場合には文化庁長官の許可が必要で、市町村景観条例では、古道の両脇50m以内への設置に関して町長の許可が必要とされています。こう書くと、この道標が「看板」にあたるのかどうかという議論が成立しそうな感じがします。しかし(町の条例が見つからないので未確認なのですが)町条例ではこれらと別に、指導標・案内板の設置に関しても町長の許可が必要と定めているらしい。(この芸術家氏が作った道標はこの条例以前に立てられたものだそうですが、その話はこの際おいておきます。)

さて、ここには皆さんお気づきの通り、大きな問題があります。

それは、「地域住民が、そこを訪れる来訪者のために道標を立てる」という、主体的に歴史資源と関わろうとする行為によって歴史景観に与えられた影響が問題になっているという点です。(なんか日本語がヘンだな、、、こういうのを上手に書けるようになりたい編集長です。)

確かに、熊野古道は世界遺産。歴史遺産として保全していかなければならない環境にあります。一方、観光客に快適な散策環境を整備することも歴史遺産の活用という面(あるいは歴史遺産ツーリズムの観点)から見て必要です。

編集長の結論を先に言えば、それが商業広告物でない限り、大いにやったらいいと思うのです。

この際デザインの善し悪しは問題ではありません。デザインの良否を決定できる権限を持った主体や、統一のルールなりが不在である以上、住民が能動的に地域環境を改善していこうという姿勢をこそ高く評価すべきであり、これを禁ずるのはいかがなものかと思うのです。

実は和歌山県・三重県・奈良県では3県で、看板標識デザインの統一基準を作成中だとか。これがあれば少しは違ったのかもしれません。モデルが示されていれば、この芸術家氏だってその基準から大きく外すようなことはしなかったに違いないと思うのです。条例なり基準なりが規制すべきは悪意(あるいは無意識)の第3者であって、このような善意の当事者を糾弾するための道具に使わなくてもいい。それでもルールはルールとして守らなければいけないのなら、町長なりが、バンバン許可しちゃって下さい。

町は「遺産であっても古道は町民の生活道。町民が何もしてはいけないという意識をもつようになっては、地域にとってかえってマイナス。町で強制的に撤去できない」とコメントしているそうです。まさにその通りで、住民が手を入れることを否定した瞬間に、世界遺産は住民の手を離れた孤高の存在になってしまうのです。それは地域住民にとっても、世界遺産にとっても不幸なことだとは思いませんか?

もっと柔軟に考えたらいい。ルールが必要なら皆で作ったらいい。町も県も、もっともっと地域住民の力を信じて、大いに関わってもらったらいいんです。地域住民が歴史遺産とどう関わることが良いのかという視点をプログラムに内包していない限り、世界遺産の保全も絵に描いたモチにしかなりえません。

「指導する立場の県教委は人形型の道標について「古道を訪れる人の話も聞いて、地元の良識で判断してほしい」と町に判断を任せる方針」だとか(なんだかちょっと及び腰ですね(笑)。でも、地元で考えたらいいと思いますよ。ホントに。

2005 04 03 11:00 午後 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (0) | トラバ

2005.04.02

まちなみ保存のあり方について

 竹原市が町並み保存を狙った空き家対策としては全国で初めて国に申請していた「まちなみ再生特区」などの構造改革特区計画が十七日、政府から認定された。地元の特定非営利活動法人(NPO法人)や住民団体は「活動の弾みになる」と喜んでいる。
 「まちなみ再生特区」は、江戸時代の屋敷跡や町家が並ぶ市中心部の保存地区が対象。長期留守を含めて約三十軒ある空き家を増やさないよう、NPO法人が物件情報をホームページ(HP)に載せたり、修理をして貸し出したりする。
 「空き家再生の活動紹介やボランティアの輪を広げながら、住民と連携していきたい」と、事業に携わるNPO法人「ネットワーク竹原」の佐渡泰理事長(42)。地元の「竹原町並み保存会」の和泉照夫会長(65)は「守るのは大変だが、壊れるのは早い。特区も活用して、空き家が減ればうれしい」と期待する。
 市は特区推進として新年度、空き家活用や、もう一つ規制緩和が認められた国立公園(黒滝山など)でのイベントに補助をする。二十八日に首相官邸で認定書を受け取る小坂政司市長は「地域の財産を生かし、住民と協働してまちづくりを進めたい」としている。
──「中国新聞地域ニュース050319の記事」より引用

今日はちょっと古いけど小難しいネタを解説します。

構造改革特区とは

構造改革特区というのは、小泉内閣の目玉企画(だと編集長は思っている)で、簡単に言えば「世の中にはびこる多種多様な規制を緩和していくために、エリアを定めて特例措置(規制緩和)を行おう」というものです。エリアを限定して試してみて、うまく運用できることが分かれば、これを全国に広げる形で、いらぬ規制を撤廃していこうというものです。

2003年(平成14年)に始まったこの特区制度、既にいくつかの成績をおさめていて、全国展開が決定しているものももかなりの数(ざっと見たところ50以上はありそうです)があります。例えば、以前メルマガ版の「あさみ新聞 7号」にて取り上げた、介護輸送が道路運送法にひっかかる問題については、この特区による規制緩和で一応の解決(2004年3月施行)をみています。(この話についてはまた別の機会に)

この他、住民票や印鑑証明の自動発行機を役所に設置することが可能になったり、面白いところでは、建築基準法の改正によって、大学の教室の天井高さの最低限度を2.1mとしたりする規制緩和もこの構造改革特区から出ています。(それまで基準法では学校の天井高さは3.0m以上と一律に定められていました。)

このように構造改革特区は、いらない規制の緩和を目的としています。そして、世間知らずな編集長のよく分からないところなのですが、その緩和メニューのようなものも既に国が作っていて、合計130あまりのメニューがコード番号とともに公表されています。ってことは構造改革特区て国のお手盛り企画なのかしら?コード番号のない規制は申請できないんですか?
このあたりはもう少し調べないとわかんないですけど今日のテーマからは、離れていくので省略。(お、寄り道回避しました。)

竹原市ってのはどんなところか

竹原市の特区認定は第7回の認定(2005年3月17日発表・3月28日認定)の83地区の一つです。竹原市は伝建地区(重要伝統的建造物群保存地区:重伝建と略すときもある)を持っていて、この地区で起きている問題を解決しようというもの。以下は竹原市の構造改革特区計画(リンク先にpdf書類へのリンクあり)を参照に竹原市の概略を示します。

竹原市は、江戸時代に始まる塩田経営を基盤が築かれ、良質の塩がとれることや、周辺地域の年貢米の集積地となったことから、廻船の寄港地として発展した町です。当時のにぎわいの姿を残す姿は、安芸の小京都と呼ばれるまちなみとしてのこっていて、上市・下市地区は、1982年(昭和57年)に重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。

この特区では何が緩和されているのか?

竹原市の伝建地区では、後に示すような事情から、空き家が増加しており、これを放置すると、地域の活力が失われるばかりか、伝建地区を維持していくことが難しくなってしまいます。幸いにも、近年、スローライフの実現を求める人々の間で歴史的まちなみが再評価されつつあり、伝建地区への定住を望む声も多くなっているので、こうした人達をより多く呼び込むために、伝建地区で空き家の斡旋をする組織が求められています。

それならNPOを作ってでも斡旋業を始めたらいいじゃないかと、我々素人は簡単に考えますが、実はそう簡単には行きません。実は、この斡旋をお金をもらって行うには、国土交通大臣(または知事)の免許が必要です。(宅地建物取引業法第2条・第3条)

やっぱりNPOでは無理なのでしょうか?でも、既に免許を持っている不動産屋さんが、歴史的建物を相手にしてくれるか分からないし、歴史的建物をきちんと評価してくれるかどうかも分からない。ここはやっぱり地元住民によるNPOを作って、ここがしっかり空き家情報を管理するのが望ましいのではないか?と良識あるまっちゃん(※1)は思うワケですよ。

こういう時こそ構造改革特区の出番というワケ。一定の条件を満たしたNPOに対して、範囲を区切って、免許がなくても宅地建物取引業を営めるようにしようというのが今回の認可内容なのです。

伝建地区に空き家が増えるワケは?

伝建地区を含むエリア(竹原市本町地区)の人口は平成8年から16年の間に11.6%も減少しているといいます。竹原市ではこれを「昔ながらの町並みの維持・保存の必要性から、道路の狭隘さ、下水道整備の遅れなど、生活環境の利便向上が図りにく」いことを理由にあげています(構造改革特区計画)。

今日の最後の論点はここです。そういう認識の仕方でおそらく間違いではないのでしょうし、そこには文化財保護法における伝建地区の扱いにも問題があるのでしょうが、編集長としてはここに異を唱えたい。

文化財保護法に何と書いてあるかは別として、歴史的まちなみの保存というのは、そこに住む人々とセットで考えなくてはなりません。人の住んでいない住宅なんて、もはや住宅の剥製ではあっても住宅とは呼べるものではありません。歴史的まちなみがすばらしいものだったとしても、それを、生きたまちなみ・生きた建物として残さなくて何の意味がありましょうか。

つまり、竹原市が、そこに生活する人々にとって暮らしにくい町をそのまま保存しようとしているのならば、それは、地域住民に多大な犠牲を強いた上で、まちなみ保存を行っているということです。それは行政として正しい態度なのかどうか、もう一度考える必要があります。

要するに伝建地区が大事なのであれば、そこに住む住民も大事にしなさい。ということです。そうでないと「保存=そのまま残す(いわゆる凍結保存)」という大義名分のもとに、市民に当然与えられるべき生活の利便性さえ与えられず「まちなみ棄民」となってしまう危険があります。そうなりゃ住民だって外に出て行くのは当たり前ですよね。

「まちなみ保存=凍結保存」なのか

一方、本紙で何度も主張しているように、建物はその地域の、その時代の人々の生活や文化を映し出す鏡のようなものです。だとすれば、歴史的建物を残すという行為は、その地域・その時代の人々の生活・文化を後世に伝えるものである必要もある。そういう意味では、外観だけ保存して内部の改変を許すというのは間違いであるという考え方もありえます。

建築の歴史を学んで来た編集長としては、この考え方に頷けないこともないのですが、ここではあえて、この考え方にも異を唱えたい。

理由は上記の通りです。「そこに住む人がいなくて何のまちなみか」ということ。もしどうしてもその地域・時代の生活・文化を形として残したいのであれば、古民家園とか明治村でやったらいいのではないか。剥製には剥製の意味があるのです。

ここで、編集長は「その建物がその場所に建っていることのイミ」という歴史的建物の保存を考える際の重要な概念をすっ飛ばして語って来ていることに、自ら気づきましたが、長くなるのでこのヘンにしておきます。

その話は、また今度。


■用語解説

※1 まっちゃん
    :まちなみオタクの人々を指す愛称 (c)あさみ

類似のものに「きんちゃん:近代建築オタク」があります。

語源としては、鉄道マニアを「てっちゃん」と言うあたりに発祥しているものと思われます。基本的に「まっちゃん」や「きんちゃん」は「てっちゃん」と同一視されることを嫌いますが「てっちゃん」の方ではたぶんあまり気にしてないのではないかと思います。

余談ですが、
灘区を愛してやまない人々を「なっちゃん(c)naddist」と言うという説もあります。ホントに余談だ。

2005 04 02 05:33 午後 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (0) | トラバ

2005.03.21

観光カリスマ100選

なんだかどたばたしていますので、軽い目のネタを。

『観光カリスマ百選』選定結果について
観光カリスマ選定者が累計で100人となりました。(選定は今回で終了となります)
(中略)
 経済活性化等に大きく貢献する観光立国の実現に向けた取り組みが政府において進められています。  その中で、従来型の個性のない観光地が低迷する状況下において、各観光地の魅力を高めるためには、観光振興を成功に導いた人々の類まれな努力に学ぶことが極めて効果が高く、各地で観光振興にがんばる人を育てていくため、『観光カリスマ百選』選定委員会(委員長:島田晴雄内閣府特命顧問)では、その先達となる人々を観光カリスマとして選定し、選定結果等を国土交通省の観光政策のホームページにおいて公表しています。──「農林水産省のプレスリリース」より引用

観光カリスマ百選は、あさみ新聞がまだメールマガジン版だった時代に取り上げております。あさみ新聞(メルマガ版)は、2003年1月から5月の間に、11号まで発行されておりました。そこから約1年の休刊を経てブログ版として再登場しております。

メルマガ版のバックナンバーの一部は、こちらのサイトで公開しておりますので、興味のある方はそちらをご覧ください。

「観光カリスマ100選」については、せっかくなのでメルマガ版の解説をご紹介します。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■■
■■■  国土交通省「観光カリスマ100選」
■■■
━━━━━━━━━━━━━━━『国土交通省:観光施策Web Site』
    http://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/kanko/karisuma000.htm

 従来型の個性のない観光地が低迷する中、各観光地の魅力を高めるた
めには、観光振興を成功に導いた人々のたぐいまれな努力に学ぶことが
極めて効果が高いと考えられます。そのため、「『観光カリスマ百選』
選定委員会」を設立し、その先達となる人々を『観光カリスマ百選』と
して選定することとなりました。

—解 説————————————————————————————

 ネーミングに若干の難があるような気もします。国が旗振って「観光
カリスマ」とか言わなくたってよさそうなものを。
 長浜の黒壁の社長とか、八千代町のクラインガルテンを推進した産業
課長とかが入っています。でも、まだ100人には届いていないみたい。
                           (あさみ)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

当時の記事は、やけにあっさりしとりまんな。これがようやく100人揃いました。
中でも兵庫県は他に比べてカリスマが多くて、

・細尾勝博(八千代町の産業課長)
  クラインガルテンなどによる
    「都市農村交流を中心とした観光産業による地域づくりのカリスマ」
・西村 肇(西村屋社長・城崎町長)
  「伝統ある温泉街を常に活性化させるカリスマ」
・田中まこ(神戸フィルムオフィス代表)
  ロケ誘致活動など「映像による地域振興・観光隆盛のカリスマ」
・金井啓修(有馬温泉旅館「陶泉御所坊」主人)
  「温泉観光を核にしたコミュニティビジネスで
    まちのブランド力向上と活性化を進めるカリスマ」
・上坂卓雄(出石城下町を活かす会 元会長)
  「町民主体の町づくり仲間を集めたカリスマ」
・井上重義(日本玩具博物館館長(兵庫県香寺町))
  「郷土玩具の伝承文化を地域・観光振興に結びつけたカリスマ」

以上の皆さんとなっています。

「」内は国交省がネーミングしている「カリスマ名称」なんですが、もう少しコンセプチュアルというか、キャッチーなネーミングができないものでしょうか、、と編集長は思います。まあ「カリスマ」なんて言っちゃってる時点でもうアカン感じはしますけどね。

2005 03 21 09:50 午後 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (3) | トラバ

2005.03.18

スローライフ体験館のススメ

天草の山間に古民家貸切制の田舎暮らし体験施設が登場
 スローライフ体験館「天草宮地岳ふる里の家」

 薪割り、五右衛門風呂、かまどで自炊…昔ながらの田舎暮らしにチャレンジ!
 本渡市街から少し離れた山間に「スローライフ」を提案する体験型施設がオープンした。のどかな田園風景に囲まれた閑静な環境のなか、築97年の古民家を再建築した一軒家を1日1組限定で貸し切ることができる。

 25 畳の客間と8畳の居間をもつ建物内には、五右衛門風呂や薪ストーブ、かまどなど、昔ながらの生活用具を備える。風呂やご飯は自分で薪割りをし、水は敷地内の井戸を汲むなど、都会では体験できない田舎暮らしが楽しめる。敷地内には日帰りで利用できる貸切風呂「金乃入湯」もあり、趣向の異なる4種の風呂がそろう。
──「mapple.net のニュース 050315」より引用

ちょっと忙しくなってきて、休刊をしてしまいました。配信を楽しみにしている皆さん、ごめんなさい(ってそんな人いるのかしら?)

1日1組限定というあたりに商売のウマさを感じるのは編集長だけかしら?
スローな感じで、1ヶ月ぐらいゆっくり過ごしたい感じです。どう?どう?

写真はこちらのサイトでどうぞ。これ見てたら宿泊できるのか、そうでないのかよく分かりませんね?文脈からいったら泊まれないとあまり意味がなさそうな感じですが、営業時間が8:00〜20:00となっています。どうなんだろ、これ。熊本方面の特派員の方にレポートをお願いしときます(笑

話は変わりますが、以前のエントリー「みつぼし庵」で紹介した「みつぼし庵」さんもすっごく魅力的でした。

住所はは熊本県本渡市宮地岳町1734-2。平日2万円ぐらいからのようですよ。興味ある方はどうぞ。問合せは、0969-28-0510 スローライフ体験館「天草宮地岳ふる里の家」

ここのところ意図的にスローな話題を中心にお送りしておりますが、そろそろ建築ネタも欲しくなってきたなあ。ということで明日は建築ネタをお送りしますか。

2005 03 18 09:05 午後 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (0) | トラバ

2005.03.15

「スローライフ」なドラマのススメ

 NHK大阪放送局は10日、今年秋から始まる朝の連続テレビ小説が「風のハルカ」に決まったと発表した。
(中略)
 ドラマは温泉地として知られる大分県・湯布院と、大阪が主な舞台。ヒロイン・水野ハルカは湯布院で育ち、レストランの開店を夢見る。やがて離婚した母の住む大阪に資金稼ぎのため飛び出し、観光のプロとしての修業を積む。「スローライフ」をテーマに、幸せの意味を問う涙と笑いの青春物語という。
(中略)
 NHKの朝ドラは「わかば」が26日に放送終了。28日から東京制作の「ファイト」が始まり、「風のハルカ」は今年10月3日から半年放送予定。
(後略)
──「デイリースポーツonline050311の記事より引用

と、いうワケでいま流行の「スローライフ」。NHKだって見捨ててはおきません。こうしてだんだん猫も杓子もスローにかぶれていくのです。折しも、あさみ新聞では「スローまちづくり宣言」を行い、スローな暮らしを実現するための活動を開始したところであります。

ドラマの舞台は由布院とか。由布院といえば、本紙12月のエントリー「由布院の奇跡」にて取り上げた温泉地ですね。ご記憶の方もいらっしゃるかと思います。

まさにNHK的にはスローライフにぴったりな土地柄かも知れません。いきなりどこかの山奥に移住して、農地開墾から始めるようなストーリーでは、「プロジェクトX」的には使えるかも知れませんが、朝の連ドラにはちょっと厳しいでしょうからね。(と、いらぬ心配をしてみる)

「スローまちづくり」研究家としてお手伝いできることがあれば、NHK大阪支局さん、お手伝いさせていただいてもよろしくてよ(笑。

ところで、編集長的には、ロケ地として、本紙3月のエントリー「喫茶店経営のススメ」で紹介した智頭町の方をオススメしたいです、、。編集長が作ったストーリー(笑)を紹介して、今日はおしまいにします。

「ある日突然ホームページを見ていて、智頭町で古民家での喫茶店経営の募集があることを知った30代の建築家が、仕事を捨ててこれに応募【ここにドラマ】。審査員の勘違い【ここにドラマ】により当選してしまったこの建築家は、やったこともない喫茶店の経営とギャラリー運営をすることになる【ここにもドラマ(以下「ド」と略す)】。一人ではどうにもならない建築家は、地元でミニコミ紙を発行している女性「ハルカ」と知り合い【ここにもド】、彼女を通じて地元の住民の皆さんと協力しながら、どうにか喫茶店を経営していく【ここに、心温まるド】。喫茶店には毎日、地元のいろいろな人がやってきて、地元のウワサ話や、モメ事を持ち込んで来る【毎日がド】。建築家はハルカと共に、まちのモメ事に巻き込まれて行く、、、【ド】。そんなある日、突然、南米の某国から建築家に国家プロジェクトへの参加の誘いが舞い込んで来た。智頭町での生活になじんでしまった建築家は、この誘いを受けるかどうか苦悩する。智頭町を愛するハルカとの仲も、ぎくしゃくしてきた【ド】。さて、この建築家とハルカとの関係はどうなっていくのか【ここにもド!】」

こ、これなら、しゅ、出演してもいいですっ!。(アホ)

2005 03 15 12:05 午前 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (6) | トラバ

2005.03.14

新・郷土料理「いかなご釘煮」発祥の地

風まかせ」さんにトラバ
BIGMASAの世界不思議発見」さんにトラバ
On happy day! フクタケ通信」さんにトラバ
Bivouac Blog」さんにトラバ
今日の話の情報源の方々に対して敬意を表してトラバしてます。問題あればお知らせ下さい。


今日は、050311のエントリー「春の風物詩」で紹介した「いかなごの釘煮」についての続報をお知らせします。普段ノンキに塩屋で暮らしている編集長ですが、実は「いかなごの釘煮」発祥の地は塩屋(の「魚友」というお店)という説がある。エントリーに使った写真も、実は魚友さんの店先の写真でした。


■「いかなご釘煮」発祥に関する諸説

1935年、神戸市垂水区塩屋町の「魚友」松本信子に、ジェームス山の別荘地に住んでいたお客様より 「いかなご を佃煮にしてくれないか」 と依頼されました。
そこで醤油・砂糖(キザラ)・生姜を使用して、試行錯誤のうえ炊き上げました。
その後その住人が近所の方々に配るなどするうちに評判になり、「魚友」の店頭にも置くようになりました。

それまでは、「いかなご」といえば「釜揚げ」と、それを天日干した「かなぎちりめん」がほとんどでした。

1960年代頃になって、神戸市垂水漁協の組合長により「くぎ煮」 (出来上がりが「さびた古釘」のよう)と名付けられました。

それとともに、神戸市垂水区の各家庭でも炊くようになり盛んになってきました。いまでは、関西の春の風物詩のひとつに挙げられるようになりました。
──サイト「いかなご釘煮魚友」から「いかのごの釘煮(佃煮)の由来」部分を引用

「塩屋の魚友さんがいかなごの釘煮の発祥の地」という説ですね。編集長は、その食文化の広がり具合からいって、もう少し古い文化なのかと思っていました。しかし、どうやらそうではなく、この食文化の広がりはマスメディアの功績(?)によるもののようです。トラックバックをさせていただいた「風まかせ」さんは、「いかなごの釘煮」の流行をテレビで紹介されたことがきっかけとおっしゃっています。できれば詳細が知りたいところです。

「いかなごの釘煮」の発祥については、上記「魚友」さんによれば、1935年ぐらいまでしか遡れない。そのあたりの事情を詳しく知りたいと思っていたら、とても詳細にこれを論じている人達がいるサイトを発見しました。「いかなごの釘煮」の基本は、まずこのサイトで押さえて下さい。

いかなご釘煮のルーツは?
このサイトによれば、「いかなご釘煮文化」は播磨の国の文化などではなく、明石・垂水(もちろん塩屋を含む)限定の文化のようです。「釘煮」と呼ぶかどうかは別として、醤油煮の文化は地域の漁師の間ではずいぶん前から行われていたと思ってよい。
また、いかなごの調理は鮮度が勝負で、漁をして引き上げて店に出すまでの約2時間から3時間が鮮度の限界だというのは、編集長にとって新知識でした。私がエントリー「春の風物詩」で紹介した風景は、早く食べたいから並んでいるのではなく、水揚げされた「いかなご」を店に出るのと同時に買って持って帰って炊かないと間に合わないからなのです。

どこにでもこうして地域の食文化に通じた方がいらっしゃるもので、「いかなご釘煮」ごときで(ごときというのに語弊があるのは承知ですが、あえてホメ言葉として使ってみました)ここまで盛り上がれるというのは、まだまだ健康的な文化が生き残っている証拠だと直感しています。

■「いかなごの釘煮」は新伝統である
さらに、「いかなごの釘煮」について勉強しましょう。

中国新聞が1997年に下記のような記事を掲載しています。この記事は、釘煮は「新しい伝統」であるという視点でのレポートです。

新しい伝統/名物くぎ煮一石三鳥
 早春、兵庫県のイワシ網はイカナゴの稚魚を追う。スズキの親類 で、かつては養殖のえさになる「大漁貧乏」の代表だった。それが 今、春の新子はなかなかの高値がつく。

(中略)

 「大阪湾からの上げ潮の時が漁はいいけど」。総毛さんの話を聞 くうち、たちまち漁場についた。鹿ノ瀬である。冷たい水を好むイ カナゴは、この長大な浅瀬の砂の中で夏眠。十二月ごろ、目覚めて 産卵する。

(中略)

 この新子をしょうゆ、ざらめ砂糖、ショウガなどと煮つめたの が、明石に春を呼ぶ名物「イカナゴのくぎ煮」である。新子がそり くぎに似た姿になるので、その名がついた。くぎ煮こそ新子の高値 の秘密だった。

 (中略)

 「港に揚がってから二時間以内でないと味が落ちる。作られる地 域が限られるから珍しく、人に送っても喜ばれる」。港そばの林崎 漁協の企画担当、鷲尾圭司さん(44)はくぎ煮を名物に育てた一人で もある。
 イカナゴは戦後、フルセと呼ぶ親を釜あげにしたりして売った。 しかし食糧事情がよくなると売れなくなり、養殖ハマチのえさとなる。キロ三—五十円だから、量が勝負。大漁貧乏の典型だった。
 「大衆魚は鮮度落ちが早いから、高級魚のように広域流通には向かない。産地でしかおいしく食べられない小魚を、人がどう食べる かなんです」と鷲尾さん。付加価値として考えられたのが、くぎ煮であった。

(中略)

 新子は二月末から三月が漁期。売れるのは一日二五—五〇トンで、 それ以上捕ると値崩れする。林崎漁協は水揚げ量を見ていて、限界 がくると漁を止める。「価格が安定すれば乱獲せずにすむ。子を残 せば次の再生産につながる。タイなどのえさにもなり、一本釣りの高級魚の漁獲も増える」と鷲尾さん。

(後略)

──「中国新聞」の970110の記事より引用

■マメ知識
以下に、いかなご関係のマメ知識を披露します。いかなご文化が、どれほどのものかを皆さんも思い知ることができるかと思います。

□魚の種類
関東では「小女子(こうなご)」という魚、上記中国新聞の記事にもあるようにスズキの親類で、ちりめんじゃこ(イワシの稚魚)とは別なのだそうです。
(情報源「今日の症状」さん)

□新しい食べ方
パンにチーズと一緒に載せて焼く。意外とイケそうです。おそるべし「いかなごの釘煮」食文化。
(情報源:「大手小町(読売on-lineの一部)」というサイトでのあっぴさん)

□漢字で書くと
「いかなご」は漢字で書くと「玉筋魚」なんだそうですよ。たますじ?
(情報源:「BIGMASAの世界不思議発見」さん)

□実況中継
関西スーパーのある店舗では、渋滞で入荷が遅れる時は、店長さんが「「今、高速のどこそこデス!」「今、名神おりたとこデス!」「今パックしてますんで!」と逐一報告」してくれるのだそうな。

□入荷状況サイト(携帯からも)
関西スーパーの今日の入荷状況なんてのがあります。やっぱり、いかなごは文化です。
(以上2項の情報源:「On happy day! フクタケ通信」さん)

□いかなごの歌
本日の最初に出てきた魚友さんのサイトで紹介されている「いかなごG0!GO!」。編集長は聞いたことがありませんが、垂水のスーパーなどで春限定で流れているらしいです。

□いかなごの音
残したい日本の音風景100選(環境庁大気保全局大気生活環境室)」に、垂水漁港のイカナゴ漁が選定されています。「漁船のエンジン音、威勢のよい掛け声、いかなごが跳ねる音、カモメの鳴き声」で構成されています。
(以上2項の情報源:「Bivouac Blog」さん)

もう、疲れて来たのでこのへんでやめときます。今日は長くなったなあ。

■今日のまとめ
現在、編集長はお仕事として、ある地方で、「人々に訪れてもらえるためには、名物となるような郷土料理が必要ではないか」という視点から、新しい郷土料理の創作をしようという提案を行っています。
しかし、食文化というのをナメてはいけません。おそらくそんな簡単なモノではないのでしょう。「いかなご」の一件を通じて、本当の郷土料理というのは、誰か一人によって創作されるものというよりは、地域経済や地域の人々を含めた地域全体で作られる料理なのだろうことに気づきました。

ただし、ここまで見てきたように「いかなごの釘煮」も、それほど古い文化ではありません。そいういう意味では「新しい伝統」=「新・郷土料理」の一つであると言えます。
だとすれば、明石・垂水の文化が、現在かなり広範囲に渡って広まっている現状が、どのようにして作り上げられたのか、これを検証していけば、少しは編集長のお仕事にもフィードバックされるかもしれないという淡い期待もあります。

■情報提供依頼
他に、「新・郷土料理」系の食べ物を探してみると、私の知っている範囲では、出石(兵庫県出石郡出石町:いずしちょう)そば(蕎麦)も、短期間に爆発的にヒットしたもののようです。このあたりも押さえておきたい。

このような「新・郷土料理」を知っている方はお教え下さい。個人的には、関西では、たこ焼きとか明石焼なんてのが気になります。北の方では仙台の牛タンってのもきっと「新・郷土料理」ではないかしら?
ところで、灘方面はどうですかね?>naddistさん。

スローまちづくりは、やはりスローフードとつながっているようです。

2005 03 14 12:05 午前 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (9) | トラバ

2005.03.13

スローまちづくり宣言

ニッポン東京スローフード協会のサイトによれば、スローフードってのはこんなのだそうです。

スローフードの考え

1)消えつつある郷土料理や質の高い小生産の食品を守ること。
2)質の高い素材を提供してくれる小生産者を守っていくこと。
3)子供たちを含めた消費者全体に、味の教育を進めていくこと。

  食を通じてバイオダイバーシティ(生物多様性)を守ることを唱えています。ファストフードに代表される大量生産の画一的な味に対抗し、世界各地の環境・文化に則した多彩な食を守り発展させていけば、それが結果として人にとって居心地のいい世界を造ることになる、と考えます。  そのためには、多彩な味を理解できる味覚が必要です。ですから、食材や生産者の保護と同時に、消費者の味覚教育も重要な活動のひとつとなっています。
──「ニッポン東京スローフード協会サイトの「3つの基本方針」より引用

これに触発されて「スローまちづくり」の提唱者である編集長も考えました。(ホントに提唱者なのかって?うーん。分かんないけど、Googleにて「スローまちづくり」でフレーズ検索したらあさみ新聞関連記事しか出ないもんね。これを根拠に提唱者を名乗るのもおこがましいですが、そこはそれ“勢い”ってことで<意味不明)

で、マネッコして考えました。

────────────────────────────────

スローまちづくり宣言
                      2005年3月10日
                          あさみ編集長

 私たちは、スローまちづくりの活動の指針として、次の3つを基本に
行動します。

1)消えつつある地域文化や、まちの小さなやさしい風景を守ること
2)質の高い伝統文化を継承し続けている人々の存在を守っていくこと
3)子供たちを含めた全ての人たちに豊かな地域文化のすばらしさを伝
  えていくこと

 まちの文化への理解を通じて、地域文化の多様性を守ることを唱えま
す。地方都市の駅前の風景や新興ひな壇住宅地に代表される大量生産の
画一的な風景や地域文化の破壊に対抗し、世界各地の環境・文化に即し
た多彩な地域景観・地域文化を守り発展させていけば、それが結果とし
て人にとって居心地のよい世界を造ることになる、と考えます。

 そのためには、多彩な地域文化を理解できる知識が必要です。ですか
ら、地域の景観や伝統文化とそれを支える技術を守ると同時に、地域住
民の地域史理解を深めることも重要な活動の一つです。

────────────────────────────────

 どうですか?これじゃパロディか?剽窃か?盗作か?たいいち「私たち」って誰やねん。ま、でも、スローフードの考え方にちょっと感心したものだから、当面はこれでいきます。どうかよろしくお願いします。

 いずれは「スローまちづくり協会」を作って、財団法人にしてもらって、国交省から天下り役人の方々を呼び入れて、全国町村長会にも会員になってもらって各町村から会費と協賛金を集めて、協会長として協会の利権で左うちわな生活を送ろうと思います(笑。だめじゃん。

 冗談です。「スローまちづくりコンサルタンツNPO」を作って独立するっていうのはどうかしら?だめ?有限会社みたいな法人というよりも、もうすこし不連続統一体的な有機的かつ、つながりのあいまいな技術者集団を作りたいなあ。どう?誰か参加しませんか?

2005 03 13 12:05 午前 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (7) | トラバ

2005.03.12

まちづくりしい「ラーメン選手権」

草津の新名物に創作ラーメン選手権に14店が名乗り
 草津商工会議所のまちづくり機関「草津TMO」と、同会議所青年部は、滋賀県草津市内のラーメン店などが自慢の腕を競う「草津創作(草咲)ラーメン選手権」を12日、同市大路2丁目のシンチャオ広場(旧西友跡地)で開催する。草津ならではのラーメンを作ってもらい販売、専門家らの審査と売り上げ数でトップになったラーメンを1年間、「草津ラーメン」として売り出す。
 選手権は、草津の新しい名物となるラーメンを創作してもらい、市中心街の活性化、にぎわいづくりにつなげようとの狙い。呼びかけに対し、市内のラーメン店や中華料理店、居酒屋など14店が名乗りを上げた。
(中略)
 テント村に出店した14店は、ラーメン一杯(どんぶり半分の量)を100円で販売。審査員の評価と、売り上げ数で優勝者を決める。優勝者には賞金30万円が贈られる。
 青年部の山本久幸会長(43)は「市民のみなさんに独創的なラーメンの味を楽しんでほしい」と話している。 ──「京都新聞050309の記事」より引用

「草津」と聞いて温泉を思い浮かべた人は多いと思いますが、群馬県だと思ったあなたは関東ネイティブですね。あっちは草津町。草津温泉で有名なところですよね。でも、こちらは草津市、滋賀県です。草津市には温泉らしき温泉はありません。かつて草津温泉という名の銭湯があると聞いたことがありますが未確認です。

関西の人達は割と「草津よいと〜こ♪」の歌が滋賀県草津だと思っていたりするから要注意です。(「そん〜なわきゃないやろ〜」ですって? ホントだって、そういう人がいたんだって。)


さて、本題に戻りますが、なんとも魅力的なイベントです。審査員には周富輝氏もお見えになるとか。ラーメン100円ってのがいいじゃないですか。まちづくりイベントとしてはなかなかよろしいんではなくて?
編集長的にはかなり売れると思いますね。ついでに言えば、地元TMOが主催というところがいかにも「まちづくり」しい感じがします。(【註】“まちづくりしい”=形容詞:いかにも「まちづくり」「まちづくり」しているさま。)

ところで、売り上げ競争みたいなんだけど、100円でラーメン半分ってことは、おいしかったらもう一杯ってことも可能ってことなのかな?でも、14杯を食べ比べた上で、さらにどこかの売り上げをのばすためにもう一杯なんて食べられるんでしょうか?。これでは、公正な審査は難しいのではないかと、、、。審査のやり方に無理がないかしらん。それとも審査員の評価の配点がめっちゃ高いのかな?

それにしてもラーメン三昧な一日。魅力的です。さあ関西の読者諸兄。「草津」へゴーです。

2005 03 12 12:05 午前 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (0) | トラバ

2005.03.11

ワークショップって何さ

 市では、平成18年度から新たにスタートする総合計画の策定にあたり広く市民の皆さんの意見や提言をお聞きするため、次のとおりワークショップ委員を募集します。総合計画は、「第5次歌志内市基本構想・基本計画」として、平成18年度から10年間という長期間におよぶ計画であり、厳しい社会経済情勢の中、住みよい地域づくりを進めるための指針としてたいへん重要なものです。ワークショップとは、いろいろな立場の方が、体験や交流・共同作業を通じて自由な議論を重ね、固定観念にとらわれないアイディアを提言する新しい住民参加の方法です。将来のまちづくりをみんなで考えてみませんか。市民の皆さんの積極的なご応募をお待ちしています。
──「歌志内市サイト What'sNew 050309」より引用

 今さら編集長がこんなことを言い出すと「?」な人も多いかも知れませんが、実は最近、「ワークショップって何なのさ」と思っております。しかも、だんだん「ワークショップ」という言葉が嫌いになりつつあるんですよね。一般には上記歌志内市の理解が一般的なのでしょうか?。(このあたりは、読者諸兄のご意見をいただきたいところです。)

 なんか違うんですよね。いや、歌志内市が間違っているという意味ではなくて、編集長がワークショップと思っていたものと微妙に違う気がするのです。ということで、最近は極力「ワークショップ」という言葉を避けて通っているという状態です。

 単に編集長が「ワークショップ」に幻想を抱いているだけなのかどうなのか、そのあたりからもう少し整理しないといけないんだけど、、、ともあれ、「ワークショップは、、、、新しい住民参加の方法です」と言われると「そうかなあ?」と思ってしまうのですよ。

「ワークショップ」好きですか?
「住民参加」好きですか?
「まちづくり」好きですか?

皆さんのご意見をお聞きしたい、迷える子羊なのでした。
以上。

2005 03 11 12:05 午前 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (5) | トラバ

2005.03.08

高校生版「トライやるウィーク」

高1生 地域の“助っ人”に 05年度県教委全校スタート
 地域の“助っ人”になります—。若者の活力やアイデアを社会で役立ててもらおうと、兵庫県教委は二〇〇五年度から、すべての県立高校の一年生が「地域貢献」に取り組む事業を展開する。生徒が特技や学科の専門性を生かし、自ら内容を企画。まちづくりや福祉、文化活動のほか、台風など災害被災地の支援も想定し、幅広い「活躍」を目指す。
 県教委によると、昨年の台風23号の県内被災地では、延べ約一万人の高校生がボランティアに参加。県教委は「こうした高校生の力をもっと地域に還元できるはず」と貢献活動を全県の取り組みに位置づけ、新年度予算案に一億二千六百三十万円を計上した。
 活動は、まちづくり推進▽環境保全▽地域安全▽災害復旧▽保健・福祉増進▽文化・芸術・スポーツ振興—とさまざま。
 年五、六回を目安に、クラスなどグループ単位で地域へ。取り組むメニューは生徒らが自分で考え、かかわる団体との交渉などもこなす。
 若い参加者が少ない祭りの盛り上げ役になったり、部活動の仲間でサッカーや野球を子どもに教えるなど、地域で喜んでもらえる内容なら積極的に認める方針だ。
(後略)
(宮本万里子)
──「神戸新聞」050302の記事より引用

兵庫県が県内の中学2年生を対象に行っている「トライやるウィーク」というのをご存知でしょうか?これは、大変ユニークな制度で、中学2年生が、1週間の間生徒たちが学校を休んで、地域内の事業所などに就労体験をしに行くという制度です。確か毎年6月〜7月ぐらいに行なわれています。

編集長も、とある建設現場で、そこに就労体験をしに来ていた地元の中学生と一緒になったことがあります。現場での作業といっても、溶接とか足場の上での作業などをさせるわけにもいかないという事情から、現場事務所の掃除とか書類整理、職人さんたちの休憩時間中の現場の清掃などをしてました。
それだけでは面白くないだろうと、レベルの使い方講座とか、今作っている建物の図面からパースを起こすなどの作業をやってもらっていました。本来の主旨からいえば、普段現場でやっていない作業をしてもらっていたワケですから、問題があるのかも知れませんが、中学生たちは普段見ることのない建設現場に足を踏み入れ、現場監督や職人さんの話を聞くだけでも結構楽しかった様子です。

今回の記事は、この中学生のトライやるウィークの高校生版といったところ。電車の中で出会う高校生はうるさくて生意気で髪の毛の茶色いのばかりのような気もしますが、ああいう子たちが皆、地域の役に立つためのボランティア活動をしてみるってのはなかなか面白いなあと思います。

学校の外に出るのは、なかなか制度の問題もあって難しいところがありそうな気もしますが、兵庫県のように積極的に生徒たちを外に引っ張り出そうとする努力は、結構イケてるのではないかと思っています。

がんばれ兵庫県。がんばれ兵庫の高校生!

なんかベタなシメ方だなあ。反省。

2005 03 08 12:05 午前 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (0) | トラバ

2005.03.07

マニア向け「伝建地区クイズ」

舟屋群を「国の保存地区」に/伊根町、文科省に選定求める
 京都府伊根町は5日までに、全国的にも珍しい舟屋群のある3地区を、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定するよう求める申請を文部科学省に行った。観光活性化と伝統的な町並みの保存が狙いで、諮問を受けた国の文化審議会が4月に文科省に答申する。最終決定は7月上旬。
(中略)
選定されると、家屋の改修などに規制がかかる一方で、改修に国の補助金が受けられる。向井義昶町長は「選定されれば、伊根町を訪れる観光客が増え、農林水産物の消費拡大などにもつながる」と期待している。
──「京都新聞」050305の記事より引用

伊根はまだでしたか。そっちの方が不思議なくらいですよね。基本的には申請までこぎつけていれば、もうほとんど決定といってもいいと思いますよ。ここで、修論のタイトルが「歴史的建造物群保存論序説」であった編集長としては「重要伝統的建造物群保存地区」とはどんなものかについて、ひと講義ぶちたいところではありますが、〆切間際で時間がございません。それはまたの機会にってことにさせていただきますが、少しだけ。

根拠法は「文化財保護法」です。重要伝統的建造物群保存地区は簡単に言えば広いエリアの面的な重要文化財ってところでしょうか。略称は「でんけん」あるいは「じゅうでんけん」と呼びます。文化庁のサイトによれば、現在59市町村66地区だそうです。直感的には案外増えてません。59市と66地区ってことはどこかで重複しているんでしょうね?ダブっているところはどこだか分かりますか?一つは誰でも簡単に分かるかと思います。京都市に4地区(上賀茂/産寧坂/祇園新橋/嵯峨鳥居本)です。このあとが難しい。あと3市あります。

では、ここで問題です。あとの3市を考えてみて下さい。これ、何も見ないで分かったら、相当なマニアじゃないかなあ。是非自慢して下さい。あ、私ですか?編集長はもちろん分かりませんでした。

【ヒント】全部「市」です。1市に3地区のところが1つ、2地区のところが2つです。んで、答えは数日後にでも、、。(忘れてなかったらですが、、、<無責任なヒト)

【投書量アップキャンペーン中につき大ヒント】
残り3市のうち1つは中部地方の山の中。もう一つは中国地方の城下町。もう一つは九州のある県庁所在地ですよ。これならどうですか?

2005 03 07 05:11 午前 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (3) | トラバ

2005.03.06

アルベロベッロ市と白川村の姉妹都市

「かやぶき屋根」と「とんがり屋根」 世界遺産で共通点
 アルベロベッロ市は、長靴に例えられるイタリアのかかとの部分に位置する。人口約1万人で、1996年、「トゥルッリ」と呼ぶとんがり屋根の町並みが世界遺産に登録された。16世紀ごろから建てられ、現在も約1000戸が現存する。とんがり屋根と白壁が連なるメルヘンの世界に、世界各国から年間、観光客100万人が訪れる。
 両地域は、歴史的な建築物だけでなく世界遺産の登録地域に、人々が暮らしているなど共通点が多い。アルベロベッロ市の画家が四年前、市長の親書を白川村に届けたことがきっかけで交流が始まり、白川村で絵画展を開いたり、白川村関係者が答礼の訪問をしたりして交流を深めてきた。
 提携をきっかけに、「かやぶき屋根」と「とんがり屋根」が手を携え、交流を促進する。(後略)
──読売新聞050304の記事より引用

アルベルベッロと白川郷のどこに建築的共通点が見られるのだろうかと思って目を止めた記事です。それは無理があるでしょう?というエントリーにしようとしていたのですが、あくまで共通点は「世界遺産である」ということのようです。ネタのアテが外れました。

そこで強引にエントリーに持って行くのが編集長なのですが。実は、編集長は、歴史的建造物がライブであるためには、実際にそこで人が暮らしているというのは本当に重要なことだと考えています。民家園とか明治村とかに移築されている歴史的建造物が「半ば剥製化してしまっている感」が否めないことからも明らかです。(それでも残らないよりはマシですが。)

伝統的建造物群保存地区なんかでも、「ええー。時代劇みた〜い♪」という感じになってしまっているのもステキですが、それよりも、もうちょっと使い倒されている感が欲しいなあ、などと勝手に思っています。まちに人の手の痕跡が残っていること、生活の痕跡が残っていることって意外と重要なんじゃないかな。

建築も文化ですが、それを支えている生活もまた文化なのですね。そして建築は、その土地の環境や生活文化を映し出す鏡のようなものです。

それをないがしろにしちゃいけない。

ところで、読売新聞さん。その記事タイトルはもう一つです。シャレにもゴロ合わせにもなってまへんがな。きっと記者の人が気に入ってしまったんだろうな。しかし、なんかベタなネタが続いたなあ。反省。

2005 03 06 12:10 午前 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (0) | トラバ

2005.03.05

ヨン様よりもお雛様・・・って

ヨン様よりもお雛様…「ひなめぐり族」急増、ツアー人気
 土地ごとに風情の違うひな祭りと、それぞれ個性的なひな人形の“追っかけ”が増えている。子育ても終わり、時間にゆとりが持てるようになったことから、子供のころからあこがれだったおひなさまを見て国内を旅行する五十−六十歳代の女性たち。各旅行会社は全国の特徴あるひな人形の見学ツアーを用意し、地方の町おこしにもつながっている。“ひなめぐり”の魅力とは−。(姫路支局 池辺直哉)
──産經新聞050302の記事より冒頭を引用

「族」という程増えているのかどうか知りませんが、ひなめぐりツアーはJR東日本が老舗だそうです。今年は7コースあったとかで結構売れているらしいです。そして、ひなまつりを観光の目玉にする自治体も増えているそう。岡山県勝山町では、150軒の家でひな飾りを行い3万人を集めたとか、広島県福山市鞆町では「鞆・町並ひな祭」で3万5千人とか。

意外と地域の皆さんがなんでもないと思っているものが「まちおこし」につながるという好例でしょうかね。地域の宝探しというと、ついつい本物のお宝を探してしまいますが、押入に眠っているものを取り出すだけで、結構なネタになるというもの。皆さんも探してみてはいかが?

と、なんだか無難なまとめ方ですみませんが、今日はそんなところで。

しかし産經新聞さん。その記事タイトル、なんとかなりませんかね。

2005 03 05 12:10 午前 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (0) | トラバ

2005.03.02

喫茶店経営のススメ

智頭町:板井原集落の喫茶店「野土花」の経営者を募集 /鳥取

 智頭町は、県の伝統的建造物群保存地区である板井原集落にある喫茶店「野土花(のどか)」の経営者を募集している。現在の経営者との契約が3月末で終了するためで、契約期間は今春以降で3年間。同町では「智頭や板井原の文化や自然を理解し、人々をもてなせる人に来てもらいたい」と話している。
 「野土花」は築約100年になる古民家を同町が復元・改築。経営者に低額で賃貸し、02年4月にオープンした。有機栽培のコーヒーや手作りのケーキなどのメニューをそろえ、年間1万人に及ぶ観光客らの憩いの場となっている。
 経営者は、店舗スペースのほか居住スペースとギャラリーを含む古民家の家賃として、月3万円を町に支払うが、開店後6カ月間は半額。応募者の要件は▽店舗の居住スペースに1年の半分以上居住する▽集落の歴史、文化、自然などを大切にした経営ができる▽店舗と併設したギャラリーの運営ができる――などで、性別・学歴は不問。履歴書と400字程度の自己PRレポートで書類審査をした上、3月中旬ごろの面接で決める。応募締め切りは3月4日。
 問い合わせは同町総務課まちづくり推進係(0858・75・4112)
──Yahoo!News(毎日新聞050228)より全文引用

 スローまちづくりをおススメしている『あさみ新聞』では、智頭町で行われているこういった活動を(勝手に)応援します。家賃3万円(半年間は半額)というのは、なかなか好条件なのではないでしょうか。智頭町には以前より行きたいと思い続けていて、まだ果たせていません。とても素敵なところと聞いていますので、編集長自ら立候補してしまおうかとも思いましたが、ギャラリー経営の自信がないので止めておきます。

『あさみ新聞』読者に多い、「スローライフにあこがれつつも日々の雑事に追われまくっていてそれどころではない」皆様におススメの案件です。この際、今の仕事なんかすっぱりやめて行くってのはどうですか?

あ。編集長、智頭町とは今のところ全く関係ありませんし、詳しい事情は知りませんので、応募の際はご自分の責任にてお願いしますね。

2005 03 02 12:05 午前 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (4) | トラバ

2005.02.04

南セントレア市

【最初に追記】
本記事にいただいたトラックバックについて、こちらからもトラックバックさせていただいております。このトラバに関する基本的な考え方を本エントリーのコメントに書いておきました。トラバ経由で来られた方には、コメント欄までお読みいただければありがたいと思います。

合併新市名は「南セントレア」
愛知・美浜町と南知多町

 来年三月の合併を目指す愛知県美浜町と南知多町でつくる法定合併協議会は二十七日、合併後の新しい市の名称を「南セントレア市」と決めた。
(中略)
 意見集約したところ「二月十七日にセントレアから飛行機が飛び立ち、新しい市の出発にイメージが良い」「ネームバリューがあり、新しい市も全国や世界にPRできる」などとして決定した。
(中略)
 両町では、二月二十七日に合併の是非を問う住民投票がそれぞれ実施される。その結果を踏まえ、三月の両町議会で合併するかどうかの議決が諮られる予定。
(中略)
 新市名は、両町の地名などにゆかりがなく、全国から公募した新市名案三百三十件の中に一件も含まれていなかっただけに、住民の間では驚きが広がっている。
 南知多町内海の旅館経営者の男性は「両町とかけ離れた名前で奇抜すぎる」と戸惑いを隠せず、観光効果も「何とも言えない」。協議会を傍聴した同所の男性(62)は「海や山に囲まれた両町のイメージが想像できない」と不満顔。
 一方、美浜町野間の主婦(70)は「知多半島はいまセントレアで世界から注目されており、市の名称に使われるのはいい」と歓迎した。

 法定協議会長を務める斎藤宏一美浜町長は「これから空港を中心に知多半島が発展していく上で、新しい市がセントレアの名を頂き、その発展の受け皿を担って進んでいける」。副会長の森下利久南知多町長も「将来の展望が開けるよい名称」と胸を張った。

 中部国際空港会社の広報グループは「市の名称に挙がるほど認知されたことは喜ばしい」と歓迎した。
──「中日新聞」050128の記事より引用


 来年三月の合併を目指す愛知県美浜町と南知多町の合併協議会(会長=斎藤宏一・美浜町長)が、新市の名称を「南セントレア市」にすることを決めたことに対し、二十八日、事務局には町内外から反対意見が相次いで寄せられた。

 (一部略)意見の大半は批判的で「これまでのイメージとかけ離れた名前。理解できない」、「片仮名は日本の地名として不適切」など。協議会は昨年十二月、新市の名称を公募したが、「セントレア」とつく案は皆無で、(後略)

 反対意見は、次回の協議会に提出されるが、事務局は「新市名は法定協議会で議決された事項で、簡単には覆せない」としている。
──「YOMIURI ON-LINE」(読売新聞中部支社)050129の記事より引用

うーん。何とも困ったことです。合併の弊害ってのはこんな所にも現れる。編集長は、こうやって地名が消えて行くことを見すごせません。地名が消えるのは、土地の文化が消えるということです。そこには多くの問題がある。

ところで、このセントレアという名称の由来はというと、、。実は編集長も神戸空港に気を取られていて知らなかったのですが、中部国際空港の建設というプロジェクトがあって、知多半島の沖に空港を建設中。もうすぐ開港の予定です。これが、「日本の中心(Central Japan=中部)にある空港(Airport)という意味」で、「Central+Air=セントレア」なんだそうです(中部国際空港のサイトより)。このネーミングも、非難の対象になっているようではありますが、今回の論点はそこにはありません。

脱線を承知でいうなら「コウノトリ但馬空港」だって、最初はギョ?!って思いましたが、飛行機のダイヤなんかでもひときわ目立っていて、最近は、なんだか愛らしいなと思わないでもありません(編集長がことのほか但馬を愛しているという理由もあるにはありますが)。というワケで新しくできるモノに付く名前は、まあこんなんでもいいんでない?というのが編集長の意見。
確かにお粗末なネーミング手法という気はしますが、「セントレア」。語感はそんなに悪くないですよ。


しかし、しかしです。美浜町と南知多町で「南セントレア」は、正直「どうなのよ?」と思わずにはいられません。だいいち、「南」を付けなくてはならなかった事情もあるのでしょうが(セントレア空港は、美浜町でも南知多町でもないしねえ、、、)、この「南」が潔くないですよね。

とそれはさておき。

どうも、この南セントレア問題、あちこちで物議をかもしているようではありますが、ネーミングのセンスの悪さに、問題の本質を見失っている感があります。

どうも、「カタカナ名前が悪い」とか「外国みたい」とか、「空港の名前を付けるなんてどうなのよ」「センスが悪い」「マヌケ」「恥ずかしい」「民主的でない」などという様々な声にまぎれて、論点が拡散してしまっていますが、実は、本当に考えるべきなのは、これまで地域の皆さんが愛着を持って呼び続けてきた地名が消えてしまうという部分なはずです。地名には土地の記憶が住んでいます。それをあまりないがしろにしない方がいい。

こういう、「愛着」というような「プライスレス」な価値に支配されている「地名なるもの」をいじるのですから、町長さんたちも少しは慎重になった方がいい。新自治体名が決定できずに暗礁に乗り上げる合併協議会も多いようです。それは「地名なるもの」が、その土地の住民の記憶とか思い出とか誇りなどと密接に関わっているからです。「新しい名前にして、そこに新たに記憶や思い出や誇りを蓄積させていくのだ」という考え方もあるとは思います。しかし、それは地域に蓄積されたものを一度ゼロにするというリスクも背負っていることを忘れてはなりません。どうしても住民の皆さんが新しい名前にしたいのであれば、それでも構わないと思いますが、くれぐれも拙速は避けた方がいいと思いますよ。と、老婆心ながらご忠告申し上げます。

これから住民投票だそうです。ネーミングではなく、合併の是非を問う投票です。もしかしたら、「ネーミングの悪さを理由に合併がお流れになることを期待したトップの英断」なのかも知れないなどと、深読みしてしまいますが、そんなことはないんだろうな。きっと。

2005 02 04 12:10 午前 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (9) | トラバ

2005.01.29

浜坂のまち

先日の休刊は、実は調査旅行の影響によります。(と言い訳)
兵庫県の北部にある美方郡浜坂町に行ってきました。浜坂はとても素敵なまちでしたよ。寒かったですけどね。

いや、しかしぶっつづけで走って片道3時間半。往復で7時間。それだけで一仕事なのに、打合せやら町あるきやらをやって日帰りという強行軍。兵庫県は広いなあ、、結構疲れました。雪がなかったのは助かりましたけどね。

さて、浜坂町といえばカニとかホタルイカですが、今回は全くお目にかかるヒマがありませんでした。でも、海と坂と路地と下見板と石垣が素敵なまちでしたよ。浜坂町は、もっともっとこの魅力を宣伝してもいいと思います。

撮ってきた写真を一部公開します。おすそわけです。
浜坂〜浜と坂と石垣と下見板のまち〜をご覧下さい。

以上、出張のご報告でした。

次回は必ずカニにありつきたい編集長なのでした。ではでは。

2005 01 29 12:10 午前 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (0) | トラバ

2005.01.24

公共による観光事業

1.投資コストに見合う売上を上げることが出来ていない
⇒投資回収期間が長い、もしくは回収できない。売上予測が甘すぎるか、過剰な投資に起因。
2.売上を上回るコストがかかっている
⇒利益が出ない。売れば売るほど赤字の体質。
3.地元客よりも観光客をターゲットとしている
⇒特に東京などの都会からの集客ばかりに目を向けている。地元人口の実数だけをみて、マーケットがないと思っている。
4.お客様は勝手に来るものと思っている
⇒オープンして2〜3年間は話題性がありお客様も来るが、リピート客がつかない。その後の客数は減る一方。
5.命を賭けて儲けようと思っていない
⇒担当者がコロコロ変わり、腰を落ち着けて企画・実行ができない。もちろん実績と給料は連動していない。
「週刊まちおこし」

船井総研が発行している「週刊まちおこし」から、今お手伝いしている仕事に関係する記述を見つけました。第82号、なんと一昨年の10月の記事です。なぜこんな古いメルマガを引っ張り出すのかというと、ネットのつながらない電車の中で、たまったメールでも読みながら整理しようかと思ったのが発端です。

題して「観光施設を失敗させる方法」だそうです。うなずけるところの多い話ですね。考えてみればあたりまえの話です。お金をかけて事業をする以上、事業効果が出ないことには、何をやってんだか分からんという話になります。

さて、

一方で、自治体が観光事業をやった場合に、儲けなきゃいけないという発想をすることには問題もあります。

なぜなら、民間がやって利潤が上げられることを行政がやって、もし大儲けしたら、それはいわゆる「民業圧迫」となってしまうからです。民間にできることは民間に、というのが小さな政府を目指す今の日本の考え方です。行政の役割は、地域運営を上手に行うことであって、儲けることではない、というワケですね。ましてや、地域内の民間経済活動の邪魔をするなんて許されない。

一方「行政が儲けて何が悪いねん」という考え方もあります。儲けたからといってお役人にボーナスが出るワケでもなく、結局利益は住民の利便性などの形で再分配されるのであれば、それはそれでいいことなんじゃないかという見方です。いわゆるバブルがはじける前の、そして震災前の神戸市(株式会社神戸市とまで呼ばれていました。いまでもその傾向はありますが)が、その良い例ではないかと思います。

さて、どちらが正しいでしょう。あさみ新聞的には後者が間違いです。行政が儲けてはいかんのですよ。その理由は、おそらく行政が儲けたとしてその利益がきちんと市民に還元されるシステムにはなっていないことによります。公社だとか財団法人だとかを設立してそこが利潤を生むシステムはよくある話です。特殊法人の話も同じですね。そういうことを含めて行政を小さくしていくことが必要になっているのではないかと思うワケです。

小さな政府ってのは正しいのだろうと直感します。ただし、その時行政の役割は何になるのかと考えると、なかなか難しく、そのビジョンなしに行政を小さくしようという考え方もまた、思慮深いとは言えますまい。

話がかなりずれました。地元で観光事業を起こそうとするなら、行政が筋道だけ用意してやって、3セクなんかじゃなくて、NPOによるPFIとか(いや、制度上できるのか知りませんが)、100%住民にリスクを渡して地域住民株式会社による運営にするとか、、、。やっぱり皆ががんばらないとうまくいかない仕組みを作らなければならないのでしょうね。

実は編集長、皆が黙っていても、行政がなんとなくちゃんとやってくれているこのヌルい感じも居心地がいいんですけどね。←ダメじゃん。

2005 01 24 06:30 午後 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (0) | トラバ

2005.01.23

桜並木のこと

最近、若干小泉首相ネタの多くなってきている編集長ではございますが、今日は「小泉内閣メールマガジン」に、あさみ新聞の記事内容に小泉首相が反応しています(ウソ)のでご紹介します。

 大阪の桜並木のプロジェクトを安藤さん(忠雄氏、建築家)ががんばって進めていることは、先日の記事「民間主導って(20050111)」でご紹介させていただきました。この記事を読んだのかそうでないのかは存じませんが、小泉さんがこのことを紹介していますので、まず、これを引用させていただきます。

 出張の最後は大阪で桜の植樹式に出席しました。大阪の街は、「官」ではなく「民」の力でつくられました。現に、淀川にかかる市内の808の橋のほとんどは、市民の力でかけたのだそうです。その自立精神を活かして、市民の力で桜並木をつくり、元気な大阪を取り戻そうという計画です。

(中略)

 大阪に日本一の、いや世界一の桜並木を作ろう、市民一人ひとりが自分の街をきれいにしていこうという気持ちは、本当にすばらしいことだと思います。感心させられるのは、このアイディアとそれを実行に移す行動力、実行力です。

 行政の力に頼るのではなく、民間の力で街づくりをしようというのは、まさに「民間にできることは民間に」のモデルだと思います。子供たちと一緒に苗木に土を入れながら、「改革の芽」と同じように、「大きな木」となってきれいな桜を咲かせてくれるように祈りました。

 民間の知恵とやる気と実行力、これを存分に発揮できるような社会を作ることが政治の一番大切な役割だと思います。これからも、「官から民へ」「国から地方へ」の方針で、改革に邁進してまいります。
──小泉首相(「小泉内閣メールマガジン第171号(20050113発行)」より引用)

ちょっと長いので、途中、小泉さんによる和歌の引用部分を略しております。
さて、この小泉さんのお話、基本的には、間違っていないと思うんです。改革の方向性についても、私ごときが何かを申し立てる必要もなかろうかと、、。そして、こういった市民活動に必要なのはアイデアと実行力であるというのもよろしかろうと。

しかし、以前のエントリーでも書きましたが「官から民へ」「国から地方へ」は良いとしても、要するに言っていることは、政府の仕事を減らしますということだけなのではないかと思うのです。簡単に言えば「私は私の仕事を減らします」と言っているワケで、何のビジョンもないじゃない?というのが率直な感想です。「官から民へ」「国から地方へ」の流れを作るために何をするのか、あるいは、実際それが実現できた時の国の役割は何なのかというところを押さえてもらわんと、、。

で、桜並木に関して言えば、そういった住民主体の活動を、国はこれからどう評価していくのか。民がお金を出し合って公共の財産をつくろうとしていることについて、国はどういう役割を果たすべきなのか。(実際どうなんだろうなあ、寄付金の税制優遇とか?、、、なんかアヤシイかなあ。ちょっとこの分野が苦手な編集長ではあります。)

と、ここまで書いてきて、そうやって国が全てを「民」や「地方」に任せて国なんかなくなってしまったら、それはそれで潔いかも知れないなどと思えてきました。あ、そういう意味では小泉さんも正解なのかも知れませんね。どこまで小さい政府を作るのか、それだけでも初めに示してみてはいかが?

ところで、小泉内閣メールマガジンでは「稲むらの火(http://www.inamuranohi.jp/index.html)」がブームになっております。美談っちゃ美談で、ベタな性格の編集長としてはかなり好きな話ではありますが、どうもこれを盛り上げている人達のメンバー構成がもう一つな感じがするんですけどね。どうですか?

(って、相変わらず無責任な終わり方だなあ)

2005 01 23 10:50 午後 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (0) | トラバ

2005.01.19

国連防災世界会議と花づくり

05-01-18_20-45 変なタイトルですが昨日はそういう日だったのです。

 昨日は臨時に休刊してしまいました。実は、な、なんと「国連防災世界会議」なるもので発表をしておりました。世界から150カ国が参加とか、、。でも、発表は日本語でしたよ(汗。あ、発表会場には通訳ブースがあって、ちょっと緊張しましたが、、。(私の発表を通訳していたのかどうかは知りませんけど)

 私の出たのは建築研究所と兵庫県・神戸市などと建築関連団体などが主催した国連防災会議パブリックフォーラム「ビルと住まいの地震対策シンポジウム」の第2部の分科会という場所だったので、この会議のどこかにおいでになっていたらしい小泉首相とはお会いできませんでしたが、、。

 基本的には「ひょうご住宅耐震改修技術コンペの結果報告」というセクションで、応募案の発表という場所でした。私の発表のタイトルは「歴史的建物を後世にひきつぐために」で、構造技術者ばかりの技術発表の中でかなり場違いな雰囲気をかもし出しておりました(汗。

 実は、夜は兵庫県の北の方で「花のまちづくり推進」のための住民ワークショップのお世話という仕事が控えていたので、発表だけして逃げてきてしまいましたが、ウワサによれば一部の皆さんにはかなり好評であったとか。うちの所長が今日評判を教えてくれました。

 夕方から車をすっとばして兵庫県の北の方へ、十数名の住民さんたちと一緒にまちをどう花と緑で美しくしていくかということを考える第1回目の会合のお世話をしてきました。皆さん大変意欲的だったので、活発なご意見が得られて、初回としては大変満足がいくものとなったと思います。

 ということで、どたばたと過ぎた1日でした。という休刊の言い訳でございした。

注1)国連防災世界会議というのはこういうものらしいです(日経新聞サイトへリンクしています)。
注2)写真は国連防災会議の方じゃなくて、花のまちづくり委員会のワークショップの様子です。

2005 01 19 05:19 午後 [14地方版 (地域・まちづくり), 22社会面2(災害・救援)] | 記事 | コメ (0) | トラバ

2004.12.11

住民参加と間接民主主義の関係について

住民主体のまちづくり推進 綾部市、地域振興協議会スタートへ
 綾部市で来年度から、中上林、奧上林地区をモデル地区として、住民主体のまちづくりを推進する「地域振興協議会(仮称)」がスタートする。住民自身が一定の枠内で予算を編成できるなど、大幅な住民自治を可能にするシステム。10日、市議会一般質問の答弁で四方八洲男市長が明らかにした。
 協議会は自治会連合会長や老人クラブなど、地区内の各種団体で構成される。同市が6月にスタートさせた「地域振興に関する準備委員会」で9月ごろアイデアが出され、以後は地区別にそれぞれ課題や特性を考慮して検討を続けてきた。
 新制度では、地域の産業振興などを住民が仕掛けていくことを目指しているほか、地区内の事業の優先順位を協議会で決定し、予算に反映することも出来る。市は各地区の公民館に設置した事務局に、サポート役の職員を1人派遣。住民票受け付けや公共料金の収納など行政サービスも行う。
 四方市長は「モデル地区で成功すれば、条例などを整備し、市内全域に広げていくことも考えている」と話している。
──yahoo!ニュース「京都新聞」12月10日21時58分更新より引用

 これ、なかなかすごいですよね。何がすごいかというと、住民参加で予算が決められるという部分。住民参加の仕組みというのは、結局は直接民主主義の制度なのですね。だとすると、こういった動きというのは、間接民主主義制と真っ向から対立する可能性が高い。

つまり、どういうことかというと、
住民参加が進んだら議員さんの役割はどうなるの?
という問題が発生するということです。

 この問題に関しては、箕面で市民活動をされている方とお話しした時に、面白い考え方を聞きました。

 住民参加の活動というのは実践活動でありいわば「行政」部分であると。議員さんというのは「立法」担当ではないかということです。だから、市民と議員とで利害が発生するはずがないという論理。(そもそも議員というのは、住民の代表者なので、利害が発生するというのもオカシな話なのですが、、、)いわゆる三権分立をモデルに論理を展開しているワケですが、議員さんって地方行政でもやっぱり立法の役割なんですか?

 冒頭の綾部市の例で言えば、予算の配分を(一部ではあるものの)市民が直接決められるようになったとすると、普通に考えたら予算審議をする立場の議員さんの立つ瀬がなくなりますよね。このあたり、どこでどう折り合いを付けるのかが注目のマトになりそうです。議員さんたち反対しないのかな?できないか。

2004 12 11 06:47 午後 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (4) | トラバ

2004.11.28

落ち葉のプール

「落ち葉のプール」が開園 多摩動物公園
 東京都日野市の多摩動物公園で27日、「落ち葉のプール」が開園した。
 ぽかぽか陽気に誘われて子どもたちが大勢訪れ、落ち葉の中に飛び込んだりと大はしゃぎ。「プール」には、園内で集めたケヤキやコナラなどの落ち葉が60センチほどの厚さに敷き詰められ、中で自由に遊べる。12月26日まで。
──Asahi.com(041128 06:39)

 落ち葉のプールっていいですね。イケてます。(あさみ新聞の既定により、写真が使えないのが残念。ま、写真はサイトを見て下さい。)これ、どこでも使えそうなアイデアです。こういうの考えつく人ってエライと思います。毎日仕事に追いかけられていると、こういう簡単なことが思いつかなくなるのが問題です。ちょっと反省しています。ということで今日は仕事の手を止めて、街に遊びに行こうかな?
 応用方法もありそうです。例えば、そのまま腐敗させて肥料にするという手もあるかもしれません。スローまちづくりにぴったりです。

2004 11 28 03:12 午後 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (0) | トラバ

2004.11.13

スロー中心市街地活性化のすすめ

中心市街地再生へアドバイザリー会議初会合 国交省
 国土交通省は11月5日、中心市街地再生のための施策について指導・助言を求めるアドバイザリー会議(座長、金本良嗣東京大学大学院教授)を設置し、中心市街地の衰退の実状と課題、今後の施策展開の方向性などについて議論した。12月以降、月1回程度の会合を開き、17年5月中の報告書取りまとめを目指す。
 まちづくり3法(略)が制定されて6年。この中には、中心市街地活性化に向けた支援措置などが盛り込まれているが、即効性のある施策が不足し、衰退のスピードに追い付かないのが現状だ。
 国交省では、既存公共施設を活用し、公共投資を効率化する意味でも、中心市街地の再生は最も重要な施策の一つだとしている。
 こうした状況を踏まえ、法律・経済・都市計画などの学識者や、佐藤栄佐久福島県知事ら自治体の首長で構成するアドバイザリー会議を設置。中心市街地の現状や課題、大型集客施設立地のまちづくりなどに関して討論し、制度体系を含めた今後の方策を中心市街地再生策と都市計画の両手法から検討することにした。
(中略)
 今後、17年5月までに▽中心市街地衰退の経緯と現状▽中心市街地活性化の取り組みの実状と課題▽大規模店舗の郊外進出の実状と課題▽地方公共団体のよる中心市街地活性化策と都市計画の運用の実状と課題▽今後の施策の展開の方向性−−などについて議論し、成果を報告書にまとめる。
──東京建通新聞11月10日付6面掲載

■まちづくり3法とは

 さて、今日はあまり得意分野ではありませんので、最初に少し勉強しておきましょう。ここで、まちづくり3法というのは、
①大規模小売店舗立地法
②中心市街地活性化法(略称です。正式名称は長いので省く)
③改正都市計画法
の3つだそうです。

 まちづくり3法の考え方の根本は大規模小売店舗立地法(大店立地法)の成り立ちに現れています。そもそも大店立地法というのは大規模小売店舗法(大店法、1973年)の廃止に伴って制定された法律です。この法律の成立を知るためには、大店法の成り立ちを見て行かなくてはなりません。しかも、大店法の前身となるのは百貨店法という法律で、ここからまじめに語ろうとすると思い切り議論が長くなります。そこで、ここでは、そのあたりはすっとばして、極力まちづくり的側面を強調して、、、、。

とは言っても何もかもすっ飛ばすわけにもいかないので、ざっと概説します。

■大店法の背景と功罪

 1973年に、中心市街地に大規模店舗が進出すると地元の中小小売店が衰退するという理由から、中小店を保護する目的で大店法ができました。しかし、この法律は大型店同士の競争をも抑制する方向に働いたため、結局大店保護法としても機能することになりました。大規模店舗の新設が難しい中で小規模なコンビニが興隆したという功績はあったものの、大店法で小売店(大小を問わない)を保護政策下においたため、後に外圧など(大店法は非関税障壁としても機能していた)によって大店法が廃止された際、保護を失った全ての店が衰退し始めてしまいました。
「大店が進出してきたら、中小小売店が危ない」という考え方は間違っていなかったのですが、「じゃあ大店の出店を規制しよう」という発想がそもそも問題だったのですね。そんな規制はまちの活力の衰退にしか結びつかなかったのです。法では、規制している間に中小小売店の体力をつけてもらって、後に規制緩和しようとしていたようでもありますが、保護下にある中小店舗がそんな努力をする筈もなく、そのままバブルの崩壊を迎え、このままでは大小共に危ないということになって規制の緩和となるのですが、これがまたさらに中小店の衰退を招いていくのです。

 ざっとこんな社会背景があるわけです。ここでは、そもそもどうすれば良かったのかという話は、後に廻しましょう。

■まちづくり3法のもたらしたもの

 さて、話をまちづくり3法に戻します。上記のように大店法なんかですったもんだしている間に中心市街地は衰退していきます。そこに大店立地法。大店法が中小小売業者の保護をあからさまに目的としていることにアメリカあたりから文句がついたので、大店立地法(2000年施行)はそのストーリーを少しだけ(「少しだけ」じゃないという論点もありますが、編集長には「少し」だとしか思えません)変えます。どうしたかというと、大規模店舗の周辺の生活環境の保護をうたい文句としたワケです。これには、騒音問題や駐車場・駐輪場の整備などが含まれているという次第。大型店にとってはこれもなかなか高いハードルです。結局、中小店保護であるという側面は変わっていないのですね。
 そして改正都市計画法では、特別用途地区の考え方を変更し、地方自治体によるゾーニング手法による大型店の出店規制ができるようにしました。また、中心市街地活性化法では、市街地活性化計画をもとにTMOなどが事業計画の策定・実施を行うこととし、多くの省庁でこうした事業を優遇できるようにしたのです。

 ここまでが、まちづくり3法の概略です。地域を主体としたまちづくりを標榜しながらも、まちづくり3法の基本的考え方は、要するにまちなかの大規模店を規制し、中心市街地の中小小売事業者を守ろうという発想から抜け出てはいないのですね。

 で、結果がどうなったかというと、これらの法の及ばない地域、つまり市街化調整区域や都市計画区域外への大規模店の進出を助長してしまうのです。いわゆる沿道型のスーパーや、電気店・DIY店などが跋扈して、購買客がそちらに流れるという構図をさらに促進することにしかなりませんでした。ありゃりゃ。どうもだめだねえ。

 これじゃどうにもならないというので、こんなこと(「構造改革特区(中心市街地活性化のための大店立地法の特例)について」経済産業省(2003年3月)※pdfファイル)になっている。要するに既存商店街に大規模店が進出しやすくしないと中心市街地は衰退し続けるという認識にようやくたどりついたというワケです。しかし、どうも遅きに失した感じが否めません。

■明日の中心市街地のために

 そろそろ「国の政策をアカンアカンゆうばっかりやったら誰にでもできんのんちゃうん?」と言われそうです。うーん、確かに、、、。当紙の編集方針としては、勉強して終わりじゃなくて、何かのビジョンを提示したいところです。オチでもいいんだけど。

 で、考えました。やっぱり原理原則から言えば、中小事業者を守るために大規模店を規制するというのは間違いです。大規模店が景観を壊すとか地元の生活環境を阻害するというのは大店立地法で規制するとして、まだ体力のある商店街では、この特区で考えられているようになるべく規制を取り払って、なんとかして大中小による共存共栄の道を探るべきだと思います。今から間に合うのか分かりませんが、大規模店を積極的に迎え入れて、ヨーカドー城下町みたいなものにしていくのが得策ではないでしょうか?大規模店にも地元商店会への加入を義務づけるなどすれば、商店会だって潤います。そういう仕組みにしていく必要がある。大事なのは「まちの元気」です。商工会青年部が元気であればまだなんとかなる。商店街の工夫により大規模店と共存していけるのではないかと考えます。

さて、ここまで来て言うのもナンですが、実は編集長の興味は別のところにあります。

■スロー市街地活性化のすすめ

 それは、大規模店が乗込みたくなるような右肩上がり的な発想を、そろそろ止めたらどうかということです。店を作ってバンバン客が来て、バカバカ儲かるような変革を期待していても、それは実現しないのではないか。
 それよりも、地に足をつけて、地域のコミュニティを大切にし、老人や子供たちが暮らしやすいまちを作ることに力を注いではどうでしょうか?若者がいれば、まちはなんとかなります。子供たちが一度都会へ出たいというのは仕方がないとして、必ず戻って来たくなるようなまちづくりを行ってはどうでしょうか?それは必ずしもバンバン客バカバカ儲け路線だけではないと思うのです。名付けて「スロー市街地活性化」。長期低成長社会のまちづくりのあり方は、やはりここにあるのではないでしょうか。

 地元の商店も、少しコミュニティビジネス的発想でもって、食品や料理の宅配と介護保険とを組み合わせるとか、空き店舗はコミュニティ喫茶として展開するとか、地域コミュニティに貢献できる道を探し出してこれをウリにするような考え方ができないかと思います。地域がいきいきとしている場所には必ず若者が戻って来ます。

 そういえば、ITの利用も、こうしたまちづくりに利用できそうです。(それには情報インフラの整備が不可欠ではありますが。)いっそ全てをサイバー商店街にして、クリック一発で宅配してくれるような「ミニ楽天」みたいなものにするという手もありますね。残念ながら他に思いつかないのですが、そもそも地元商店街の良さは、対面販売によるコミュニケーションと、そこから生まれる信頼関係によって成り立っているようなところがありますよね。インターネットのインタラクティブ性は、それにとって変わることができるのではないか。というあたりが今後の議論のポイントになるかも知れません。

 とにかく、中心市街地の活性化のためには、道路拡幅とか橋を架けるとかじゃなくて、人づくりとソフトウェア構築、情報インフラ整備にお金を使いましょう。キーワードは「スローまちづくり」です。幸い中心市街地活性化法がありますので、この法に基づいた事業化を行い、まちのハードではなく、人づくりとソフトづくり、ネットワークづくりに公的資金を使って行くというのはどうでしょう?

 若干まとまりませんが、これからhiraさんらとオフ会なので、今日はここまで。
 不慣れなテーマなので、かなりズタボロな論理展開をしていることと思います。厳しいご批判をいただきたく思います。どうかよろしくお願いいたします。

■追伸
 そうだ、引用文解説を忘れてました。エライ人がこれまでの問題点を半年かけて検証するのもいいんだけど、今、まちで行われている様々な実験的・実践的試みをとことん支援するようなお金の使い方をすべきです。じゃないと、結局あたりさわりのない提案しか盛り込まれていない報告書を作るコンサルに高い金を払って終わり、なんてことになってしまう。大事なのは実践に基づく経験の蓄積です。それを増やすことに力を注ぐべきです。「役人の自己満足+コンサルの儲け+参加委員のフラストレーション」というよくある構図だけは避けていただきたいものです。お願いします、国交省さま。

□参考資料
大規模小売店舗法がもたらしたもの—大手量販店の経営側面から—佐藤俊彦【三和総研】(2001年3月)
★★★★☆
大店法が結局は大店保護法として機能したこと。そのために保護がなくなった際に体力を維持できなかったこと。保護政策は常にグローバル化における敗北をつくること。大店法はコンビニを促進させたこと。など、なかなか面白く読みました。資料の使い方といい、話の運び方といい、この手のレポートのお手本としても使えます。

2004 11 13 06:49 午後 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (0) | トラバ

2004.11.09

被災地の元気を取り戻したい

 年間百万人が訪れる観光のまち、兵庫県出石郡出石町で台風23号による影響が深刻化している。名物の皿そば店や土産店が集中する城下町地区の被害は軽微だったが、自粛ムードや風評から観光客は例年の四分の一に激減。町内の被災者への配慮から活動を控えてきた観光関係者も「感染者の外国人医師が来町した昨年のSARS騒動以上」と危機感を募らせ、被災者応援を兼ねた復興支援イベントなど、まち全体の元気回復に向けて動き始めた。(浦田晃之介)
神戸新聞WEB NEWS 2004/11/09

 台風23号の被害で北但馬地方が大変なことになっていることは以前レポートしました。今回は、また別な意味で大変なことになっているという状況が神戸新聞に。  実は出石の観光の中心である古い街並が残る城下町の地区は、堤防が決壊した地区と違って、大きな被害はありませんでした。しかし、出石がたいへんなことになっているという報道から、観光地も水没したという誤解が広まっているのだそうです。役場にも問い合わせがたくさん来ているようです。現在観光客が例年の1割とか。

 大きな被害はなかったのですから、観光に行っても問題はないのですが、でも、普通に考えたらなかなかそうも行きませんよね。「災害に会って苦労している人々が多い地域に物見遊山で出かけるのは気が引ける」というのが通常の感覚だろうと思います。難しい問題ですね。以下、思うところを書きます。

 記事でもそのあたりの問題に触れています。出石町では、2人が死亡・約700棟が浸水被害を受けています。このような状況下、積極的な観光PRには町内でも反対の意見も多いようです。復興イベントを行おうという提案の一方、被災者がどう思うかという気遣いの声も上がっているとか。

 私がまちづくり活動を手伝っている但馬のある地区でも、似たような議論がまきおこりました。この地区では、地区内の住民が作った作品をまちなかに展示する「ミニ文化祭」を毎年行っています。これを今年も行うかどうかという会議に同席しました。「被災した人たちを少しでも元気づけたい。」「まちのイベントを絶やしてはいけない」などの意見も出ましたが、やはり「災害に会わなかったからといって、お楽しみのイベントをしたら、被災した皆さんはどう思うか?」という意見も出ていました。
 私は「それなら、災害チャリティー文化祭」にしてはどうかという提案をしました。長時間の議論の結果、結局「文化祭当日も被災地に救援に行かねばならない人も多い」ということで、延期とし、クリスマスの時期にでも復活させようということになりました。

 ときどきこういう議論になりますね。悩ましいです。皆それぞれの優しい気持ちから、いろいろなことを考え、そしてついつい遠慮してしまう。誰も悪くないのに、ついつい後ろ向きになってしまう。被災地の人たちも、いつまでもうつむいていてはいられないワケで、このような人たちの感情も含め、被災地の元気をどうやって盛り上げたらいいのか、どのように元気づけることができるのか。大きな課題だと思います。
 被災地へ出かけてみて(あるいは阪神大震災の被災者の体験から)思うのですが、こういう時は、うじうじ悩むよりも、まずは行動。というのが私は一番よいと思っています。被災地復旧を手伝うのもよし、募金活動・チャリティーイベントを行うのもよし、被災地の現状を無視した心ない行動さえとらなければ、気遣う気持ちは伝わるものであると。

 さて、冒頭の記事

 出石の方はどうしたかというと、記事によれば、「町内被災者の支援イベントとして新そば発表会「がんばっとるで出石!」を十三、十四日午前十時—午後三時まで、同町内町の観光センター前広場で開くことを決めた。皿そばを三百円で販売し、売上金はすべて被災者に贈る。」と決めたそうです。それもまた一つの行動です。なにごとも前向きがいいと思います。

 実は今回の台風23号で、城崎温泉も被災しています。しかし、観光地エリアや外湯施設は元気に営業しています。しかし、私がお伺いした時には、町の役人さんは「お客はガタ減りだよ」とおっしゃっていました。これからカニのシーズン、実は城崎温泉の稼ぎ時です。願わくば観光客の皆さんに戻ってきていただきたい。
 今や、被災地でお金を使うことも災害復興の協力になるはずです。ぜひ足をお運び下さいますよう。その際には水害で大変だった地元の皆さんへの気遣いの気持ちをお忘れなく。

 がんばれ但馬。

 被災地の皆さんの生活の復旧・心の平安と、まちの早期復興を心からお祈り申し上げます。

2004 11 09 07:00 午後 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (0) | トラバ

2004.10.30

ボランティアのあり方について思うこと

 但馬に行ってきました。設計した建物の点検と対処法の確認が主な目的でした。出石・城崎・日高・八鹿・養父へ。(豊岡はボランティアセンター前を通って来ただけ。)出石は決壊した出石川左岸の状況がひどいようです。思ったよりひどかったのは、日高町の円山川ぞいで、ほとんど一瞬のうちに濁流に襲われたという様子がまだまだひどく残っています。

 城崎で、何かお手伝いすることがあるかと思いましたが、ほとんど作業は終わっており、あとは建物の乾燥と、畳・ふすまの搬入をまつという状況のようでした。城崎は土砂混じりの濁流に襲われたわけではなく、風雨はひどかったものの、床上浸水した場所でも、ゆっくりと水面が上がって来たという状況だったようで、少しは家具等を2階へと避難する時間もあったようです。水害時は相当大変だったようですが、一様に皆さんの表情も明るく、ほっとしました。

 お会いした皆さんの話を総合すると、日高・但東町での被害状況が、報道されているよりもかなりひどい状況のようで、人手も足りず、相当困っている様子です。しかし、両町とも、ボランティアの受け入れを表明しておらず、町の社会福祉協議会もうまく機能していないようです。いくらボランティアに行きたくても、受け入れの体制の整っていないところにボランティアが行っても、どこでどんな助けを求めているのか把握できない状態では、なかなか支援も難しいですよね。

 このことを契機に、私は少し考えが変わりました。私は、これまで「土砂の搬出」や「畳の運び出し」、などの作業の手伝いをすることが、災害救援のメインだと思って来ました。
 しかし、当たり前のことなのですが、「どこで誰が困っているのかを把握すること」を含めた災害状況の把握というのが、実は最も大切な災害救援なのです。いくらたくさんのボランティアを集めても、どこで作業をするのが、最も求められているのかということが把握できていなければ、せっかくの労力を無駄にすることになりかねません。危機管理の面からは、災害時に誰がどんな対応を行うかということをシミュレートしておく必要を痛切に感じています。

 先日、小泉首相が現地を訪れましたが、実は誰も首相に土砂運びを期待してはいません。心情的には別かもしれませんが、職務としては被災者を見舞うことすら彼に課せられた仕事ではないのです。総理に与えられている使命は、現状を正しく把握した上で、適切な処置をとることなのです。

 この意味で、若き豊岡市長中貝氏のとった行動(まず、最初にボランティアセンターの設置を行った)は、特筆に値することでした。ひょうごボランティアプラザの小森氏が、いち早く現場に駆けつけ、各地のボランティアの受け入れ態勢を把握しようとしたという行動も同様です。
 それぞれの職責にある人が、それぞれに、自分の出来ること・すべきことを的確に判断し、行動しているのだということに気づきました。考えればあたりまえのことなのですが、、。

 豊岡市長の話によれば、災害でかえって皆の結束が固まったといいます。災害をきっかけに、新しい新しいコミュニティも生まれつつあるようです。

悲しみを乗り越え、よりよきまちづくりが行われることを祈ります。

2004 10 30 07:43 午後 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (0) | トラバ

2004.10.07

市町村合併の功罪

赤岡町「全国最小」に 高島町(長崎県)合併で
 来年から香美郡赤岡町が日本一!?——。全国で最も面積が狭い市町村は長崎県高島町(1・34平方キロ)だが、同町は来年1月に長崎市と合併する。このため現在2番目に小さい赤岡町(1・64平方キロ)が“全国最小の町”となる。町内では「『全国一』を生かした町づくりを」と歓迎の声がある一方、行政関係者を中心に「合併できずに最小の町になるのは…」と複雑な心情もうかがえる。
高知新聞 10月3日

 新聞をやっていると、ついついタイトルをセンセーショナルにしたくなってしまいますね。合併の功罪についてここで語るのはなかなか難しいものがあります。ただよく知っている例で言うと、新市ができても、町民も役人もちっとも幸せになっていないようです。人を幸せにはしないシステムなのかも知れないと思うこと多々です。まあ、10年20年たったら評価も変わるのかもしれません。平成の大合併の功罪を語るには、少し時期が早いでしょうね。

 今日はそんな固い話じゃなくて、よその町の合併で、思わぬタイトルが転がり込んで来た小さな町の話。

 皆さん、今まで全国で一番小さい町ってどこだか知っていますか?

 そういうことを調べるには、こちらのサイト「都道府県市町村」が便利です。個人の方が運営しているサイトだそうなのですが、その情報の早さと正確さは、ちょっと誰も追随できないのではないかと思います。合併情報などにも詳しくて、実に「地理好き」感が漂ってます。私は、ちょっとした調べものに良く利用させてもらっています。

 どうも私の話はよく本題からそれますね。全国で一番小さな町は実は長崎県にあるのです。高島町といって、いわゆる離島の町で、人口が800人に満たない小さな町。面積1.34平方キロって、ものすごく小さいまちですよね。ここが、来年1月に長崎市と合併することになったのです。
 これでトップが抜けると、繰り上がる2番手が高知県赤岡町。赤岡町は人口3,354人、面積1.64平方キロだそうです。海辺の素敵な町みたいですよ。ちりめんじゃことかおいしそうだし。略図を見ると安芸市の近くっぽいですね。
 町が小さいことにどんな意味があるのか?とか、それは自慢になるのか?とかそんな疑問を持ってはいけません。だって日本一なんですからね。何でも自慢しないといけません。赤岡町の皆さ〜ん!これはチャンスです。合併できないから町が小さいままなんだ、なんてうじうじ考えてないで、前向きに行きましょう。絶対!!

 ここで少し編集長のアイデアを。

(1)日本小さい町サミットを開く

    これは一番小さい町から始めなきゃだめでしょう。
老婆心ながらメンバー案も提示しておきましょう。
群馬県多野郡新町(3.74平方キロ)
岐阜県安八郡墨俣町(3.39平方キロ)
愛知県西春日井郡西枇杷島町(3.36平方キロ)
岐阜県可児郡兼山町(2.61平方キロ)
長崎県西彼杵郡伊王島町(2.26平方キロ)

(2)「小さい町応援団」を組織
    応援団を募集します。全国一になった時がチャンスです。知ってもらいましょう。
来年の1月、小さい町日本一になった瞬間に、なるべく全国に広報し、孤独にがんばる小さな町をアピールします。「応援して下さい。応援団団員には、メルマガ「小さい町通信」(年4回発行)と、毎年ちりめんじゃこ1キログラムが届きます。ご来訪いただいた際には名誉町民として厚遇させていただきます。」など。会費を徴収する方法が問題ですが、これはもう楽天を使うとか。ヤフオクを使うとか。

(3)「目指せ日本一」イベントを開く
    SMAPがなんと歌おうと「オンリーワンかつナンバーワン」のまちに
なんでもいいから日本一を目指す人たちを応援するイベントを開きます。スポーツで日本記録を出した人に勝手に表彰状を送るとかもいいかも知れませんね。機構改革で「日本一課」をつくるのも手かも知れません。そんな課、どこの町にもありませんから、オンリーワンです。

 勝手なこと言って、、と思われるかも知れませんが、これを使わない手はないと思います。赤岡町の皆さん、誇りを持って頑張って下さい。あなたの町はすばらしい。だって日本一なんですから。

 まあ、ともかく、私は今回の平成の大合併をかなり否定的に見ていますが、赤岡町が日本一になれたという点では、合併も役に立ったというわけですね。合併もたまには役に立つなんて結論で終わっていいんだろうか。

2004 10 07 10:47 午前 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (2) | トラバ

2004.10.01

スローまちづくりのすすめ

【050417追記】「エコメモ@エコロジストでいこう」さんのエントリー「""持続可能な社会"ってどんな社会?」にトラバ

■スローまちづくりのすすめ

 岡崎商工会議所(愛知県)ではこのほど、「歴史に学ぶまちづくり 観光文化都市を目指して」と題する調査報告書を取りまとめた。
(中略) 報告書では、(中略)現在ある観光施設などが集客に有効に生かされていない点を指摘している。観光振興には魅力ある街づくりが不可欠であるとし、魅力あるまちは人が引き付けられ観光客が訪れる場所であり、観光客を呼ぶための“客間”を作ることでなく成熟した社会にふさわしい質の高い“居間”をつくりそこに観光客を迎え入れるための工夫をするべきだとしている。また、街づくりは市民が参加し楽しめるものなければならないとして、市民がイベントスタッフなどの形で活躍できる場を多く創出し、市民の街づくりへの意識の向上やイベントを通じた交流による市民の人的ネットワークの構築の必要を説いている。
歴史に学ぶ街づくり 既存の観光資源を生かす」 商工会議所 (10月1日)

 この記事、商工会議所が発表しているものです。簡単に言えば、現代のまちづくりにおいて重要なのは、
1)今あるものをうまく活かし、できることから始める。
2)市民自らが楽しむことが地域おこしには重要である。

の2点だということではないかと読み取りました。そうであるなら、この報告書には全面的に賛成です。

 まちづくりってのが何なのかという問題はさておき、低成長時代のまちづくりは本格的になってきたなあという印象を持ちました。今日は上記2点の論点のうち1)に的を絞って、東京デズニーランドを題材にスローなまちづくりについて考えます。

●TDLのひとり勝ち
 巨額の金を投入したハコモノ的まちづくりは、アイデアの枯渇と資金難から立ち行かなくなってきています。一人勝ちしているのは、ディズニーランド(TDL)という架空の町だけという状態ですね。TDLの強さについては、今さら私ごときが解説するほどのものでもないでしょう。ただ、TDLについて一つだけ注目しておくとすれば、それは「落ちる金も相当だが、(架空の)まちのイメージを維持することにかけている金と労力も並大抵のものではない。」ということでしょう。これはTDLが架空のまちだからできることなのでしょうね。

●低成長時代のまちづくりをとりまく事情
 現在のような低成長時代にあって重要なのは、決してTDLを追いかけることではないことは言うまでもないでしょう。資金難にあえぎ、少子高齢化と若者流出、交流人口の減少に悩む、地方の町村にとっては、そんなことは夢のまた夢。お金さえかければ町が元気になるのなら、いくらだってお金を使いたいところですが、それだってTDL効果を生み出すほどにお金をかけられるはずもない。中途半端な投資は却って危険とすらいえるでしょう。投資した金額に見合うだけの効果が得られるかどうかは、全くの未知数な訳ですから。
 
●地方に吹く追い風
 そういった状況で、地方の町村にも追い風らしきものが吹いているのです。それがスローライフ・スローフード、エコツーリズム・エコミュージアム、グリーンツーリズムなどの概念です。
 都会の人々は、TDL的な刺激に飽きてきています。お金をかければ得られる過剰な刺激はもうたくさんだと思っているに違いない。たまには長い休みをとって、田舎で農作業でもしながら、畑でとれた野菜でみそ汁でも作って過ごそうという人々が増えているのです。こうした人々向けに展開したいのが、田舎暮らしを体験できる「田舎テーマパーク」の考え方です。

●低コスト型テーマパーク
 そこが狙い目、新しく田舎テーマパークを作らなくったって、田舎には田舎暮らしの道具が山ほどあります。これをうまく使って、都会の人たちにアピールできるようにプレゼンテーションするだけで、TDLを超えるテーマパークが完成するのです。
 わざわざガイド役の従業員を雇って、演技指導をしてまで案内をさせるようなことをしなくても、田舎オヤジや田舎オバハンは山程いるはずです。
 これらの人材をうまく活用して、田舎暮らしの演出をしていったら、スローライフだし、スローフードになるじゃないですか。都会からやって来た人たちに、農作業の手伝いをしてもらって、宿泊料が取れるなら一石二鳥どころか三鳥ぐらいにはなるんじゃないか、と思うわけです。

●スローまちづくり
 これからはスローまちづくりの時代です。環境に負荷をかけずに暮らして来た田舎の暮らしを、もっと自慢していいのではないかと思うのです。今日畑で自分で取った野菜が食卓に乗ることの豊かさや贅沢さを、もっともっと都会の人に教えてあげましょう。

2004 10 01 06:54 午後 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (2) | トラバ

2004.09.28

景観づくりとまちづくり

 昨日は、北の方のまちで、「景観づくりとまちづくり」というテーマで30分ほどの講演をしてきました。このまちで住民の皆さんの前で話をするのは3度目か4度目なのですが、いつも聞きに来てくれる知り合いの方から、「話がだんだん上手になるね。」と言われて、かなり気を良くして帰って来ました。

 話の内容はというと、、、、。「景観づくりとまちづくり」というテーマをいただいたものの、行政上の制度の話は役所の人がするということでしたので、じゃあ私は何を話そうかと、ぎりぎりまで悩みました。
 結局、景観形成がテーマの講演会なので、行政の方は景観讃美一辺倒でくるのでしょうから、ここは少し混乱してもいいから本質論をと思って・・・。最終的にテーマは「まちづくりにとって一番大切なのは景観ではない」という感じにしました。「全ての人が暮らしやすくて、住んで楽しく、訪れて楽しいまちにしていくこと。」これが大切なのだという話です。景観づくりってのは、まちづくりの一つの手法に過ぎないのですよ。という話に15分。どうやって活性化を進めていったらよいか、「地元の皆さんが楽しそうにしていないまちを、よその人が楽しんでくれるはずがないですよね」などという話に15分。まさか景観から話が離れたまんま終わるわけにもいかないので「景観づくりを通じて、本当のまちづくりを考えていきましょう。」とまとめてきました。

 最初に書いたように、ご参集の皆さんにはなかなかの好評だったようです。「ようです」っていうのは、実は、この町の皆さんはかなり紳士的なので、私が話をしている時に頷いたり、笑ったりするのは失礼と思って下さっているのでしょうか。話しながら皆さんを見ていると、少し不安になるんですね。不安ゆえに、少しウケを狙おうと思ってしまうと、ドツボにはまるので、抑え気味にやってました。講演終了後、冒頭のようなお言葉をいただいて、実のところホッとしました。

 私みたいな若造を呼んで下さり、皆さんの前で話をする機会を与え続けて下さってる役所の方々には本当に感謝しています。若造が、人生の諸先輩の前で生意気な口を聞くのを、見過ごして下さっている住民の皆さんにも深謝。

 人の前で話をするのは勉強になります。少なくとも相手に分かってもらうように話をするためには、自分の頭の中をクリアにしておく必要がありますものね。多少なりともそれでお金をいただいているプロフェッショナルとしては、意味のある話をさせていただきたいと思っていますので、ネタを仕込んだり、話の出典を調べたりと、勉強もしますしね。

2004 09 28 02:33 午後 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (0) | トラバ

2004.07.16

この国の農業って・・・・

 無知とは恐ろしい。今の今まで知らなかった。この国の農業には株式会社は参入できないことになっていたとは。
 新聞記事によると農林水産省は、「株式会社が農地を借り入れを行い、農業に参入できるようにする」と発表したということです。ってことは、今までそれが出来なかったってことですよね。農家の利益を守るための施策だったのでしょう。きっと。農業版大店法みたいなもんかな(よくわかりませんが)。
 実際にはどういうことになっているのか知りませんが、なんだかアナクロな感じがしますね。この国を支える基幹産業が、外国の勢力に負けずに、健全に生き残ることを強く希望します。(ってなんか変なまとめ方だ。)

2004 07 16 11:20 午前 [14地方版 (地域・まちづくり)] | 記事 | コメ (0) | トラバ